最近はこのあたりでもキャビン付きのトラクターをよく見かけるようになりました。吹きさらしの農地では寒いですものね。その中でもたまに自作キャビンのトラクターを見ることがあります。これがおもしろい。一つとして同じものがない(あたりまえですけど)
何事も選択のかたまりなので、キャビンにお金を払いたくない・・・という人もいれば、自分では作れないし、過酷な環境もイヤだ・・・という人はサクッとキャビン付きを買ってしまうでしょう。
また、多少の不便に目をつぶっても、お金もそんなにかけないで、自分で作って作る分も楽しんじゃおう!という人もいるわけです。
「全国自作キャビン派協会品評会」やって欲しい!
そうなると選ぶ材料から作り方、その人なりのキャビンができあがります。まさに数々の選択を経て、その人そのものの窮極の形がそこにあるわけです。全国自作キャビン派協会の品評会とかあったら、一日中楽しめそうです。
自作キャビンの代かき動画
自作キャビンの耕耘動画
自作派Iさんのお宅拝見
ウナギとりの仕掛けにこだわる男でもありますが、前々から気になっていた「自作キャビン派」でもあるIさんに、ウナギとりの仕掛けを見せてもらうついでに自作トラクターキャビンも見せてもらいました。
骨組みの材料はハウスの骨材(僕は丸いものばかりだと思っていたのですが、チャンネル材もあるんですね)だそうで、それをリベットで接合したものに塩ビの透明板をアルミアングルで押さえている・・・という構造でした。
そして「これって、エアコンとかはどうなの?」と聞いたら、「付いてねえよ」ということでした。雨風をしのぐという性質のもののようです。こういう割り切り方、繋ぎ方とか選んだ材料、いいとか悪いとかではなく、数ある条件の中でその人が選んだものですから、ポリシーというかその人が見えるような気がします。
Iさんによれば休み休み何週間かかけてゆっくり作ったそうです。両サイド抜けていてドアは付いていないですが、よほど雨が吹き付けない限り濡れるということはなさそうです。形もコンパクトでなかなかカッコいい・・・
完璧で痒いところに手の届いた工業製品を便利に使うのもいいですけど、あまり完璧すぎるとお金ばかり使って、工夫や自分の頭を使う余地がなくなります。機械も基本的な性能は押さえておいて、ちょっとだけ間の抜けたところ、工夫の用地を意図的でもよいから残しておいて欲しいですよね。
トラクターのことばかりですが、ほぼ毎日更新しています!