機械の話、続いちゃいます。古いトラクターの話題から続いているわけですが、どんなにカッコよくても、故障したり、性能が極端に低かったりする機械は「仕事にならん」と、プロには敬遠されるでしょう。故障しても手間がかかっても「故障ばっかり、手間とお金がかかってやになっちゃうよ」と、笑っていられるのはズバリ!シュミのヒトというわけです。僕は新車で買った1986年製の単車に乗っていますが、これも単車に乗る仕事のヒトは使わないでしょう。手間はかけていますが、お金をかけていないので各部がガタガタだからです。しかし、乗ってはそれなりに面白い。多分、各部がヘンテコな部品と入れ替わっていたり、さわった回数が多い分、「あ!ディスクが曲がってるな」とか、「ステムシールベアリングがダメになったな」とかが感じられて、直すわけでもなくそれを考慮して乗るようになるからだと思います。もし、性能と信頼性がすべてだったら、機械に「これだけ金を払ったんだからなんとかしろ!」と、要求するばかり、いつもムチを入れるようになってしまうでしょう。機械と人間が双方向で要求と対処をするような関係が面白いと感じているのだと思います。
でも、自分の仕事でしょっちゅう使う機械には「故障しない、速い、綺麗、正確」を要求しちゃいます。前は頻繁に、しかも、イザというとき壊れて、手がかかって、意味もなくひっぱたいて手を痛めたりしたのですが、買い替えるたびに、故障が少なく、速く、綺麗になっていきました。でも、使ってて楽しいという感覚はないですね。もともと仕事にそんな感覚は必要ないのかもしれませんが、ノスタルジーなんでしょうねえ・・・ふと前の機械が懐かしくなります。絶対に戻れませんけど。
そういうわけで、使う頻度の高いものはプロっぽく、あまり使わないものはシュミの範囲で行ったり来たりなわけです。たまに現場でリタイヤしてしまうシュミの機械をご紹介します。(全くお勧めしませんが)
貰ったエンジンの壊れたホンダの発電機に、フレームをぶった切ってそこらに転がっていたロビンのエンジンを載せてみました。本来より小さなエンジンで、回転数が低く仕事で使うに必要な電圧が出ません。そこで、発電機が110Vくらい出せる回転数にするのにプーリーをでかく作ってもらって(ホームセンターで頼めました)使えるものになりました。トラブルはありませんが、全開で定格出力になるのでめちゃめちゃうるさくてかなわないです。あとは「なんで?」というぐらい重い。小さな出力、うるさい音、むちゃくちゃ重いガタイとまさにシュミの機械です。
これまた、中央の三個イチの刈り払い機。ホームセンターで買った刈り払い機のコイルが壊れたので(エンジンはかかるが、暖まると停まってしまう)部品を頼もうとしたら、新品が買える値段だったので、近所の人に貰った同じくコイルの壊れた背負い式の刈り払い機と、ヤフオクで¥3000くらいで、先っちょの部品の欠損した同じく背負い式の刈り払い機。これを合体させて一個作りました。なぜかこの三台の部品を複雑に組み合わせないと1個できないのです。
異なるメーカーのシャフトとアウターチューブを組み合わせるのはめに。長さが違ってしまうし、取付方法も違うので、エイヤッとそこらに転がっていた塩ビパイプをあぶって焼き嵌めしてしまいました。
たまにエンジン不調で保全会の草刈りにおいてリタイヤしたりしますが、家のまわりの草刈りも含めて2年この状態で使えています。
高性能で、速くて、便利な今のプロのための機械も、ほんのちょっとでいいから使っていて「ウフフッ」と思えるテイストを入れてもらいたいです。それから値段も安く・・・贅沢なものですね。すみません。