今日は「田植機考古学」。OさんとMさんに誘われて行った春の農業機械&生産資材展示会「スプリングフェア2018」で見た、クボタ田植機1990年代の系譜の一つであるレインボーシリーズの末っ子、レインボーキッドSPK4-HDです。
現在の機械も興味深いんですが、田植機は僕の中で暗黒大陸。古いものとなると何が出るかわからず、発掘作業、宝探しみたいでおもしろいです。
というわけで僕はこういう作業を『田植機考古学』と呼んでいます。
何も見えないから掘っているスコップの先に「カチン」と当たるとワクワクするんです。もちろんよく知っている人は知っているわけで、「そんなのあたりまえじゃん」なわけですけど、そこは知らない人だけが楽しめる特権といってもいいのではないでしょうか?
レインボーキッド、中古販売会の機体の中で光っていました。実機を見るのは初めてです。僕は今まで田植え機など大して気にもしていなかったのですが、田植機の地層はフクザツに折り重なっていて、発掘するのがすっかりおもしろくなってしまい、「おっ!これは古いぞ」と思うようになっています。オレンジ色のクボタの田植機、今では貴重品ですよね。取って付けたようなライトも時代を感じさせます。
レインボーはクボタ田植機創業者の春風の系譜に続く家系です。レインボーの系統図は絵に描くとこんな感じ。もしかしたらまだ他にあるかもしれません。
農研機構の登録は1994年で24年前の機械ということになります。でも、室内保管だったのでしょう。レインボーキッドのステッカーもきれいに残っています。
やっぱり周りの人は大きくて新しい機械に目を奪われ、目もくれていない感じです。
誰も見ていないっ!
クボタ SPK4HD 中古価格 ¥160,000 他の新しい機械に比べれば圧倒的に安いのは安いんですが・・・
一通り回って全体を把握します。
ステッカーはほぼ揃っています。
田植機も1回2回くらいしか乗ったことがないので、こういう部分が今とどれくらい違うかなんてわかりません。
これはブレーキですよね。多分。
超朝顔式ハンドル。古いだけで普通の田植機です。
一応、今までわかっているだけのレインボーシリーズのラインナップを以下に貼っておきます。
レインボーの系譜
少し時代はくだってクボタ田植機SP-2。ぐっと機械らしくなって春風ちゃんとは正反対のアルファベットの愛称に・・・レインボー。ゆうゆうターンの文字も見えます。農研機構の登録は1993年。23年前。
クボタの取説より・・・ちゃんとRAINBOWと書いてあります。春風というホンワカした名前からずいぶん固く、オシャレになってしまった感じです。
2013年のダイナミックフェアで僕も写真を撮っていました。クボタ歩行式田植機 SP-4 これもレインボー 中古価格は¥185,000
同じく2013年のダイナミックフェアで撮った写真。クボタ乗用田植機 SPA-5 型式からすると5条植えでしょうか? 使用時間は265時間 購入時価格は¥1,300,000と書いてあります。中古価格は¥400,000
拡大してみるとRAINBOW ACTIVE(RAINBOWは小さめ)とあります。農研機構のデータにはSPA4というのしか見当たりませんが、これの登録が1993年。ということ歩行型がRAINBOWで乗用型がRAINBOW ACTIVEだったのかなあ・・・
これはSPA65でしょうか・・・レインボープロと書いてありますね。農研機構の登録は1997年ですから、レンボー→レインボーアクティブ→レインボープロと進化していったみたいです。当時はクボタの田植機は赤だったんですね!
と、思ったら最古のレインボー、まだまだありました。
農研機構の登録では最古の乗用レインボー。しかも何も付いていない素のレインボー。1989年登録のS1-800です。
ネットで画像を探したらこんな田植機でした。ハンドルのこちらから見て右下あたりにRAINBOWと書いてあります。
そしてこれが僕の見たレインボーキッド。
こちらは1994年登録のクボタ田植機SPK4、SPK5です。レインボーキッドと書いてあります。上の記事とゆるく関連しているほかの記事: