昨日は多面的機能支払交付金事務説明会(またもや漢字ばかりで長い)に行ってきました。
会場は人で一杯
この説明会は水戸市の活動体の内、の三分の一の活動体が集まっているのですが、会場は一杯でほとんど空いた席がありません。すごい人数です。貰った出席簿には48活動体の名前が書いてありました。(水戸市の活動体はこれで全部かどうかはわかりません)
それでも先日行った多面的機能支払交付金技術研修会では、「茨城県は参加面積で全国平均を下回っているのでもっと増やしたいみ」たいなことを言っていたように記憶しています。
ということは、もっともっとこのような集まりが増えるわけで、僕たちは1回ずつですが「前に出てくるような人たちは各地の巡業で大変だなあ」などと思うのでした。
型にはめられる感
100ページもある多面的機能支払交付金活動マニュアルも、毎年改訂版が出ています。「多面的機能交付金、活動組織の適切な組織運営について」という、言ってみれば遠足前に学校で配られる諸注意みたいなプリントには4ページにわたって「〜してください」「〜は認められません」といった文が並んでいます。
あたりまえと感じることも「?」と感じることも色々並んでいますが、これは僕の感じ方で他の人はまた別の感じを持ったことでしょう。
組織運営としてそもそもやらなくちゃいけないことなんだろうけど、議事録を作ったり、立ち話でもメモを残し、それらを後に会員に配布しなくちゃいけないんだって・・・その他にもいろいろ
さて、どうするかなあ・・・このプリントを見ていて僕は、少しずつ上から押されてどんどん型にはめられていくような窮屈な感じを受けてしまいました。
質疑応答は「前と比べてどうなの?」が中心
質疑応答の時間は事務作業が「前と比べてどうなの?」というところが中心になっていました。やはりいろいろあって書類もやっとまとまり、この調子で来年も・・・と思っていたところに「年度末の提出書類はこのファイルを使ってください」とCDを渡されるわけですから皆さん「ガクっ」とくるのでしょう。
僕ももう去年のファイルで作業してしまっていますから、新しいフォーマットにいちいち入力し直すのは大変な手間です。違っているところだけ教えてもらえば差分だけの話ですからそこが気になるのは当然です。
また、土地改良区の方が土地改良区で受け持つ施設のメンテナンスの範囲を一所懸命説明する場面もありました。色々なところで予算が削られているので、利益を享受する地域の農家の受け持つ施設の範囲と、土地改良区で受け持つ施設の範囲の境界線をきっちり線引きしなくてはいけなくなってきているそうです。
市や土地改良事業団対連合会も、事務に当てる予算がないからこうやって多面的機能支払交付金事務説明会を開いて正確で正しい書類作成を指導しているわけです。もう至る所で「金がない」の大合唱。
で、「末端の活動体の事務だからと言って甘えは許さん!金がないんだからそっちでもきっちりやってもらう」というわけなんでしょう。
末端の事務が大変。市の事務が大変。土地改良事業団対連合会事務が大変。そんなに上は知らないけど県の事務が大変。農林水産省もどうせ事務が大変なんでしょ?
日本中事務・事務・事務・事務・・・事務が大変。ほぼ生産性のない事務にどれだけの人的リソースとお金が使われてるんだか・・・それってどうなの?
最後は支離滅裂になっちゃいました。きょうはここまで・・・また明日!
愛読者さん こんにちは
ああ・・・まさにそうなんでしょうね
お役所のほうでは言えないけれど、向こうは書類のプロですから
『こんなことぐらいで四の五の言うな』って言いたいでしょう
それに毎回説明会で聞くのは毎年の修正で簡単になっているのにもかかわらず「書類が煩雑でめんどくさい」ってことです
どこまで行ってもきっとその声はなくならないでしょうね
正反対の人たちの接点がそのめんどくさいと思われている書類ってのも不幸なことです
私の地域では取り組めていないので詳しくは分かりませんが、多面的機能支払交付金って、活動内容とお金の使い方って割と自由度が高くて、その反動で事務的に細かい報告が求められてるんじゃないでしょうか。
定型的な活動に徹すると、事務は楽になって、活動がツマンナクなるっていう。。。
事務局、頑張ってくださいね(笑)
愛読者さん こんにちは
そうなんです
とってもいい制度だと思うんです
でも、まだまだ参加させよってのに
こんなに事務のお金がないないないということで
役所のほうで大変大変大変なのであれば
これからどうなっちゃうの?と思います
多分非正規が増えてますよね
もう強制的上納金的に活動組織からピンハネしてそのお金で
仕事を一気に正規職員を雇ってやればお役所の人みんな仕事がラクになって
未来も明るくお金をバンバン使うって流れになるんじゃないかなあって思います
そもそも自分の領地だけ自分であとは行政にすべてお任せとなってきて
境界の曖昧なところが放っとかれ、荒んでしまったのをどうにかするのに
きっちりとした区分を付けるしかないお役所的な方法では無理がありますよね
もっとルーズにおおらかにできないもんかなあ・・・って無い物ねだりですがそう思っちゃいます
多面的機能支払交付金って、農村に農家ばっかりが暮らしていた時代に地域総出でやっていた作業を、少数化著しい農家に押しつけるんじゃなくて、地域のみんなでやって暮らしやすい地域を守る仕組みを作ろう・・・っていう感じの制度ですよね。
いわゆる「ご町内」の一体感を高めるコトにも繋がるイイ感じの制度だと思いますが、事務を担当すると大変なんですね。
オツカレサマです(笑)
>日本中事務・事務・事務・事務・・・事務が大変。ほぼ生産性のない事務にどれだけの人的リソースとお金が使われてるんだか・・・それってどうなの?
「組織には『肥大化のために仕事を作っちゃう』本能がある。」って話を、何かで読んだ気がします。
精緻な事務処理と細かい規制で交付金の適切な使用を担保するっていう仕組みは、実際に一定の雇用や労働を創出しているかも知れません。
お金を出す側に「財源は血税」っていう大義名分があり、いただく側から「無駄じゃないの!?」とは言えないのもツラいですね。
単純な事務処理と地域の実情に合わせたフレキシブルな活動を認める代わり、罰則を設けて一定の信頼性を担保するっていう手法もあると思うんですけど、「交付金で忘年会!?」とか、「不適切経理で事務担当者逮捕!」みたいなコトが起きちゃダメな訳で、政務活動費の不適切な経理に関するニュースを見るにつけ、公のお金にまつわる制度設計の難しさを感じます。