からまん棒?からみま線? ネーミングは難しい。ヤンマーロータリー@ダイナミックフェア2016

今日はダイナミックフェア2016(JAグループ茨城の第42回農機・生産資材大展示会+同時開催の中古農機展示即売会)で見たヤンマーのトラクター、YTシリーズ「撮りトラ」で今?話題の『からみま線』です。

ヤンマートラクター YT2シリーズ YT222,UK○○(読めず) 水冷4サイクル3気筒直噴ディーゼル 1330cc 22馬力/2500rpm 価格¥2,419,○○○(読めず) WEBページの価格表だと最低価格がYT222,UKS5の価格¥2,446,200 	(ホイル仕様、メカ変速、ロプス)なんですけど、合わないですねえ・・・
ロータリーの軸と爪の間、真横に伸びる二本の線。これがウワサの「からみま線」愛読者さんが秘密を解明してくれました。

愛読者さんのコメントをこちらに引用すると・・・

「からまん棒」で検索していたらヤンマーのミニ耕耘機ページがヒットしたので、ソースを表示してみたところ、画像タグのalt属性(写真の内容を説明する文字列)部分に『草が巻きつきにくい、「からまん棒」。』って残ってました。

https://www.yanmar.com/jp/agri/products/cultivator/minicultivator/qt/qt30.html
ソースの393行目に
草が巻きつきにくい、「からまん棒」。

同じく434行目にも
草が巻きつきにくい、「からまん棒」。

過去に「からまん棒」っていう文字列を使ってて、何かの事情(商標との兼ね合い?)でネーミングを改めた痕跡じゃないかと思います。

脳内で「からみま線」の画像に「からまん棒」っていう文字列がついていた理由が何となく分かって、今夜はゆっくり眠れそうです(笑)

なお、10年ほど前に「巻付防止部材及び耕耘爪軸アッセンブリ」っていう発明がヤンマーから出願されていて、その中に「ロータリー耕耘装置における耕耘爪軸に巻付防止部材を取り付けることで、前記耕耘爪軸の外周面に草等の不要物が密着状態で絡み付くことを防止することは、従来から公知である」って述べられていますので、割と昔から知られていたけど製品化されていなかった発明みたいです。

「やった!」という感じが伝わってきます。

愛読者さんが見つけたページ。見たところ「からみま線」とあり、おかしなところはありません。
愛読者さんが見つけたページ。見たところ「からみま線」とあり、おかしなところはありません。
しかし、そのページをソース表示してみると確かにalt属性(愛読者さんが説明するように写真の内容を説明する文字列・・・目の不自由な方もWEBを見ますし、何らかの理由で写真が表示されないときもどんな写真がそこに入るかわかります)草が巻きつきにくい、「からまん棒」。と入っています。
しかし、そのページをソース表示してみると確かにalt属性(愛読者さんが説明するように写真の内容を説明する文字列・・・目の不自由な方もWEBを見ますし、何らかの理由で写真が表示されないときもどんな写真がそこに入るかわかります)草が巻きつきにくい、「からまん棒」。と入っています。

↑ちょっと字が小さいです。(よく見たい方は画像をクリックしてみてください。拡大できます。)それにしてもソースまでよく探しましたね・・・

一方、ヤンマートラクターGKシリーズのページの『からみま線』にはalt属性が入っていませんでした。
一方、ヤンマートラクターGKシリーズのページの『からみま線』にはalt属性が入っていませんでした。

僕も後追いで検証してみました。

なぜか『からまん棒』と覚えている人が多い・・・ように思える

「ヤンマー からまん棒」で検索すると結構出てきます。

メーカーとして正式に出しているものではなく、農機屋さんとかユーザーが「からまん棒」と覚えている感じ。このページでは爪新品、からまん棒付きとあります。
メーカーとして正式に出しているものではなく、農機屋さんとかユーザーが「からまん棒」と覚えている感じ。このページでは爪新品、からまん棒付きとあります。
出所は一つなのかもしれませんが、特にヤンマーのミニ耕耘機QT30の通販業者にその記載が多いです。愛読者さんが見つけたページにあったものですね。しかも青くハイライトさせている部分、『草が巻きつきにくい、「からまん棒」。』例のalt属性の部分とまったく同じ・・・
出所は一つなのかもしれませんが、特にヤンマーのミニ耕耘機QT30の通販業者にその記載が多いです。愛読者さんが見つけたページにあったものですね。しかも青くハイライトさせている部分、『草が巻きつきにくい、「からまん棒」。』例のalt属性の部分とまったく同じ・・・

