昨日からの続きです。
それぞれの職にあってやりとりされる言葉の中には、一般的に聞くことの少ない専門的な言葉があります。専門用語は普段聞かないだけにとっても新鮮です。
『錆汁(さびじる)』・・・専門用語というよりはその響きにちょっと感銘を受けちゃいました。汁(しる)というのはなにかのエッセンスが含まれた液体のイメージですけど、それが汁(じる)と濁った濁点が付くと不思議なもので、とたんに悪いものが濃縮されたコンクのように感じてしまいます。
ん?・・・ふと疑問に思って「コンク」を調べてみたらconcentratedの略だったんですね・・・これだと多くのものの中からフォーカスするようなイメージで、ぼくの思っている「煮詰める」イメージとちょっと違います。これも元々は専門用語から一般化したものなのかな・・・
というわけで、『錆汁(さびじる)』などという言葉は普段目にも口にもしないわけですけど、汁に濁点の付いたその音を聞くといかにもコンクリートの表面にこってりと赤くカサカサしたあのイヤな『錆汁(さびじる)』が見えるような気がするから不思議です。
例えば開水路などでも気温によってミリ単位で伸び縮みするんだそうです。鉄やプラスチックが伸び縮みするのは感覚的にわかりますけど、コンクリートは言ってみれば石、そのコンクリートも伸び縮みするとは・・・
で、伸び縮みや振動、それから変形、それらのひずみを一手に引き受けているのが目地なんだそうです。なるほどなあ・・・コンクリートの建物も堤防もそれから道路もみんなみんなどこかに目地があって木っ端やゴムがはさまってるもんなあ。
ですからその目地がいちばん弱い。コンクリート製品の耐用年数が40年だとしても目地は10年以下のレベルみたいです。そこでこの補修技術というわけみたいなんです。
シーリング材の中でも扱いや手に入れやすさからシリコーン系、変成シリコーン系、ポリウレタン系が適しているということになっています。ホームセンターに並んでいるものばかりですね!
「ホントはこれじゃないんだよなあ」とプロの声が聞こえてきそうなコメント。また、ここで何の説明もなく出てきた「モジュラス」ってのも聞いたことがない言葉です。
調べてみると、色々なギョーカイで色々な意味で使われている言葉のようですが、ここでモジュラスは書いてあるように堅さというか反発というか弾性というか・・・低モジュラスがプリンなら中モジュラスはコンニャク・・・できればコンニャクを使いたいな・・・みたいなことらしいです。
僕は多少なすった薄い部分があったほうが剥がれにくいと思っていたのですが(もしかしたら水中で流れがあるという特殊な要素が関係しているのかもしれませんが)、ハミ出した部分があるとそこから水が侵入し、結果剥がれてしまうのだそうです。
表から見て目地の部分だけにシーリング材が入っていて、コンクリートの部分までハミ出さないこと。これ、試験に出ますよ!
バックアップ材はシーリング材を節約するためではなく、目地部分が自由に伸び縮みするために入れる・・・というのが「へぇ〜」でした。どおりで目地にモルタルを使った水路は割れ割れになってるわけだ。
細かいことを上げるとキリがないですが、大体こんな感じでした。意外と得るものがあって、機会があったら行ったほうがいいと思います。活動としてやらなくちゃいけないものでもありますしね。
ただ、診断技術として見るべきところを見ることができるようになって、問題も発見できるようになったとしてもできることと言ったらシーリング材を使った目地詰め・・・というのがちょっと悲しいですけど。
おじまさん こんにちは
おじまさんももちろん詳しいと思うのですが
講師の方はとにかく掃除と乾燥!ということをおっしゃってました
高圧洗車機やワイヤーブラシで掃除して
カートリッジ式のバーナーなどで乾燥させて
ちゃんと掃除できたかどうかの確認は養生テープを貼ってパッと剥がれない状態
養生テープがしっかり貼付く状態にしてから
できればプライマーを打ってから施工して欲しいと・・・
僕だったら多少漏れていても「概ね止まったからまあいいか」となりますが
プロはちょっとでも漏れたらバカにされちゃいますものね
「ピタッ」と止めることにはこだわっているのだと思います
おはようございます。
いやぁー,朝から勉強になっちゃいました。
我が家の田んぼも開水路で,もうだいぶ傷んで目地がガタガタ。
入水口以外からも水が入ってきて,うまく田んぼが干せない状態なので,
この冬にでもシリコン詰めようと思ってたんですが,ハミ出さないようにした方がいいんですね。
ホムセンの“低モジュラスシリコン”をテキトウに詰めようと思ってたんですが,養生テープも準備してやってみます。