全然関係ないんですけど(いつもこのイイワケです)仕事で行った甲府のついでに山梨県立美術館のミレーの描いた絵を見てきました。
ここのWEBサイトによると
山梨県立美術館は1978(昭和53)年の開館以来、美術文化の向上に資することを目的として活動をつづけています。
最初のコレクションであるミレーの《種をまく人》をはじめ、ミレーを中心としてバルビゾン派の作家、ヨーロッパの主要な風景画家の優れた作品を収集し、今や「ミレーの美術館」として広く親しまれています。また、県内外の優れた近現代作家の作品の収集に力を注ぎ、多くの方々のご厚意による貴重なご寄贈品も加え、所蔵品の総点数は、現在、約1万点にも及びます。
だそうで、とりあえず僕も知ってるくらいの人の絵なんで、こんな機会でもなければ一生見ないと思うので「いっちょ見てくるか」という感じです。
何というのでしょ?顔写パネル?
あはは・・・これはおもしろい。なんて言うんだろ?これ。よく観光地にある脱力系(結構スキです)の記念写真パネルです。
調べてみたら諸説あって顔出しパネルとか顔出し看板とか言うみたいです。苦労の跡が見えますね。でも、これじゃ顔を出す行為だけなんで、顔出し記念写真パネル、顔出し写真看板のほうがいいかなあ・・・長いか。
中の絵を見ていておもしろかったのは、ミレーという人がサロンと呼ばれる展覧会?品評会?に出品していたこと。
ここで評価されて賞を取ると地位が上がるというか、生活できるようになるみたいなんです。ですから、「ナンチャラの絵がいくらで売れた」なんて年表に書いてある。
絵を見てたくさんのことを感じて表現する豊富な語彙を持っている審査員にまさに「見いだされ」評価され、一般(とはいってもお金持ちでしょうけど)のひとがそれを基準に気に入った絵を買い求めて飾り、その絵の中で多くの人に愛された「絵」が今現在こうやって見ることができるようになっているんだなあ・・・と実感しました。
脱線しちゃいますけど、こういうのって訓練が必要ですよね?僕なんか何でも「おもしろい」で片付けちゃっていますけど、どう、どのようにおもしろいのか?ってことが言えればもっといいことですもんね。
ちょっとネットを回ってくると例えばワインの味?香り?の表現なんかすごいんですねえ・・・
甘い辛い渋いはもちろんですけど「青い」「アセトン」「インク臭」「樫」「ガソリン」「カビ臭」「カラメル」「狐臭」「木の香」「草っぽい」・・・etc もう無数にあります。味や香りを言葉にする・・・やろうと思えばできるんだな。
ちょっと欲しくなった
正直、ミレーの描いた絵が他の人(もちろん他の人も大変有名なんでしょうけど)の書いたものより素晴らしく見えることはなかったし、別に衝撃も受けませんでした。もちろんとってもステキな絵で欲しいなって思いましたけど。
絵って、絵を家のよい場所にかけて毎日何気なく見てその変化(天井板の木目模様とか節穴が毎日違って見えるように)を楽しむのが一番だろうな・・・なんて感じました。
きっと時間によって、天気によって、気分によって、その都度見え方が違うでしょう。昔この絵を買った人もそうやって楽しんでいたんじゃないかな?
何か別のものを写す窓みたいなもの?である絵を掛ける行為、やってみたくなっちゃいました。買うのは無理だから何かテキトーに描いてみようかなっと。