今はフィアット傘下に入ってしまったようですが、フォードトラクターです。赤のシャーシに白い車体が美しいです。
構成部品の少ないシンプルな形、使ってみればそれぞれ違うのでしょうが、ぱっと見た限りにおいて、その違いは色でしかないように思えます。
たかが色ですが、されど色。会社の人が「これで行くのだ!」と決めたその色はじわじわと力をを持って、この赤と白のトラクターを買った人は、毎日使ううちに服や、家や、おもちゃや、様々なものが赤と白になっていくに違いありません。気に入った茶器を手に入れると家まで建て直さなければ気が済まなくなると言いますから・・・
これを真っ赤に塗ってしまったら、マッセィファーガソンやインターナショナル、ポルシェなどと見分けがつかなくなりそうですが、フードを白くするだけで明らかにフォードとわかります。実際、このペダルカーも実はほぼ型は一緒で、デカールと色の塗り分けでメーカーの違いを表現しているのです。(たぶん)
日本でも今現在クボタがオレンジっぽい赤、三菱がそれよりは黒っぽい赤、イセキが青と、メーカーによって色分けされています。その中でもやはり青を使っているイセキは遠くからでもすぐにわかりますよね。
その傾向、オフロードバイクに似ています
これよりもっと面積が少ないオフロードバイクは色がつけられる部分が限られています。形も基本的には決まってしまっているので、色が外観の個性をほぼ決めてしまうという点では昔のトラクターにそっくりです。たとえば・・・
スズキに乗る人はウエアも黄色系もしくはそれに合う色でで揃えたし、ジャンバーやTシャツキャップなんかも黄色でした。レース会場でなくても黄色を見るとスズキを連想するようになっていました。色が記号と化していたのです。
写真と文章で長くなってしまうので畳んでおきます。
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色味は長い間に若干変わっているかもしれませんが、カワサキの色記号は緑です。カワサキグリーンというやつです。フレームにも色を塗ったくらいで基本的にコンポーネントは変わっていません。
ホンダの色記号は赤、ホンダレッドです。そういえば同じように形だけではすぐに判断できないようなマシンのF1なども(こちらはメーカーによってではないですが)ナショナルカラーが決まっていましたね。イギリス:緑、フランス:青、イタリア:赤、フランス:青、などでしたね。
もし、これらのメーカーの機体をみんな黒に塗ってしまったら、知らない人にはきっとそれがどのメーカだか区別がつかないでしょう。
サッカーやオリンピックなど、国別対抗色の強いイベントのときも色が決まっていて、その国を応援する人はその国の色のものを身につけて応援していました。
レースや作業など、特別な制約がある分野では、機体はだいたい同じ形になってしまいます。メーカーは差別化ということもあり、色、もしくは色使いに理念を込めてなにかにつけ使います。そのうち逆に、色を見た時にメーカーなり国を連想する道ができてしまうんだと思います。形のない国というものや、メーカーというもの、外見ではわからない違いを色を当てはめれば表現することができるんですねえ。
なんだか以前記事にした、得体の知れない恐ろしいものや、わからないもの、原因不明の体の不調などに「名」が付けばなんだか安心してしまうという、「名」で型にはめるお話は「色」にもあてはまるのかもしれない・・・と思えてきました。複雑なものを簡単な色や、名前や、音で置き換えてたくさんの人に認知してもらう。大場町島地区の保全会でもなにか置き換えるシンボルを決めてみません?
雲野まりさん コメントありがとうございます!
丸いハンドルがちゃんと切れるようになってるみたいです
高いだけに・・・・ここらあたりの機構は少し複雑ですもんね
それにしても、最近ペダルカーに乗っている子供見かけませんねえ
ちょっと高めのペダルカー、ベンツかと。いやあのハンドルがボンネットバッチに見えて。