なぜ農機ブランド名は積み上がってしまうのかその2「先祖と新しい家族と自分の名を名乗るから」

こちらがnewサンシャイン・ブルトラ・B-10カタログの表紙。背景が暗く落ちた硬質な写真で大きく顔をアップ。今までありそうでなかった印象深いカタログです。 そして何より、今まで「ブルトラ」とカタカナ表記しかしていなかったはずの「ブルトラ」が、BULL-TRAとアルファベット表記になっています。ブル-トラと間にハイフンが入っていたんですね!! 何となくそうだろうなぁ・・・と思っていたブルトラの意味、はっきりしました。 BULL(スッゲー)-TRA(トラクター)、スッゲートラクターだったんです。

今日はクボタトラクターnewサンシャイン・ブルトラ・B-10「昔のカタログシリーズ」の続きになりました。

以前やった農機ブランドの名前がどうして積み上がってしまったか考えた・・・の続きです。
カタログの表紙にはnewサンシャイン・ブルトラ・B-10と書かれているのですが、単独ではこのようにBULL-TRA B-10と表記されています。
カタログの表紙にはnewサンシャイン・ブルトラ・B-10と書かれているのですが、単独ではこのようにBULL-TRA B-10と表記されています。

サンシャインやnewはどこへやら。大きくブルトラです。

しばらくサンシャインや、newサンシャインの傘の下で「隠れブルトラ」として生き残っていたブルトラが一気にここで表に再浮上してきた感じ・・・
(詳しくは前の記事でご確認ください)

長い名前は、先祖や新しい家族を含めたファミリーネームと、自分の名前を加えていたためだったと考えればスッキリします。

そして、個々の紹介では自分の名前だけ、直系の先祖「ブルトラ」と自分の名である「B-10」を名乗っているということなのでしょう。

巻末には昭和62年10月作成とあります。1987年ですね。
巻末には昭和62年10月作成とあります。昭和で言われても、もう距離感がわからない・・・1987年ですね。
そしてもう一つ。サンシャインファミリーに加入していないブルトラの名が・・・ブルエースXB-1です。
そしてもう一つ。サンシャインファミリーに加入していないブルトラの名が・・・ブルエースXB-1です。

ややこしいなぁ・・・

トラクターの種類はあきらかに増えてます

管理機とトラクタの車体を見事にミックスと書かれているように、少し変則な出自のために完全にブルトラになれずブルエースなどという名前になったのでしょうか?

このような機体を見ると、明らかにトラクターは種類が増えてます。

そして、「ブルトラから派生したのだけど、本来のブルトラとはちょっと性格が違う」ものにそれぞれに愛称なり名前なりをつけようとすると、「ブルエース」だの「ブルキング」だの「リトルブル」(←架空の名前です)になってしまいます。

そして、それを大きなファミリー「サンシャイン」の中に入れると長い名前のできあがり。

サンシャインシリーズがモデルチェンジされると頭に「NEW」が付いてさらに長くなる・・・

そういうことですね。

管理機作業もそうですが、それまであまり重視されていなかった「カンタン」「ラク」という装備が加えられています。そういう部分も他と違うということで新たに「X」を冠せられたり、管理機機能もあってトラクターと言い切れない・・・ということでブル・トラではなくブル・エースにしたのでしょうね。

型式の頭にXの文字が冠せられていますが、大きく扱われているのは「エース」の「A」

もしかしたらブルトラから分家して管理機っぽいものは「A」の名前がつくようになったのかもしれませんね。

もしかしたらAの文字はアステに引き継がれ・・・

エースのAがさらにこのアステに引き継がれたかもしれず・・・

その先はさらに細分化され、「パル」が付いてアステ・パルに・・・

ブルにエースが付いて「ブルエース」になったように、エースの子孫のアステにパルが付いて「アステパル」。子孫がどんどん増えているんです。もう収拾がつきません。

もしかしたらブルトラの子孫XB-1「ブルエース」のもう一方の子孫かも

あまりにブルトラとかけ離れ、XBの「B」が抜け落ちてしまったと考えれば合点の行くX-20やX-24もブルトラの子孫と考えられませんかね?

タネから芽が出て、葉が出て、やがてそれが木となり枝を伸ばして1本の樹になる・・・その樹がサンシャインのような包括ブランド名と考えればいいのでしょうね。

そしてその樹はタネを落とし、またそこから芽が出て・・・・

まだ若芽のうちはサンシャインの名を引き継いでいても、やがて大きな樹になる頃には独自のブランド名を名乗るようになっていく・・・そんな感じなのかな。

今日はこんなところです。また明日!

なぜ農機ブランド名は積み上がってしまうのか、わかったような気がする。

今日は何にしようかなぁ・・・昨日のG40の続きかなぁ・・・などと考えていたら、ちょっと前のクボタトラクターnewサンシャイン・ブルトラ・B-10「昔のカタログシリーズ」の続きになっちゃいました。

このとき、このトラクターの名前が「newでサンシャインでブルトラと名前も盛り盛りになっている」ということに疑問を投げかけていたわけですけど、その理由がこのトラクターの商品の流れからわかったような気がしたんです。それは決してバブルのせいで盛り盛りになったわけではないようでした。

その流れとは・・・初代

そんな中、大きなトラクターをスケールダウンしただけのような構造のブルトラ。(後軸に耕うん機的な部分も残っていますけど)農家の「欲しい」に火をつけたことは大いに想像できます。
タイトルにブルトラB5000の正当な後継者・・・としてしまったので、その始祖であるブルトラB5000を紹介しなくちゃいけないですよね? こいつが元祖コンパクト4WD、ブルトラB5000です。
https://oba-shima.mito-city.com/2020/05/28/portable-2/
大先輩を紹介した記事はこちら。ブルトラはトラクター界のウォークマンとかiPodなのじゃないかと思うんです。

