テーマと全く関係ないのは正月のダカールラリー以来なので勘弁してんもらえるでしょう。先日、シャボン玉がわんさか出るというので見に行きました。岐阜出身の大巻伸嗣さんという作家の方の作品(?)で、震災で被災した水戸芸術館、現代美術ギャラリーの復活企画展、「CAFE in Mito 2011 ― かかわりの色いろ」のオープニングです。
「CAFE」とは、Communicable Action for Everybodyの略だそうで、作品と人、また作品を通して人と人、さらにはそういったコミュニケーションを標榜してきた水戸現代美術ギャラリーの人も含めた、鑑賞者、作品、作家、地域の人すべての関わりの集大成になっているような企画展だそうです。
まずは事実から
白い、タル型(樽といっても漬け物樽型)の開口部からシャボン玉が吹き出されるマシーンを水戸芸術館の野外にたくさん設置して、みんなのカウントダウンで、いっせーのせ・・・と、どどーんとシャボン玉を発生させるのです。
シャボン玉発生機
シャボン玉の川は滝落ちから広場を流れる
あるシャボン玉は二階の回廊から壁面を流れくだり、あるシャボン玉は水戸芸術館噴水前の広場から吹き上がり、でも、全体としてみれば川のようにきらきらと光りながら芝生の広場を道路へ流れていきます。
シャボン玉大発生!!(短い動画)
↑ 動画(16秒)画面クリックでも再生します。
シャボン玉大発生!!(短い動画)
次に妄想
その場では気がつかなくて、撮ってきた動画を見ていて感じたのですが、入っている音・・・これが、様々な年代の人たちの、とても穏やかでそれはそれはたくさんの笑い声や、おしゃべり、控えめ?な感嘆の声だったのです。
これはすごいことです。まさにシャボン玉パワー! 「今まさに現役で」「過去に」、だれもが遊んだことのあるシャボン玉だからこそ様々な世代に何かを働きかける・・・・
もちろん、そういうもの、「今、NOW、過去に経験した、記憶にあるもの」たくさんあります。でも、なかなか人々がこういう状態になるもの少ないです・・・考えてみましょう。
もし、ゴキブリ発生機だったら
もし、お餅やお金発生機だったら
こう考えてみると、その場の人がすべて穏やかに反応できるものって少ないです。多分ゴキブリが大量発生するマシンを見に行こうって人はあんまりいないでしょうし、お金発生機に至っては、ダッシュの構えで皆いるでしょう。何が出てくるかわかっていて鷹揚に構えていられるのはシャボン玉以外にはありません。ほんとうによく考えたものです。
あえて言うならトンボ発生機かな?
オープニング前、これからたくさんシャボン玉が見られると、みんなが期待している状態の時でした。待ち切れなかったのか、子供が「MYシャボン玉」を作り出したのです。この発想はなかったと、実はこれに一番感心してしまったのでした。