タイトルがものすごく長くなってしまった・・・
水戸芸術館の現代美術ギャラリーの企画展「拡張するファッション」を見てきました。企画展を見るたび、「見る」「鑑賞する」じゃなくて「ヤル」だよなあ・・・と思います。
今回の展示は辞書に載っている「ファッション」というものから解き放たれて「何か」になる。もしくは「何か」を得る過程のような気がしますが、展示のかなりの部分を占めているのが「ZINE」というか「インデペンデント雑誌」「個人出版の雑誌」というものでした。
「ZINE」、調べてみると、
出版社と関係なく、好きなように作った本のこと。語源は「MAGAZINE」から来ているとされていて、手軽に自分を表現できる手段として1960年代に米国で生まれ、90年代に西海岸を中心に流行。基本的にはコピーもしくは印刷してステープラーで止めるだけ。なんてお手軽なんでしょう!
とあります。
見るとまあ、なんと自由なこと・・・そりゃそうです。意味すらもたいした問題じゃない。うまいヘタも関係ナシ。だってやりたかっただけですもん。スポンサーに気を使ったり、売れることを気にしなくていいんです。
特にすばらしいのは、締め切りも、体裁を整えることも、テーマもすべて自由ということなんです。「作る」という苦しい部分をまったく無視すると、「〜あらねばならない」ことがこれほど少ないものはないです。
やりたい時に作業し、出したくなったら出す。天国のようなその状態を味わいたいがためにやりたくなってしまいます。
と、ここまで考えてきて「コピーもしくは印刷してステープラーで止めるだけ」なんていくらでも作ってるじゃん!って思ったんです。
さすがにレポートや論文でそれやるわけにはいかないかもしれないけど、余地はいくらでもありそうです。
一番近いのはいつも作っている環境保全会の回覧です。わりと仕方なく作っている部分があったのですが、これをやりたいようにやればいいじゃん!
で、やってみた。結構楽しい。〆切がないのが特にいい。名前は島地区の雑誌だから「SHIMAGAZINE」
締め切りがない=作品の完成度を上げる・・・このような等式を考える向きもあるかもしれません。しかし、自由の国では必ずしもそうなりません。それじゃあいくら〆切がなくても苦しいばっかりです。
無意識にやる片綴じ<ムダが多いが攻撃的にやる中綴じ
僕の縛りは、そう、中綴じです。なぜなら片綴じは資料作りなどで機械的によくやってるし、「拡張するファッション」で見たところ片綴じは1冊もなかった!(たぶん)
少なくとも「ZINE界」では片綴じの地位は恐ろしく低い・・・ですから、「パッチン!」と、中綴じさえできれば完成度が低くても痛くも痒くもありません。ああ!なんて自由なんでしょう!
“発行部数2部、体裁は「BIGTANK MAGAZINE」のパクり・・・「拡張するファッション」を見てZINEを作りたくなって作ってみた。それは『回覧』” の続きを読む