もうとっくにみなさん気がついているかもしれませんが、ここに書かれていること全部、トラクターに関しても農業に関しても、勘違いも間違いもすべて含めた「な〜んにも知らない」僕の通ってきた道そのものなのです。
そんなわけで、ここに書かれていることのほとんどが後にひっくり返る可能性があり、「ここが違う、あそこが違う」といわれても、それは「そう思うな、ああ考えるな」と僕にいうことと同義で、あまり意味がありません。だって、僕はその時はそう思ったんだし、そう考えたのですから・・・
今年はバケツ稲を作ろう!
というわけで、突然ですが「8月2日におにぎりを3つ食べるには」という家庭稲園バケツ稲プロジェクトを始動したいと思います。なんで?と言われても「やりたいから」と答えるしかありません。
1年の計は元旦にあり。元旦とは行かないまでも1年の計は正月にありです。毎年違ったことをやらないと飽きてしまいます。今年はバケツ稲をやってみよう! 1年の計だとか、プロジェクトだとか、大げさですけど、まあ、いいじゃないですか。固いコトいわない言わない。
家庭菜園があるのに、何で家庭稲園ってないの?
あえていうなら一つ理由は、「家庭菜園があるのに、何で家庭稲園ってないの?」という素朴な(全然素朴じゃないか)あるからです。家庭菜園はあちこちで見かけます。でも、「家庭稲園」風呂桶サイズとか畳サイズくらいの家庭的?な田んぼは見たことがありません。
想像はつきます。野菜ならイタリア野菜、京野菜、パプリカとかステキな彩りの野菜など、比較的早くとれるうえに食卓も華やかになる・・・方や家庭の田んぼ「家庭稲園」でお米を作るとなれば時間がかかるのに加え、悲しいかな「食卓彩り戦線異状ナシ」のモノクロの世界。
苦労した「家庭稲園」のお米のごはんに納豆などといっても、わかるのは当人だけ。ちっとも承認欲求は満たされない・・・いいたくないけどインスタ映えしないわけです。
決して家庭菜園を目の敵にしているわけではないですが、こんなことを書いている僕も、「お米たべてー!」などといって赤坂TBSの坂を下ってみたりした割には、お米を自分で作ったことはないわけで、そういう観点からも「とにかくやってみなくては」と思った次第です。
飽きっぽい僕ですから「何かオモシロイコト」がオマケで付いていなくちゃ面白くありません。ただ「家庭稲園」をやるんじゃなく、何かプラスαというか、「縛り」が欲しい・・・で、とりあえず考えたのは「締め切りが決まった米づくり」をしてみたいというコト。
締め切りのある米作り
一般的な仕事って締め切りとか納期が決まっています。それに対して米づくりは大体の日程は決まっていますが、天候次第で、しかも相手が植物ですから様々な要因でずれ込むことがあり、思ったようにいかない様を僕もこれまで見てきました。
というより、ただ印象に残っているだけかもしれませんが、思ったように行かないことばかり目にしていたように思います。
でも、もしかしてバケツ稲ならそこをうまくコントロールして目標の日にドンピシャで合わせられるかもしれない。たとえうまくいかなかったとしても、何かを得られるはず(多分)。
そもそもお米って種からどのくらいで米になるの?
まず、田植えから稲刈りまでどのくらいかかるか、過去の米作りの記事をひっくり返して調べてみました。このあたりでは大体GW、5月5日のこどもの日くらいから田植え(飼料稲/コシヒカリ)を始めます。稲刈りは大体9月10日あたりからでしょうか・・・
トータルで何日くらいだろう・・・「勘定するのめんどくさいな」と思ったら、カシオが運営しているKeisan(生活や実務に役立つ計算サイト)というWEBページで各種計算をやってくれるものを見つけました。これは便利!
128日だった!
8/2に稲刈りするためには何日に田植えをすればいい?
これまた件のサイトで計算できます。目標日にプラス日数の部分に-128と入れて・・・
ということは何日に種を冷し始め、タネを播けばいいのかな?
これも以前見たはず・・・稲の芽を催すと書いて催芽でしたよね!
