先日の蛇口付けのときに年長者のSさんに(カモのタマゴをたべちゃうSさんです)おもしろい話を聞いたので書いておきます。
大きな田んぼですねえ
ポンプのない時代、すぐそこは川なのに水を上げることができずとても苦労したそうです。それこそ水争いが起こったのだと言っていました。水の少ない時、上流の水をわけてもらうのに流れを変え、それを寝ずの番で守るのだそうです。(夜の間にまた流れを変えられて水がこなくなっちゃうんですって!)
そのあと例のバーチカルポンプというのが出てきたけれどもやはり水路がないので近くの川からは揚げられなかったんですって! つまり今の区画整理と土地改良ができるまで長いこと水には苦労してきたということなのでしょう。
昔は入り組んだ小さな土地の利用体系だった
区画整理と土地改良でずいぶん変わった
でも、大きな田んぼは平らにするのは難しいんでしょ?って聞いたら、できた当時はただブルドーザで押しただけなので10センチ20センチは違って平らにするのは土を運んでならしたりで大変だったが、今はもう大丈夫だそうです。
また、近年の区画整理はGPSレベラーでやるので初めからたいらだ・・・とも言っていました。北海道からその道のエキスパートが来るのだそうです。さすが北海道は広いわー。
ところが・・・
何回平らにしても翌年には・・・
40年以上たってやっと近頃は落ち着いてきたと言っていましたが、土地の記憶ってすごいです。どんなにまわりと同じに見えても以前違う使われかたをしていた田んぼと畑。何十年もそのようにして利用されてきたその差は詰まることはありません。
長い長い時間の中でその差が誤差のレベルになるまで待たなければいけないってわけです。
この場合は利用されていたって記憶ですけど、例えば谷だった低地だった、山だった、川だったなどの土地の記憶はたとえ埋め立てられても消えることはないでしょう。その土地の記憶に沿った利用の仕方を考えていかないとケガをしそうです。