このあいだ何気なく「今年はトンボが多いような気がする」という記事を書いたら他にもそう思う人が多いようで少し頭の体操で考えてみました。もちろん推論の上に推論を乗せるので正しい結論は出ないし、テキトーなんですけど・・・誰か知っている人がいたら教えてください!
このあたりばかりでなく、つい先日海に行ったら浜辺にも家の回りと同じようにたくさん飛んでいました。
追記:↑MACでやってみたところテキストエンコードの違いのためか、コメントを入れようとするとエラーになってしまって投票できないみたいです。クッキーを消去してチェックボックスだけチェックして投票したらうまく行きました。
増えているのは赤とんぼなのかな?
去年の6月のkobbasanさんのコメントで知ったのですが、現代農業2011年6月号〈農薬をめぐる話題〉では「イネの苗箱処理剤が赤トンボを減らしていた」という記事があって、それによればトータルで米作りに使用する農薬を減らすために考えられたイネの苗箱処理剤が赤とんぼの羽化を妨げていたということが書いてあります。
トラクターの師匠のMさんは、「今年から箱処理剤を変えたせいもあるのではないか?」と言っていますが、それでも急に(統計を取っているわけでも、今年カウントしたわけでもなく、感覚のみの話です)赤とんぼが増えるというのは考えにくいような気がします。
それと、赤とんぼは秋に産卵する時に水たまりがないと産卵できないそうです。このあたりの田んぼは秋以降は水を落としてしまいますし、用水路に水はありますがそこに産卵しているのかどうかよくわからない・・・
水がないと産卵できない赤とんぼに対してナツアカネというとんぼは乾いたところにバラバラと空中から産卵するらしいので、耕地整理で乾田の多くなったこのあたりでは見るとしてもこっちのナツアカネなのかもしれません。
考えられること
沼や湖より田んぼの面積のほうが多い様な気がするので、主なトンボの発生場所は田んぼだとしてもよさそうです。田んぼに去年と違う変化があったでしょうか?(気がついた人がいたら教えていただきたいです)
1:前に述べたようにみんながみんな稲の箱処理剤を変えた
2:去年の秋、何故か産卵数が多かった
3:暑い時期に稲のために行う田んぼの水抜き「中干し」が気候の関係で遅くなってトンボの羽化がうまくいった
4:今年の羽化数が多かった(それに対応するミジンコとかエサも多かった)
↑もちろん羽化数が多いから回りにトンボが多いと感じるのでしょうが・・・5:どっかからやってきた
こんなものでしょうか?
1の「みんながみんな稲の箱処理剤を変えた」ですが、多少影響はあるかもしれないけど、広い地域でトンボが多いとすると説明しにくいような気がします。
2の産卵数・・・ちょっと印象にないです。
3の中干しの時期・・・これも自分でやっているわけではないのでこれもわからず。
4は田植えが終ってしばらくしてからの田んぼはミジンコだっていつも通りに見えたし、特にヤゴが多いとかは感じませんでした。
わからないことが多すぎますが、やっぱり5の「どっかからやってきた」というのが僕の一押しでしょうか。急にトンボが増えることができるとしたらそれが一番簡単です。
「今年はトンボが多いような気がする」という記事へのコメントに、放射能のせいでトンボが多いのかもとか地震がくるからトンボが多いのかもと心配している人もいるとありましたが、僕にはまったくそれは検証できないので外しておきます。
動物などはとても生きる感覚が鋭いので、「今起こっていること」に対しては人間より速く感じることができるはずです。でも、多分今起こっていることによって急に個体数を増やすことはできないんじゃないかなあ・・・と思いますし、予知もできないんじゃないかなあ・・・なんて漠然と感じます。
じゃあどっから何がやってきたか
飛んでいるトンボを捕まえていないので(捕まえられたとしても、アキアカネとナツアカネ、ウスバキトンボの区別がつきません)頭で考えているだけなのですが、例えばウスバキトンボで説明できないでしょうか?