田んぼを田起こしで目を覚まし、コシヒカリや飼料稲の種籾にもそのように目を覚まさせる行程が必要なのだそうです。冷やすといっても温度を加える作業のようで、加えるといっても、加えた温度の総量「積算温度」(毎日の平均気温を合計したもの)というものが大事なのだそうです。
コシヒカリだと種子保証票によれば、積算温度で120℃とありますので、水温10℃一定で12日間。24℃なら5日間ということになります。
ということは家の中で水に浸けておけば10日くらいでハトムネ状の芽というか根が出る寸前の状態にもって行けるのではなかろか?(急にイイカゲン)
種を播いて何日くらいで田植えしてたっけ・・・・
これも過去の種まきの記事を見返せばすぐわかります。毎年4月4日〜12日くらいの間に播いています。去年だと4月6日で、田植えが5月の5日だとすると・・・
ということは種を冷している時間が10日、苗を育てている期間が29日だから、8/2に収穫するためには最終的にいつ種を冷し始めるかといえば、8/2から田植えから稲刈りまでの時間128日+苗を育てている期間が29日+種を冷している時間が10日を引けばいいんだ!
8月2日に稲刈りするためには2月16日に種を冷し始めなきゃならない!時間があまりないっ!
それにしてもトータルで167日とは・・・米作りの期間、短いように感じていたけど、こうやって計算すると半年近く・・・結構大変だなあ。
まだまだ続くんですが、こればかりやると見に来る人がいなくなっちゃうのでこのお話は週末限定ということにします。ということで明日はトラクターの話にします。それではごきげんよう!
H2さん おはようございます
確かに色々な品種を同条件で試してみるにはバケツ稲は良さそうです
一つの品種で・・・と思っていましたが、色々やってみるのはおもしろそうです
変わった種籾が手に入れば色々やってみたいと思います
昨年まで3年間、鉄コーティング湛水直播の試験栽培をやらせてもらって、その過程でいろいろ調べたんですが、米の場合はいろいろな実験をするのが野菜と違ってなかなか難しいです。機械がないとできないことが多いし、収穫系の機械は自前で一式用意しないと変わった品種をつくることもできない(混ざらないように都度掃除しないといけないので請けてもらいにくい)。ちなみに、米を品種名を表示して売るには検査等いろいろと厄介です。籾からの精米に対応したコイン精米機がある地域でバケツ稲なら、変わった品種の実験もしやすいので、期待しています。
自分がやってみたかったのは、鉄コーティング<乾田>直播とか、ハイブリッド品種等(みつひかりなど)の多収米、台風を避けやすい極早生品種の五百川、などの栽培ですね。穀類の中で米だけは補助金なしでも成り立つ可能性があると思うので、コスト構造をしっかり意識したデータを取りたかったんですけど。
バケツも、本当にただのバケツでいいのか、水を溜めたり抜いたりできるタイプのプランターがいいのか、要検討かもしれません。
H2さん おはようございます
色々調べていただきありがとうございます!
英知を集めた感じですごく嬉しいですし
なんだかパワーアップした感じがします
とりあえず播くところまでは行き詰まらないで行ける感じがしてきました
明日あたり問い合わせてみようと思います
おじまさん コメントありがとうございます!
なるほど〜温度ばかりがでないということですね
しかし、考えも付かなかった問題があるものです
思いつきではありますが、やってみようとすると興味深いことがゾロゾロと出てきます
うまくいかない可能性大ですがいよいよ面白くなってきました
あ!8/2じゃなくて8/1でも良かったですね
一応理由はあるのですが、8/1でも早い分には大丈夫でした
noraさん、籾の手配はこれからなんですね。8/2に食べるためには、まずは品種を見定める必要があるかと思います。せっかくなので、複数品種同時に播いてみて比較するのも面白いかもしれません。
種籾は「株式会社のうけん」という業者で手に入りそうです(農研機構とは違う)。
https://nouken-seed.shop-pro.jp/
バケツ稲用種籾という商品もありますが、10-15粒と少量すぎて足りないと思うので、価格的に大差ない100g商品を買った方がよさげです。通常納期は2月末から、希望すれば早めに納品してもらえそうな感じです。「あきたこまち」ならここに取り扱いがあります。
極早生の「五百川」については下記業者に問い合わせてみるといいかもしれません。
https://www.chikarabeikoku.co.jp/
奥の手としては玄米を発芽させて苗にする手もあります。その場合は、綺麗なところで発芽させて苗にしてから植えた方が良さそうに思いますけど。
ところで、飼料米は多収の専用品種や兼用品種が使われることが多く、多収品種は晩生が多いみたいです。「あきだわら」などは食用米としても飼料米としても使われます。
こんばんは。
ずいぶん久しぶりの書き込みです。
折角の素晴らしいプロジェクトに冷や水をぶっかけるようですが、
茨城で8/2に「おにぎり」は相当難しいプロジェクトです。(ハウス栽培なら可能かも)
イネは、基本的に短日植物です。
植物は日照時間の長短を感じて“そうだ、実を作らなくちゃ”となるわけで、
イネは、日が短くなってくると穂をつける準備を始めます。
穂のもと(幼穂)ができ始めるのは収穫の2か月以上前になりますから、、、
北海道の品種は、日長時間への感応性が低く、茨城で作ると極早生として育ちますから、
まずは、北海道の品種(“ほしまる”とか“きらら397”)の入手が必要です。
目標達成は難しいかもしれませんが、茨城の品種でチャレンジするなら“一番星”。
最低でも“あきたこまち”にする必要があります。
中生の“コシヒカリ”や晩生の飼料稲ではおにぎりに辿り着けません(たぶん)。
冷や水をかけるというより成功へのアドバイスとして受け止めてくださいね。
ところで、なんで8/1でなく8/2なの?
