こんなの初めて見た!1968年型式認定日の本MC-220「朝1分の農機考古学」

そして見てください。大変不鮮明ですけど、ST22のエンジン側面が複雑なのに対して何だかMC-220のエンジン側面は空冷ディーゼルのようにすっきりしています。それに川崎航空機のエンジンネームのステッカーが写っているような気がしませんか?
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今朝の「朝1分の農機考古学」 『スキマを埋めて日本農機の流れを把握!「運輸省型式認定番号」』シリーズは昭和43年の雑誌の広告から1968年型式認定の日の本MC-220です。初めてみる珍しいトラクターでかなり推定が多い特定ではありますけど、機材の少なかった60年代ですのでまあまあ自信があります。

昭和43年の雑誌広告の隅っこにあった写真です。小さなものですけど光って見えました。見たことのない形です。これ、ほとんど知られていないのではないでしょうか?まず、昭和43年の雑誌であるということを覚えておいてください。
昭和43年の雑誌広告の隅っこにあった写真です。小さなものですけど光って見えました。見たことのない形です。初めのうちは小さなトラクターばかり作っていたと思っていた東洋社。22馬力ってかなり大きいです。MC-220、ほとんど知られていないのではないでしょうか?まず、昭和43年の雑誌であるということを覚えておいてください。材料はこれしかなく、ここから特定しようとしています。

手持ちの資料を探してみると昭和43年、1968年の認定で日の本MC型というのが見つかりました。以下情報です。

小型特殊自動車
運輸省型式認定番号 農627号
日の本 MC型

エンジンはカワサキKD220の1045ccというものでした。まあ、これだろうとこれからそれを固めていくことにします。

★車体 名称 ST22 形式 農用四輪トラクタ 全長 2,730ミリ(三点リンクを含む) 全幅 1,395ミリ 全高(ハンドルまで) 1,500ミリ 軸距 1.640ミリ 最低地上高 465ミリ 輪距(前輪) 1,050〜1,550ミリ 6段階 輪距(後輪) 1,050ミリ〜1,660ミリ 8段階 タイヤ(前輪) 4.00-15 タイヤ(後輪) 9.5/9-24 重量 950キロ(三点リンク含む) 三点リンク カテゴリー1 変速段数 前進6段 後進2段 主クラッチ 乾式単板式 駆動方式 後輪駆動 差動方式 デファレンシャルギア方式(デフロックつき) 制動装置 一系統左右独立(連結装置つき)内部拡張環機械式 作業機昇降装置 油圧式(自動戻り装置つき) 最小回転半径 2.2メートル リヤPTO 規格DIN,SAE規格1 3/8(インチ) エンジン2,600回転/分のとき 663回転/分 フロントPTO 30×13×2.5インチインボリュートスプライン エンジンエンジン2,600回転/分のとき1144回転/分 ★エンジン 名称 Z1200 形式 立形水冷4サイクルディーゼル シリンダ内径×行程 85×100ミリ シリンダ数 2 総行程容積 1,135cc 出力 22馬力 2,600回転/分 燃焼室形式 球形燃焼室式 使用燃料 クボタディーゼル重油またはディーゼル軽油 燃料タンク容量 24ℓ 潤滑形式 ギヤポンプ全自動圧送式 強制潤滑方式 冷却方式 加圧ラジエター式 始動方式 セルスターター式(グロープラグ付き) ★速度 前進1速 1.41キロメートル/時 前進2速 1.77 前進3速 3.05 前進4速 6.81 前進5速 8.56 前進6速 14.65 後進1速 1.93 後進2速 9.31
★車体 名称 ST22 形式 農用四輪トラクタ 全長 2,730ミリ(三点リンクを含む) 全幅 1,395ミリ 全高(ハンドルまで) 1,500ミリ 軸距 1.640ミリ 最低地上高 465ミリ 輪距(前輪) 1,050〜1,550ミリ 6段階 輪距(後輪) 1,050ミリ〜1,660ミリ 8段階 タイヤ(前輪) 4.00-15 タイヤ(後輪) 9.5/9-24 重量 950キロ(三点リンク含む) 三点リンク カテゴリー1 変速段数 前進6段 後進2段 主クラッチ 乾式単板式 駆動方式 後輪駆動 差動方式 デファレンシャルギア方式(デフロックつき) 制動装置 一系統左右独立(連結装置つき)内部拡張環機械式 作業機昇降装置 油圧式(自動戻り装置つき) 最小回転半径 2.2メートル リヤPTO 規格DIN,SAE規格1 3/8(インチ) エンジン2,600回転/分のとき 663回転/分 フロントPTO 30×13×2.5インチインボリュートスプライン エンジンエンジン2,600回転/分のとき1144回転/分 ★エンジン 名称 Z1200 形式 立形水冷4サイクルディーゼル シリンダ内径×行程 85×100ミリ シリンダ数 2 総行程容積 1,135cc 出力 22馬力 2,600回転/分 燃焼室形式 球形燃焼室式 使用燃料 クボタディーゼル重油またはディーゼル軽油 燃料タンク容量 24ℓ 潤滑形式 ギヤポンプ全自動圧送式 強制潤滑方式 冷却方式 加圧ラジエター式 始動方式 セルスターター式(グロープラグ付き) ★速度 前進1速 1.41キロメートル/時 前進2速 1.77 前進3速 3.05 前進4速 6.81 前進5速 8.56 前進6速 14.65 後進1速 1.93 後進2速 9.31

