過去のトラクターカタログ手法全部入り。ブルトラ・B-10「昔のカタログシリーズ」

今日はトラクター狂さんに送っていただいた、クボタトラクターnewサンシャイン・ブルトラ・B-10「昔のカタログシリーズ」の最後です。トラクター狂さん、いつもありがとうございます!

たくさん送ってもらった写真の中から、気になるものを先にピックアップしているため、残り物処理的になってしまいました。どんどん行きます。

「思いつく限りとにかく特長をあげる」

このクラスのトラクタに求められるベーシックな機能を高度に細心設計。 基本的な機能についてどういうものになっているかの説明です。これはいいかも! 冷却性能に優れたラジエータとあり、表記の仕方がエンジンの冷却方法にコンデンサがあった頃の書き方でちょっと古めです。初代ブルトラのラジエターが自然循環だったので。もしかしたらポンプによる強制循環になったのかもしれませんね。
このクラスのトラクタに求められるベーシックな機能を高度に細心設計。

基本的な機能についてどういうものになっているかの説明です。これはいいかも!

冷却性能に優れたラジエータとあり、表記の仕方がエンジンの冷却方法にコンデンサがあった頃の書き方でちょっと古めです。初代ブルトラのラジエターが自然循環だったので、もしかしたらポンプによる強制循環になったのかもしれませんね。
結構昔のスペック表には冷却方式が書いてあったりするのですが、ここには書いていないので、強制循環の水冷なのかどうかはわかりませんでした。
結構昔のスペック表には冷却方式が書いてあったりするのですが、ここには書いていないので、強制循環の水冷なのかどうかはわかりませんでした。
たくさん書かれている機能のポイントですが、今回の僕の記事のように最後は絞り出すような形・・・最終23番は掃除のしやすいカートリッジ式燃料フィルタ・・・となっています。どんなに良いものでも良い点を23もあげるのは苦行でしょうね。
たくさん書かれている機能のポイントですが、今回の僕の記事のように最後は絞り出すような形・・・最終23番は掃除のしやすいカートリッジ式燃料フィルタ・・・となっています。どんなに良いものだとしても良い点を23もあげるのは苦行でしょうね。

かなり昔のカタログにも見られる、「何でもいいから機能を並べる」という手法がとられています。
裏面です。エンジン形式DL-201P水冷ディーゼル(ここには書いてありませんが、多分4気筒)最大出力30.5PS 常用出力26PS 常用回転速度2000rpm 総排気量1991cc セルスターター 燃料消費量195g/PS-h 燃料タンク容量27L
1960年代後半のものと思われるシバウラトラクターS-30Aのカタログ裏面です。先のカタログと同じく特長が並べられていますよね!
これもトラクター狂さんに送ってもらったものでした。当時のカタログは「思いつく限りとにかく特長をあげる」感じのものが多く見受けられます。
ここからはもっと詳しい説明です。かなりボリュームのあるカタログのようです。
ここからはもっと詳しい説明です。かなりボリュームのあるカタログのようです。
注目は写真です。前輪のほとんどが埋まっていて、まるでスタックしている写真みたいです。水田に強いということを端的に表していますよね!
注目は写真です。前輪のほとんどが埋まっていて、まるでスタックしている写真みたいです。水田に強いということを端的に表していますよね!

「淡々とした機能説明と部分の写真

このあたりは現在のカタログでもよく見かける機能説明と部分の写真。
このあたりは現在のカタログでもよく見かける機能説明と部分の写真。

一目でわかるイラスト説明

一目でわかるイラスト説明。これも30年経った現在にも引き継がれている形。
一目でわかるイラスト説明。これも30年経った現在にも引き継がれている形。

「たとえ理解できなくても性能曲線」

エンジン性能曲線。 これは今では廃れちゃいましたかねぇ・・・エンジン性能がプアだった頃は結構あった表現だったと思うのですが・・・
エンジン性能曲線。 これは今では廃れちゃいましたかねぇ・・・エンジン性能がプアだった頃は結構あった表現だったと思うのですが・・・この曲線が何を表すかたとえ理解できなくても「ナンカ自信持ってんだろうなぁ」ということはわかります。
表紙を含めて3ページ目に入りますが、一言も「ラク」だとか「優しい」などの文字が出てきません。いきなり仕様書、その次はエンジンの解説ですもん。ココでは主に経済性が強調されています。
50年は経っているのじゃないか?と思われるランツ・ブルドックのカタログにも性能曲線は載っていました。機械を扱うのは特別だった時代。
まだ国産のトラクターが貧弱だった頃、その性能を幾重にも重ねて強調しています。

「作業風景」

作業風景写真。「やっているフリ」ではなく、実際にやっているっぽいです。
作業風景写真。「やっているフリ」ではなく、実際にやっているっぽいです。
こちらもそう。
こちらもそう。
しかも操作しているのは、作業に適した 服装をした女性です!これは今まであまり見なかったパターン。
しかも操作しているのは、作業に適した 服装をした女性です!これは今まであまり見なかったパターン。カタログ用作業風景(でもちゃんとした服装をした女性)
一方こちらはK500の作業風景。ギリギリ若いふたりの耕うん機を中心とした光景と捉えることはできるかもしれません。楽しそうではありますが、ヘビーな農作業デートであり、そのファッションもガッツリ作業着です。どう考えてもK700とK500の間には時間が横たわっています。そしてK500のカタログのほうが古い・・・そう考えるのが自然です。
今までだとこのような本気っぽい作用風景か・・・
当時の著名人ではないと思います。つまり匿名おねえさん。つばひろの帽子をアミダにかぶってわざわざ表情がよく見えるようにしているところから、商品を引き立たせるために目立たないようにする・・・という様子は感じられません。
きれいな洋服を着て、止まってポーズを取っているだけのように見える写真だったりしました。

「賑やかし女性」

しかしこのカタログのすごいところはそれだけではありません。本気の作業女性とは違う人なのでしょうか?このように賑やかしの女性も登場します。
しかしこのカタログのすごいところはそれだけではありません。先ほどの本気の作業女性とは違う人なのでしょうねぇ・・・このように賑やかしの女性も登場します。
easy operationを体現しているということなのだと思います。
easy operationを体現しているということなのだと思います。
サイズ感を表していると考えることもできますが、空いたスペースにただ突っ込んだだけともとれる賑やかしの女性・・・
サイズ感を表していると考えることもできますが、空いたスペースにただ突っ込んだだけともとれる賑やかしの女性・・・

つまりこのカタログはかなり昔の「思いつく限りとにかく特長をあげる」、現在も続く「淡々とした機能説明と部分の写真」「一目でわかるイラスト説明」、今は廃れた「たとえ理解できなくても性能曲線」、今でもありそな「作業風景」、今はどうかな?「賑やかし女性」・・・と新旧すべての手法入りのカタログの作りになっています。

ということで明日あたりはカタログの「作業風景」と「賑やかし女性」で行ってみようかと思います。

それではまた明日!

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