これもピクニックに行った時に見たもので、大場町で見つけたわけではないのですが、なかなか変わった感じの植物なので覚え書きに載せておきます。もう緑がそろそろ出そろう春の山の中で、立ち枯れた60〜70センチ位の茎の先に割れた大きな鞘(種が入っていたものだと思うのですが)がとても目立ちます。
立ち枯れた先に一つ鞘をつけたもの、いくつか残っているものなどがあり、その鞘はきれいに3つに割れています。これだけの材料でどうやって調べたのか忘れてしまいましたが、オオウバユリにたどり着きました。
ウィキペディアによると
オオウバユリ(大姥百合、学名:Cardiocrinum cordatum var. glehnii )はユリ科ウバユリ属の多年草。ウバユリの変種として扱われる。
特徴
高さは1.5~2.0mくらいになり、花期は7~8月で、10~20個の黄緑色の花をつける。翌春まで立ち枯れした、実をつけた茎をみることがある。
花をつけた株は一生を終えるが、元株の脇に子株が育っている。
関東地方以西から四国、九州に分布するウバユリより大型で、花の数も多い。食用
鱗茎はデンプンを含み、食用にできる。北海道では、アイヌによりトゥレプの名で食用にされ、アイヌ民族が用いる植物質の食品の中では穀物以上に重要な位置を占めていた。
旧暦4月をアイヌ語で「モキウタ」(すこしばかりウバユリを掘る月)、5月を「シキウタ」(本格的にウバユリを掘る月)と呼び、この時期に女性達はサラニプ(編み袋)と掘り棒を手に山野を廻り、オオウバユリの球根を集める。集まった球根から、以下の方法で澱粉を採集する。1 球根から茎と髭根を切り落とした後、鱗片を一枚一枚はがし、きれいに水洗いする。
2 鱗片を大きな桶に入れ、斧の刃の峰を杵がわりにして粘りが出るまで搗き潰す。その後で桶に水を大量に注ぎ、2日ほど放置する。
3 数日経てば桶の水面には細かい繊維や皮のクズが浮き、底には澱粉が沈殿している。繊維クズは「オントゥレプ」を作るために取り分ける。桶の底に溜まった澱粉のうち、半液体状の「二番粉」と粉状の「一番粉」を分離する。
これら2種類の澱粉は乾燥して保存するが、その前に水溶きした一番粉をイタドリやヨブスマソウなど、空洞になっている草の茎のなかに流し込み、灰の中で蒸し焼きにしてくずきり状にして食べたり、二蕃粉を団子に丸めて蕗やホオノキの葉で包んで灰の中で焼き、筋子や獣脂を添えて食べたりする。
乾燥して保存された澱粉のうち、日常使用されるのは二番粉である。団子に加工して、サヨ(粥)に入れる。一番粉は贈答用や薬用で、普段は滅多に口にできない。なお、一連の澱粉採集作業の間、「酒」と「色事」に関する会話はタブー。澱粉が落ち着かなくなり、うまく沈殿しなくなるという。
ユリ根?は食用にできるんですね。5月の時点で葉っぱが出ていないような気がしましたが、少なくとも8月までには1.5~2.0mにまでなって花までつけてしまうんですか・・・ずいぶんと成長が早い・・・それでは夏オオウバユリを見かけても、この立ち枯れたものとの親子関係には気がつかないでしょうね。
↓ウィキペディアに夏の写真も載っていました。お借りしておきます。
夏の姿はこんな感じらしい
そして花はこんな感じらしい
そして種はこんな感じらしい