クボタのST22に似ていますが、この型式認定は1967年で年代はあっているものの排気量が違います。それにMC−220のエンジン形式はカワサキKD220・・・これって井関のTBシリーズに載っていた川崎航空機製の空冷ディーゼル名前じゃないですか?

すばらしいコンディションのヰセキTB-23。空冷2気筒ディーゼル1055cc。TB-23といいつつ22馬力だそうです。生まれは1965年あたりというのが大体の皆さんの意見。
ヰセキ空冷ディーゼルエンジン 形式KD2200 気筒容積1055cc 川崎航空機工業株式會社

排気量が1055ccと少し大きいのと、資料にあったKD220ではなくKD2200ですがかなり近い感じです。というよりTB23の型式認定の資料にはKD2200、1045ccと書かれていてKD2200は公称1045ccだった可能性すらあります。

そして見てください。大変不鮮明ですけど、ST22のエンジン側面が複雑なのに対して何だかMC-220のエンジン側面は空冷ディーゼルのようにすっきりしています。それに川崎航空機のエンジンネームのステッカーが写っているような気がしませんか?
そして見てください。大変不鮮明ですけど、ST22のエンジン側面が複雑なのに対して何だかMC-220のエンジン側面は空冷ディーゼルのようにすっきりしています。それに川崎航空機のエンジンネームのステッカーが写っているような気がしませんか?
ありましたありました。四角い顔ですが、フレームとエンジンのつなぎ目など、ポルシェのままです。エンジンは川崎航空機製のKD1700型で、822ccと書かれているのがかろうじて読めました。
これはTB1700です。エンジンは川崎航空機製のKD1700型で、エンジンの右サイドには長方形のステッカーと正方形に近いステッカー2枚が貼られています。ちょうどMC-220の写真にも同じようなステッカーが貼られているのがわかると思います。こじつけ的ではありますが、広告の写真MC-220と資料の1968年型式認定日の本MC型は同一であると僕は判断します。
シートに記入します。顔はMB型やMD型とよく似た日の本っぽい顔ですよね!色々探しましたがネットで実機の写真は見つかりませんでした。贅沢は言いません。
シートに記入します。顔はMB型やMD型とよく似た日の本っぽい顔ですよね!色々探しましたがネットで実機の写真は見つかりませんでした。贅沢は言いません。

『農機の運輸省型式認定番号一覧表』に追記しました

『農機の運輸省型式認定番号一覧表』を固定ページで公開しました。一番上のメニューから入れるようにしています。これから新しく運輸省型式認定番号を発見するたびに追記することにします。

(ほぼ同時に英語版の一覧表も公開しています)← Click here for the English version.

追記:今まで一部の環境ではテキストが読めなかったということがわかったので修正しました。スマホでも読めるようになったと思うのですが、もし読めない場合はコメント欄でもメールでも構いませんので連絡をください。お願いします!

今日はここまでです。毎日暑いですね・・・それではまた明日!