初代のブルトラはコンパクトで軽量、そして4WDと豊富なアタッチメントで大変ヒットしました。(見たわけじゃないですけど)

第二代

そしてその改良型と思われる型番末尾に「1」が加えられた次世代ブルトラになると、ヘッドマークにウシの絵が描き加えられます。
こちらがnewサンシャイン・ブルトラ・B-10カタログの表紙。背景が暗く落ちた硬質な写真で大きく顔をアップ。今までありそうでなかった印象深いカタログです。 そして何より、今まで「ブルトラ」とカタカナ表記しかしていなかったはずの「ブルトラ」が、BULL-TRAとアルファベット表記になっています。ブル-トラと間にハイフンが入っていたんですね!! 何となくそうだろうなぁ・・・と思っていたブルトラの意味、はっきりしました。 BULL(スッゲー)-TRA(トラクター)、スッゲートラクターだったんです。
Bのあと4ケタ、Bのあと4ケタ+1のブルトラに続いてB-のあと2ケタの型番を持つこのB-10がブルトラの正統な後継者だとその時は思ったのですが、そうでもないようでした。間にもう2つ挟まっていたのです。

それは第三代、サンシャインJr.

なぜ初代ブルトラ、+1ブルトラの次にサンシャインJr.が来るのか、理由は後回しにしてまずは写真を出して行きます。

クボタトラクターサンシャインJr.(ジュニア)B1600DTは、農研機構の登録によれば1978年。クボタの角目としてはパイオニアなのではないでしょうか。ちょっと読みにくいのですが、水冷3気筒4サイクルディーゼル927cc、16馬力/2500,rpmとカタログのスペックに書いてあるように読めます。
1978年頃生まれたサンシャインジュニアB1600DTです。コイツがB4ケタ+1ブルトラの次に来る本来はブルトラなのだと思います。その理由としては、まずサンシャインとは全く関係のない「B」を先頭に持ってくる4ケタの型番であることがあげられます。次に・・・・
こちらもネットで探した写真。こちらのB1600のマフラーは天突きタイプ。木田さんのおっしゃるようにブルトラの後継機らしく「ブル」のマークが・・・これってまったく一緒じゃないかしら?
どこにもブルトラと書いていないけど、注目は眉間のマーク。
拡大してみます。
拡大してみます。
クボタB7001トラクタ ブルトラ エンジン形式 D750 水冷4サイクル3気筒ディーゼル 最高回転数 3000rpm 出力14ps/2800rpm 変速 前進6段 後進2段 PTO3速
ブルトラB4ケタ+1についている眉間のマークと同じです。すべてサンシャインにしたかったけど、Bで始まる型番と、この眉間のウシさんマークだけは残した格好になっています。
詳しい内容はこちらのリンクで・・・先に進みます。

第四代サンシャインJr.

クボタサンシャインJr.B1402DTの全農仕様、ZB1402-Mです。 この顔だと、1977年安全鑑定のL型末尾02の初代サンシャインが丸目なイメージでしたが、翌年の1978年登録であるサンシャインJr.の流れを汲む角目です。
こちらはその次の型。1980年初頭頃のサンシャインJr.の全農仕様ZB1402-M、別名B1402DTです。ちょっとわかりにくいですが、上のカタログの写真の眉間にある「B」のマークが一緒です。僕はさまざまな理由から、この「B」のマークが「BULL-TRA」の「B」だと思うんです。
面構えもユニーク。でも、よく見ると後のLシリーズの面影もありますね。基本構造が一緒です。
初代と四代・・・結構面影あります。
1980年クボタに「サンシャイン」というブランドが生まれたとき、全ラインナップを「サンシャイン」で統一しようとした雰囲気が感じられます。

イメージの統一と新たなブランドの定着のため、ブルトラの気配を少しずつ消す努力が感じられませんか?

この時点ではウシもいない、ブルトラという文字もない。わずかに「B」のマークと型番の先頭に「B」が残っているだけ・・・新ブランドへの移行は成功したかに見えました。

しかし第五代

こちらがnewサンシャイン・ブルトラ・B-10カタログの表紙。背景が暗く落ちた硬質な写真で大きく顔をアップ。今までありそうでなかった印象深いカタログです。 そして何より、今まで「ブルトラ」とカタカナ表記しかしていなかったはずの「ブルトラ」が、BULL-TRAとアルファベット表記になっています。ブル-トラと間にハイフンが入っていたんですね!! 何となくそうだろうなぁ・・・と思っていたブルトラの意味、はっきりしました。 BULL(スッゲー)-TRA(トラクター)、スッゲートラクターだったんです。
5代目で思い切りブルトラに戻っちゃいました。

これ、消費者の思い入れが強かったのだと思います。サンシャインにしようとしても出来なかった・・・

「ブルトラ買い替えたいんだけど、何買ったらいいの?」という声が多かったのではないでしょうか?

確かにシンプルに数字で分けたり、アルファベット表記をしたりすればラインナップはスッキリしますが、買う人にとってはクラスとか用途がわかりにくいです。

「オレはブルトラが欲しいだけなんだけど、ブルトラはどれよ?」と言われてしまったのではないでしょうか?

かくしてブルトラは復活し、しかし新たに立ち上げたサンシャインは捨てるわけにも行かず、newサンシャイン・ブルトラ・B-10、newでサンシャインでブルトラと名前が積み上がってしまったのではないか?という僕の結論です。

今日はここまでです。また明日!