今日は北海道で見た、サトーKUMIAI ST-4000D「撮りトラ&昔のカタログ」です。ここのところサトーづいていますね。

サトーKUMIAI ST-4000Dです。擱座しています。どうも三菱(サトーですけど)はこんな悲しい状態のものが多いです。

サトーKUMIAI ST-4000Dです。四駆のようで、球体関節です。以前見たブルトラみたい。

球体関節はどうしても場所を取ってしまいますね・・・
ついでなので球体関節を探してみます

こちらはクボタL1500DTの球体関節。サトーと少し形状が違います。

シバウラSF1040T・・・球体関節ですね。

シバウラS700-O・・・こちらも球体関節。

ブルトラB5000・・・あ!この作りは同じくボタだけあってL1500DTと同じです。

三菱のほうのD4000FDももちろん球体関節。

そしてこちらは以前トラクター狂さんに送ってもらった、佐藤造機(三菱農機)のサトートラクターST-4000のカタログ。2084ccで40PS。こちらは2輪駆動です。

僕の見た機体は四駆なのでST-4000Dと末尾に「D」が付いています。4WDのDなのでしょう。なぜ三菱のようにFDとしなかったかは謎ですが。

ボディのサイドにはお約束のKUMIAIの文字が大きく・・・

正面には農協バッジ。メーカー名はずっと小さく右下のほうにMITSUBISHIとあるだけです。あれ?サトーじゃなくて三菱だ!!!形式名はSTなのにメーカーはサトーじゃないです。

農業機械の種類 農用トラクター(乗用型)
型式名 サトーST-4000D
区分 ー
発売元 全国農業協同組合連合会
製造会社 佐藤造機株式会社
製造番号 ー
銘板ではメーカー名は佐藤造機となっています。KUMIAIマシンのせいなのか、佐藤造機→三菱農機の過渡期なのかめちゃくちゃになっていますね。

安全鑑定の番号は三菱MT4000Dとしてで、201116です。この番号だと1977年の登録となっています。

ちなみに二輪駆動のほうの佐藤造機(三菱農機)のサトートラクターST-4000は、2084ccで40PS ●豪快40馬力、静かな4気筒エンジン。過酷な作業も業力な粘りであと押し。
●前進18段・後退6段、P.T.O独立4段が、あらゆる作業にマッチ。
●手もと集中の快適な操縦機能。疲れ知らずの居住性。徹底した安全設計。だそうです。
また、これによれば二駆のST-4000の主要諸元は
サトートラクターST-4000
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形式 ST-4000
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車種 大型特殊自動車
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エンジン
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名称・形式 4DQ?5t立形直列
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気筒数-内径×行程 mm 4-84φ×94
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総排気量 cc 2,084
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圧縮比 21:1
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出力/回転数 ps/r.p.m 40/2,400
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P.T.O最大出力 ps/r.p.m 36/2,400
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最大トルク kg-m/r.p.m 12.7/1,600
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噴射ポンプ形式 ボッシュA型
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燃料 JIS2号軽油
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燃料タンク容量 ℓ 46
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冷却水容量 ℓ 8
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潤滑油容量 ℓ 5
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主要寸法
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全長 mm 3,340
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全幅(標準) mm 1,540
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ホイルベース mm 1.885
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トレッド前輪 mm 1,205〜1,690[6段]
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トレッド後輪 mm 1,220~1,815[8段]
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最小回転半径 mm 2,500
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最低地上高 mm フロントアクスル部 410
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車両総重量 kg 1,520
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車体
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クラッチ 乾式単板2段
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変速機形式 選択摺動かみ合式H/Lシフト付
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変速段数 前進 段 9(ハイ・ロースピード使用18)
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変速段数 後進 段 3(ハイ・ロースピード使用6)
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ハイ・ロースピード ランプ点灯
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P.T.O 段 4
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トランスミッションオイル容量 ℓ 4
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デファレンシャル デフロック付
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ブレーキ 内部○○防水型
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タイヤサイズ 前輪 6.00-16
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タイヤサイズ 後輪 12.4/11-28
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作業機昇降装置
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油圧 ポジションコントロール・ドラフトコントロール
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揚起重量 kg 1,470
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P.T.O回転/2,400r.p.m時 625.837.1168.1466
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3点リンク規格JIS Ⅰ
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ST-4000D、実機のインパネはこんな感じです。極めてシンプル。申し訳なさそうに中途半端に下のほうについているキーシリンダがかわいいです。

今日はこんなところです。また明日!
2019年11月8日 7:07 AM |
カテゴリー:農業機械 |
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今日も昔のカタログシリーズ。先日紹介したサトーS-500、それに対してトラクター狂さんが、サトーSシリーズの雑誌の切り抜きを送ってくれました。
トラクター狂さん、いつもありがとうございます!

