巡航戦車の血を引く、37馬力のナフィールドユニバーサル3・・・「撮りトラ」

今日は北海道は上富良野町にあるスガノ農機の『「土の館」 土と犂の博物館』で見た、ナフィールドトラクタ 3-DL「撮り虎」の続きです。

ナフィールド社の作ったトラクタブランドがナフィールドユニバーサルだった

よく調べてみるとナフィールド・ユニバーサル(Nuffield Universal)というのは、1948年にオックスフォード州ナフィィールド村にブリティッシュ・モーター社(British Motor Corporation)の1部門として生まれた、ナフィールド社で作られたトラクターの名前なのでした。

日本でいったら本田宗一郎みたいな人なのね・・・

ブリティッシュ・モーター社は16歳で始めた自転車修理業から叩き上げて、後にモータリゼーションの発達と合わせて自動車関係の仕事に手を広げ、財を成したナフィールド卿として知られるウィリアム・モリスによって設立された会社で、ナフィールド卿が設立した一連の会社のなかには、大戦中に戦車を作っていた会社もあったようです。

そして、ナフィールド・ユニバーサルの最初のトラクター、Nuffield Universal M3は、かつてデビッドブラウントラクターを作り出していた、H・E・メリット博士によってデザインされました。

で、その後、1957-61までナフィールド3は作られて、3DLは1961年製なのだけれど、BMC3気筒ディーゼルは2.55リッター28馬力と言うんだよなあ・・・
で、その後、1957-61までナフィールド3は作られて、3DLは1961年製なのだけれど、BMC3気筒ディーゼルは2.55リッター28馬力と言うんだよなあ・・・

後にでた、ナフィールドユニバーサル3/42というのはもっと馬力が大きそうだし、このあたりは日本仕様ということなのかしら・・・

どうしてもつながる 戦車⇔トラクター

H・E・メリット博士は大戦中、戦車のデザインをずっとやっていたようです。

ナフィールド卿の会社には、Nuffield Mechanizations and Aero という会社もあって、ここでは戦闘車両を作っていて、巡航戦車 Mk.VI クルセーダーや巡航戦車 Mk.VII キャバリエを作っていました。

巡航戦車 Mk.VI クルセーダー
巡航戦車 Mk.VI クルセーダー
巡航戦車 Mk.VII キャバリエ
巡航戦車 Mk.VII キャバリエ

もしかしたら、メリット博士はこれらの戦車をデザインしていたのかもしれませんね。

そう考えると、トラクターは農業に使うものではありますが、コマツブルドーザーの「けーこ」「けいてぃ」を追っていてもわかったように、戦争と無関係ではいられないんですね・・・

巡航戦車の血を引き、北海道へやってきたナフィールドユニバーサル3

どちらかといえば押し出しの弱い繊細なエンブレム。
どちらかといえば押し出しの弱い繊細なエンブレム。
当初、パーキンスエンジンを使っていたナフィールドトラクタは自前?のBMCディーゼルエンジンにスイッチ。
当初、パーキンスエンジンを使っていたナフィールドトラクタは自前?のBMCディーゼルエンジンにスイッチ。
エンジンは3気筒。Simmsの噴射ポンプ。
エンジンは3気筒。Simmsの噴射ポンプ。
BMCのバッジがぶちこわしな感じですけど、優しく繊細なお顔。
BMCのバッジがぶちこわしな感じですけど、優しく繊細なお顔。
グリルも細かいです。
グリルも細かいです。
ウインカーは無銘。
ウインカーは無銘。
バックランプでしょうか・・・これも無銘。やっぱりルーカスなのかなあ・・・
バックランプでしょうか・・・これも無銘。やっぱりルーカスなのかなあ・・・
このあたりは後で何か発見があるかも・・・と撮った写真。何も発見できず。
このあたりは後で何か発見があるかも・・・と撮った写真。何も発見できず。
これも同じ。
これも同じ。
フォードソントラクタみたいに、計器が下のほうにあるんですね・・・ツルッとしたおまんじゅうみたいな部分からハンドルが生えているのがおもしろいです。でも、オフセットされているのは気持悪い。
フォードソントラクタみたいに、計器が下のほうにあるんですね・・・ツルッとしたおまんじゅうみたいな部分からハンドルが生えているのがおもしろいです。でも、オフセットされているのは気持悪い。
ちゃんとキーシリンダがあるのにビックリ!その上のランプ、シブいですねえ・・・メーターはどこの製品でしょう・・・
ちゃんとキーシリンダがあるのにビックリ!その上のランプ、シブいですねえ・・・メーターはどこの製品でしょう・・・
拡大してもよくわかりませんでした。
拡大してもよくわかりませんでした。
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