『そうすればあなたのエンジンは寿命が倍加します』富士重工ロビン T-21「撮りトラ」

遊びのツケが回り、締め切りが光速で迫ってきて、目がチカチカするこのごろです。したがって、短縮版の予告編(仕事が片付いたらちゃんと書きます)でお送りしています。

今日は北海道で見た富士重工の乗用型トラクター、ロビン T-21「撮りトラ」です。

いつ頃のものか全くわかりません。少なくとも1976年以前のものと思われます。
いつ頃のものか全くわかりません。少なくとも1976年以前のものと思われます。想像では、ヤンマーのYM273(1967〜1970)やクボタL15(1962〜)あたりにとてもよく似たフェンダーライトのトラクターですから、1960年代中盤〜1970年代初めの頃じゃないかな・・・と思います。

ごくごくプレーンな形。どこも引っ掛りがない「見たようなカタチ」です。まあ、この頃のトラクターをしげしげと眺めたことはないんですが・・・

もし、何かわかる方がいらっしゃったら教えて下さいね!

何だこの四角いものは

少し写真を眺めていて引っ掛ったモノがありました。写真を撮っている時も少しだけ違和感があったのですが、インパネの左下のほうにあったタバコの箱より少し大きいくらいの金属の四角い箱です。

かわいらしいこの箱、どうもオイルタンクみたいです。なんと右の小さなつまみは、ポンプのピストンみたいです。こんなの初めて見たなあ・・・
かわいらしいこの箱、どうもオイルタンクみたいです。なんと右の小さなつまみは、ポンプのピストンみたいです。こんなの初めて見たなあ・・・

内容は・・・

注  意

1.手動ポンプはエンジンをスタートさせた直後必ず2〜5回手動して下さい。そうすればあなたのエンジンは寿命が倍加します。

2.タンク内のオイルはエンジン潤滑油 DG級以上SAE#20、0℃以下ではSAE#10Wと同じオイルを入れて下さい。

3.再スタート時でも手動ポンプをお忘れなく手動する事を勧めます。

注意書きでした。なんでしょうねえ・・・ガソリン2ストロークみたいに潤滑オイルを燃やすようなエンジンなのでしょうか?

それはさておき、今まで見た注意書きの中ではかなり意欲的なものです。

だって、大抵の注意書きは上から目線で「〜スルコト」と書いてあり、「なぜそうしなければならないのか」という部分が欠落している感じですもん。

その中で2〜5回ポンピングするだけで『そうすればあなたのエンジンは寿命が倍加します』というのは素晴らしい表現です。

寿命が倍になるならやるしかないですし、万が一忘れてエンジンを壊しても「自分が忘れたからだなあ」とあきらめもつきます。欠点としては「ポンピングを忘れたのだがどうしたらよいか?」と、お客様相談室に電話がかかってくるくらいでしょうか。

機械が普及し始めの頃の注意書きは本当におもしろいです。

情報も少なかったでしょうし、各社がそれぞれの考え、もっと言えば担当者の考え、顔が見えるような気がします。

それに比べて今はどの注意書き、マニュアルも会社によっての特長の違いなどは感じられませんよねぇ・・・

上の記事とゆるく関連しているほかの記事:

“『そうすればあなたのエンジンは寿命が倍加します』富士重工ロビン T-21「撮りトラ」” への2件の返信

  1. H2さんこんばんは

    わお!!1963年って書いてあります!!
    ありがとうございます
    やはり何人かで検証する漏れがないですね
    製造開始だけわかっただけでも大変嬉しいです

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です