H2さん こんばんは
そうなんです記事ではないんですが、いろいろあって締め切りを設定してみたいんです
いいですね!できるかどうかの実験ですのでできるだけ手間を省きたいと思います
ところで、今色々手を尽くしているのですが食用米の種籾が手に入らないでしょうか?
撒く時期が2月だと種籾を売っていないらしいのです
聞いてはいるのですがなかなか自分のところで種籾をとっている人が見つからなくて・・・
飼料米の種籾はあるので、最悪できるかどうかの確認はできて、問題ないといえば問題ないのですが
飼料米は白ごはんで食べるのはあまりおいしくないんです
8月2日に新米を食べるというのは随分と早いですね。記事の締め切りか何かあるのでしょうか?
基本的には霜が降りなくなった頃に田植えをする、という頭の制限があるので、南国以外ではなかなか難しいですね。ただし、「五百川」などあまり知られていない極早生の品種に限っては、本州でも7月末に稲刈りしているところがあります。バケツ稲なら、霜よけで移動することもできるので、コシヒカリ等でも早く収穫することは可能かもしれませんね。
少量だけ籾摺りをするのが大変かもしれませんが、玄米保存ではなく籾保存が多い地域では、籾からの精米に対応したコイン精米機が置いてあったりします。と書いて地図を確認したら、茨城はまさにそうですね。ってことはご存知かも。
http://www.iseki.co.jp/seimai/introduction/
記事にしなきゃいけないとかでなくて楽をしようと思えば、籾を直播すると手間が省けます。バケツなら、種籾を鉄コーティングとかする必要もないでしょうし。
山葵さん こんにちは
精米して食べるところまでやったんですか!!!
しかも炊飯器いっぱい炊けるくらい・・・
それは素晴らしい!しかも野外ですからまさに僕の思う「家庭稲園」じゃないですか!
いい思い出ですか・・・
稲の栽培、学校で必須にすれば
子供たちみんな給食で食べているごはんとお米が一致して
無理にウシさんのごはんにしなくても済むような気がしますよね
それで大人になったら酒造りでやっぱり決まりですよ!
似たようなこと、子供の頃にやってましたよ!いやぁ!懐かしい。
バケツではなかったけど、花畑の一部に穴を掘って、ビニールを敷いて保水効果を出して
土を戻して水を張って、農家から貰ってきた余った稲を植えつけて見事に収穫まで出来ました!
物干し竿に洗濯物と一緒に干して、手でしごいて脱穀して手の平でモミモミして籾摺り
一升瓶と棒でシコシコ突いて精米して美味しく頂きました。しかし美味かったなぁ!
畳半分の面積で炊飯器の釜が満杯になって、思ったよりもたくさん収穫できて感動しました
栽培管理は母親に指導してもらいましたが最高の思い出です。苗が手に入ったらまたやってみたいです
天候によっては傘を差したり、虫を追い出すのにほうきで稲をナデナデしたり、
バケツで栽培するなら場所移動で悪条件からの回避もイージーですね。
大人になったので、次に挑戦するならお酒を造っちゃおうかな?おっと、これはご法度でした?