「からまん棒カウンター」というものがもしあったとしたら、ミニ耕耘機の部分でカウンターの針がググーンと動く感じです。もしかしたら昔のカタログなどに記載されているかもしれませんね。

でも、持っていないし、ネットで探しても昔のカタログまでは出てきませんでした。

例えばトラックに付いた移動式小型クレーンを「ユニック」と言ってしまうように、メーカーの商品名が一般化してしまったものという可能性もあります。つまり、ヤンマーの商品名は「からみま線」なのに、ユーザーが『からまん棒』と呼んでしまうパターンです。(もしそうだとすれば、alt属性に意図的に他社の商品名を使ったということになりますが・・・)

そういえば木田さんもこの『からみま線』にコメントをいてくれていました。引用してみると・・・

からみま線 この類いの最初は クボタが20年程前GLプラス1シリーズ、GBシリーズに採用された物です。チェーンケースのオイルシリーズ保護の草切り爪もその時に付きました。
クボタは商品開発上 現場で研究し 試作機を開発しお客様に実際に使って頂き その意見を聞き取り 改良して行き その繰り返しのプロセスによって最終的に商品化に至ると聞いています。
これも 草が巻き付いたら取るのが大変 少々草が巻き付いても直ぐに取れるようなものは無いものか? これもお客様の声からのじゃないでしょうか?

時は進んでヤンマー、イセキにも拡がって行ったように思います。

試しに「クボタ からまん棒」で検索してみてもドンピシャのものはありませんでした。

そもそも「からみま線」はいつの話?

特許情報プラットフォーム(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)で調べてみると、ヤンマーが「からみま線」を出願したのは1990年、登録になったのは1993年で今から26年も前。
特許情報プラットフォーム(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)で調べてみると、ヤンマーが「からみま線」を出願したのは1990年、登録になったのは1993年で今から26年も前。

ただ、「からまん棒」もクボタの「つきま線」も今のところ登録を見つけることはできていません。登録されていないのかそれとも見つけられていないのか・・・(なーんか使いづらいんです)

「からまん棒」近いのはいくつか見つかりました。やっぱり洗濯機の日立かなあ・・・
「からまん棒」近いのはいくつか見つかりました。やっぱり洗濯機の日立かなあ・・・

こんなもの見つけた『からみま洗』!

僕は「からまん棒」というと洗濯機のイメージなのですが、逆にこんなものを見つけました。『からみま洗』!
僕は「からまん棒」というと洗濯機のイメージなのですが、逆にこんなものを見つけました。『からみま洗』!

初代『からまん棒』は1982年、34年前!

家電ウォッチというサイトでこんなものを見つけました。初代「からまん棒」の洗濯機は日立製でなんと1982年のものだそうです。
家電ウォッチというサイトでこんなものを見つけました。初代「からまん棒」の洗濯機は日立製でなんと1982年のものだそうです。

日立アプライアンス多賀事業所を訪ねるという記事の中の写真ですが、家から近いじゃん! 一般の人にも昔の家電、見せてくれるんだろうか・・・

それにしても課題があって、それを解決する技術に付けたくなる名前って似通ったものになるんですね・・・こんな前の話ですから、「からまん棒」という言葉を発明したのはこの課題についてが最初でしょう。

もし「からまん棒」を商標登録していないのだとしたら、他社が同じような問題の解決をした際、似たような名前を付けられるようちょっと脇を緩めておいたのかしら???

なつかしいCM

↑からまん棒が大々的にフューチャーされたCM。昭和だなあ。

この洗濯槽の真ん中に突っ立ってるのが「からまん棒」ですね!
この洗濯槽の真ん中に突っ立ってるのが「からまん棒」ですね!
アイドルにこんな機械部品を持たせてるってのは不思議な絵柄です。(まだ金属部品じゃないからいいですけど)
アイドルにこんな機械部品を持たせてるってのは不思議な絵柄です。(まだ金属部品じゃないからいいですけど)

ネーミングは難しい

「からまん棒」でも「からみま線」でも「つきま線」でも「クリーンバー」でもいいですけど、ヤンマーの発明の名称を見てみると耕耘機における耕耘爪取付装置となっています。

何でこんなに難しい名前なのかはわかりませんが、このままでは売れないというのはわかります。長いし、漢字だらけだし・・・

これをわかりやすく、親しみやすく、覚えやすくしなくてはなりません。その際にどうしても似通ったものになってしまうのは仕方がないことなのでしょう。名前を付けるって難しいですね!

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