ウスバキトンボはウィキペディアによると
卵は数日のうちに孵化し、薄い皮をかぶった前幼虫はすぐに最初の脱皮をして幼虫(ヤゴ)となる。幼虫はミジンコやボウフラ(カの幼虫)などを捕食して急速に成長し、早ければ1ヶ月ほどで羽化する。
なんと一ヶ月ですよ?!これなら条件が良ければどんどん増えることができます。土の中にタマゴがあるから初めから影響を受けてしまう一般のトンボに比べ、箱処理剤が拡散して影響がなくなってからウスバキトンボが産卵すれば彼らにとって問題ありません。
しかも
日本での発生
ウスバキトンボは寒さに弱く、幼虫は水温4℃で死滅するといわれる。毎年日本で発生する個体群は、まず南日本で発生し、世代交代を繰り返しながら、季節の移ろいとともに日本を北上してゆくものである。
毎年春になると南日本から成虫が発生する。南西諸島や九州、四国では4月中旬に飛び始めるが、本州南部では5月-6月、中部山岳地帯や東北地方では7-8月、北海道では9月というように発生時期が徐々に北上する。8月-9月頃には、日本各地で大群で飛び回る様が観察できる。
しかし、寒くなり始めるとバッタリと成虫が見られなくなる。現在のところ、南下をする個体群なども確認されていないので、寒さで死滅すると考えられている。九州南部や南西諸島では幼虫が越冬すると思われるが、詳しいことはわかっていない。また、これらが毎年春にどの地方から来るのかもはっきりしていない。
どんどん増えながら世代交代しながら北上して行くのだそうです・・・そして元々は遠い南の国からそうやって増えながら日本に渡ってくるのではないか?と想像させる「南の海上で見つけることができる」などという記述もネット上に見受けられます。
短期的頭の体操の結論
というわけで、5のどっかから来た案のウスバキトンボが南の条件の良いところで大量発生し、1ヶ月でタマゴから羽化するという機動性と航続距離の長さを生かしてうまいことよい場所を見つけ見つけ北上中なのだ・・・という案はいかがでしょうか?
でも、このあいだひたちなかから東海村付近でこんどはオニヤンマが大量に飛んでいるのを見たんです・・・こっちは説明できないなあ・・・
ホントにトンボが多いのか、そしてそれはどんなトンボなのか、そして多いのはなぜなのか・・・頭だけで考えている僕に広く意見をお聞かせください。 捕まえてもトンボの区別がつかないし・・・
kobassanさん こんにちは
ひと月くらい遅れの農作業=旧暦の農事作業ですか
なるほど・・・確かにそれはトンボとマッチングが良さそうです
ところで昨日あたり薄々気がついたんですが
トンボ少なくなっていませんか?
あまりに最近暑いんでトンボは涼しいところへ行ってしまったのかもしれません
今日やはり前にオニヤンマを大量に見たところを通ったらグッと少なくなっていました
僕が見たたくさんのトンボがナツアカネやタイリクアカネなのか
それともウスバキトンボなのかは秋になればハッキリしそうですね
もし涼しくなってまたたくさんトンボが飛ぶようならナツアカネやタイリクアカネだった
涼しくなって例年通りのトンボの数であれば僕の見たのはウスバキトンボだった
これでわかるような気がするんですけど・・・
お晩ですnoraさん
とんぼに関しては、とんぼ君(この話題に長けた少年)や郷土の第一人者廣瀬先生のお話を伺えればうれしいのですが、、、
トンボ科アカネ属(アカトンボ属)約50種の総称が赤とんぼで、日本では21種が確認されているそうです。
アキアカネが代表と言われてますが、高山を持たない茨城では、ナツアカネやタイリクアカネが多いのではないかと想像しています。
田んぼで昨年から変わったことは、農家の個別保障制度
で飼料米、飼料稲の栽培面積が大きく増えたことです。
これらは食糧米より、ひと月くらい遅れて作業するのが常です。農薬もほとんど使用してないと思います。
つまり旧暦での農事作業がトンボの生活史とマッチしたのではと考えます。