白いトラクター強力シリーズ
トラクター農業を推進するサトー
サトーでは、みなさまのあらゆる農業経営に密着したより合理的な農業を実現するため、73馬力から14馬力まで11種類にわたる豊富な機種の《白いトラクターシリーズ》を完成。もっとも充実したトラクター体系をととのえました。定評のあるねばり強いエンジンや、油圧式は糸コントロールをはじめとするサトー独特の機構が、水田はもとより畑地・果樹園・牧草地など場所をえらばず、ずぬけた威力を発揮します。
輸入したDBも混じっていますが、11機種ものラインナップ・・・豊富な機種の《白いトラクターシリーズ》と、胸を張るのも当然のことと思います。
当時はヰセキが空冷のTB・TSシリーズ、クボタはLの2ケタシリーズ〜Lの3ケタシリーズくらいでしょうから、水冷のトラクターが11種類もえらべたというのは出色だったのではないでしょうか?そのことを『白いトラクター強力シリーズ』と、不思議な言い回しで表現しているのも興味深いです。
一つ発見なのは、DBの3ケタシリーズだけでなく、1200も売っていた・・・ということ。古いDBはサトーがほぼカバーしていた・・・ということだったのが発見でした。
それから、国産っぽいSシリーズだけでも14馬力から21馬力まで、6機種もあります。

そしてお次はSTシリーズの雑誌の切り抜きです。これは衝撃的!
精悍横溢ーー輝く「白」。
サトーの白いトラクターに、STシリーズが新登場!!
湿田に強い軽量級ST-1500と前進12段・後進4段・PTO4段と幅広い作業を誇るST-2500の2機種。
特許オートガバナーをはじめ、新採用の各種メカニズムにより、高性能で操作性バツグン。水田作業をはじめあらゆる作業に威力を発揮します。春耕はサトーの輝く「白」で出発ーーーーとおきめください。
精悍横溢ってのがいいですね。こんな使い回し、見たことがありません。「あふれるたくましさ」とルビが振ってあります。当て字といい、上からという斬新な視点で切り取った匿名おねえさんといい、新しさを感じます。
ST-1500、かなりDB感があります。SシリーズからSTシリーズになってもDB路線は続いていたんですね。

そしてSTシリーズが倣っていたのはこのピンクラインのデヴィッド。写真は正面の薔薇のバッジの変遷を見た時の画像の流用ですので、そこは気にしないでください。その変遷を見たい方はこちらのリンクで飛んでください。
デビッド・ブラウントラクター1200セレクタマチック 1967 67 hp (72 hp 1968) 1968 David Brown 3.6L 4-cyl diesel

シャシの色はブルーじゃないですけど・・・デビッド・ブラウントラクター1210 過渡期仕様

それともう一つ気になるのはカタログおねえさんです。写真のST-1500、サイドに馬のマークかなにか付いてます?そのせいでおねえさん、乗馬っぽい格好をしているということなのでしょうか?(そうじゃないとビジュアルの説明がつきませんが・・・)下から煽って撮るおじさん向け、サービスカットとなっています。この馬のマーク、現物を見てみたいですねえ・・・

僕は、いかにもおじさんたちがタバコをスパスパやりながら、頭を付き合わせて会議して、結局出てきた「ねーちゃんでも出しとけ」という安易な発想が実は大好き。そういう、うっかりした、油断した感じ、今ではマッチョで偏見に満ちている・・・批判の対象になりそうでなかなか見られない感じ・・・いや、でも、最近は「イケメンでも出しとけ」と別のカタチになってますかね・・・

この説明を放棄した唐突感・・・とんでもない格好をさせてみたり

お願いを代わりにしてもらったり・・・

なんだかよくわからないけど、華やかに、賑やかにしてみたり・・・

ぶっ飛んだ表紙でトラクターを霞ませてみたり・・・まあ、おもしろいこと。
たくさん収集して、これらをいつか系統立ててみたいです。今日はこの辺で・・・また明日!
2019年11月6日 8:21 AM |
カテゴリー:農業機械 |
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