その所々「へぇ〜」と思ったところ
ここで「おお!」と思ったのは堤の裾野の部分である「法尻(のりじり)」という言葉。
法(のり)の端にあるから「法尻(のりじり)」なんですね! ため池は見かけたとしてもその構造まで考えたことがなかったので、すごくおもしろかったです。
また、法面の植生の変化などにも注目して漏水を想像する(湿った状況がスキな植物が生えているか等)というのもいかにもリーズナブルで「なるほど!」ガッテンです。
それとため池に多量の水が流れ込んだ際、オーバーフローを流すためのコンクリートの排水路の名前が「洪水吐(こうずいばけ)」。これなんか「こうずいはき」とか「こうずいと」じゃないところがいかにも専門用語っぽくていいです。
あれ、「骨材露出」というそうです。確かにコンクリートの中に入っている砂利は「骨材」っていいますよね? これが露出する原因が『摩耗』だというのが目からウロコでした。
当初わりとツルッとした表面のコンクリート製品なのに、時間が経ってその肌がなくなり、中の砂利が見えているのだからどう考えたって摩耗なんですけど、摩耗ってドライなイメージで水と結びつかなかったんです。
いつも水が流れるもので摩耗がおこるなんて考えもせず思考停止しちゃってました。
それから『錆汁(さびじる)』というストレートな言葉もいいですが、エフロレッセンス!こりゃなんじゃ?という言葉ですよね?
ウィキペディアで調べてみると
白華(はっか)とは、コンクリートやモルタルの表面部分に浮き出る白い生成物のことである。これが浮き上がる現象を白華現象(エフロレッセンス、efflorescence)という。白華が生じたとしても、コンクリート構造物の強度には問題はなく、生成物も無害であるが、外見上の問題となることがある。
これ、よく見かけますよね。それからよく中央分離帯の縁石の工事で「新品だよ!」といいたい感じで最後に白く粉みたいなのを塗ってますけど、あれエフロレッセンスを表現してるんじゃないかなあ・・・
あ!今日は雨ですけど出なくちゃいけないので時間がなくなっちゃいました。つづきはまた明日!
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愛読者さん こんにちは
さすがですね!
形も体の形と言えば言えますし
堤を体に例えるとすっきりします
寺勾配化(てらこうばいか)なんて言葉も萌えます
ギョーカイ用語というと真っ先に映像関係が思い浮かびますけど
これだって完璧ギョーカイのヒトの会話ですよね(これでは女の子にモテないと思いますけど)
>法尻
堤の上の平らなところが「天端(てんば)」、法面の上端が「法肩(のりかた)」、法面の下端が「法尻(のりじり)」ですね。
法面の上端が「頭」じゃなくて「肩」なのは、堤を「堤体」と呼ぶことから「体」(全身じゃなくて体幹部分=Body)の上端下端になぞらえたんでしょう。
ため池や堤防の異状としては「寺勾配化(てらこうばいか)」や、「膨らみ出し(はらみだし)」といった現象もよく見られるため、用語として知っておくと「noraさんって、ナンカスゴイ!?」って感じがしますよ。
「○○池の洪水吐け近くの法尻が膨らみ出して湿潤化してるんだけど、パイピングが心配だよなぁ~。」なんて。
完全に「その筋のヒト」みたいでしょ(笑)