国内向けに名前を変えたFORD1720「たぶんこうだったんじゃないか劇場」

今日も今日とてずっとShioikaさんに送っていただいたFORD1720「撮りトラ」です。(Shioikaさんありがとうございます!)

シバウラFORDの型式名の混乱も、少しずつ整理(自分の中だけの話ですが)されてきました。

たぶんこうじゃないかな?FORD1720はFORD1700の4WD版

今までのあらすじは昨日の冒頭を読んでいただくとして、現時点での推理をまとめてみます。

素晴らしいコンディションのFORD1720。顔かたちから一目でシバウラ製と分かります。
Shioikaさんが送ってくれた素晴らしいコンディションのFORD1720の写真。顔かたちから一目でシバウラ製と分かります。このモデルは石川島芝浦機械が製造し、北海フォード株式会社が販売したものでした。中身はシバウラのSD2640Dこれは2WDのSD2600Dの4WD版でした。
しかしここで問題があります。どうも海外では2WDも4WDもFORD1700として売られていたようなのです。
しかしここで問題があります。どうも海外では2WDも4WDもFORD1700として売られていたようなのです。これは4WD
そしてこちらは2WDです。tractordata.comでも1700は4x2 2WD 4x4 MFWD 4WDとあり、区別がないことがわかります。つまり、このシリーズが出た当時、1720という型番は北海フォードしか使っていない・・・ということになります。
そしてこちらは2WDです。tractordata.comでも1700は 4×2 2WD 4×4 MFWD 4WDとあり、区別がないことがわかります。つまり、このシリーズが出た当時、1720という型番は北海フォードしか使っていない(後に本家も使うようになるわけで、そのせいで僕が混乱していたわけです)・・・ということになります。

どうして日本だけ区別した?「たぶんこうだったんじゃないか劇場」

ではどうしてそんなにめんどくさいことをしたのか?

想像ですが、日本とそれ以外の国では「4WD」ということのステータスとか重み、機能への思い入れ、価値が違うということなのではないでしょうか?

よくよく考えると、ハイブリッドだのe-powerだの、パワーステアリングだの、乗っている人がわかればいいことをわざわざバッジにして対外的に見せるって不思議です。
よくよく考えると、ハイブリッドだのe-powerだの、パワーステアリングだの、乗っている人がわかればいいことを、わざわざバッジにして対外的に見せるって不思議です。
もしかしたら自分の乗っているクルマが4WDだとすっかり忘れていて、ヌカルミにハマった時も4WDに入れることに気がつかない人がいるかもしれません。でも、それなら室内に貼っておけば済むことで、このように外部に見えるように・・・というのは自分以外の人に見せるためとしか考えられません。
もしかしたら自分の乗っているクルマが4WDだとすっかり忘れていて、ヌカルミにハマった時も4WDに入れることに気がつかない人がいるかもしれません。でも、それなら室内に貼っておけば済むことで、このように外部に見えるように・・・というのは自分以外の人に見せるためとしか考えられません。

つまり、一般水準よりスペシャルな機能を表示すると、表示しないよりは「売れる」ってコトじゃないでしょうか?

当時日本以外の国では4WDはそれほど重要視されていなかったので、(たぶん二駆で十分。4WDを必要とする人の気持がわからない・・・くらいで)わざわざ番号を振ることもないって感じだったのではないでしょうか。

特別な番号を振るより『4WDって書いたほうがいいじゃん』とも思いましたが、考えてみたら1979年当時、4WDや四駆など、一般的には広がっていなくてバッジを付けてもわからなかったのかもしれません。

4×4 Magazineも1977年創刊で、アメリカ以外では初めての四駆専門誌であり、四駆のマニアによるマニアックな雑誌だったとWikipediaにありました。

というわけで、国内販売戦略のため、4WDであること、ただの1700じゃないことがひと目でわかるよう、末尾20(当時のFORDはまだ末尾2ケタは未開拓だった)が割り当てられたのではないか?
というわけで、国内販売戦略のため、4WDであること、ただの1700じゃないことがひと目でわかるよう、末尾20(当時のFORDはまだ末尾2ケタは未開拓だった)が割り当てられたのではないか?トラクターを作ったシバウラも、4WD(を含むオプション群という意味合いかもしれませんが)型式名-0としてみたり、末尾40を割り当てたり試行錯誤していましたから・・・「撮りトラ的たぶんこうだったんじゃないか劇場」でした。
クボタL3001DTです。L3001DTは2台目・・・ 農研機構の登録では1976年になっています。
1977年のクボタL3001DTです。そういえばこのころ、クボタは四駆のことをDouble traction「DT」と称していました。誰もが四駆を思い浮かべる言葉はまだ存在していなかったと思われます。したがって4WDのバッジを付けるより、別に番号を振る・・・という1720の売り方は納得できるものです。

 

尻切れとんぼで終ります。この続きはまた明日!
と、いうわけで僕の結論としては、「他の国と違って4WDが売りになる日本だけは販売戦略上、型式を2WDとわける必要があった」でした。

今日は久々の環境保全会の活動です。いつもよりさらに時間がないのでこれで失礼します。FORDの話はまだまだ続きます。

それではまた明日!

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