28年前のディーゼル田植機。クボタ RAINBOW S1-650RUDM「田植機考古学」

年に1回しか使われず、泥水をすすって痛みも早く、若干そのスタイルもトラクターに比べて美しくない・・・そのためかどうなのか、早々に解体され忘れ去られてしまう田植機の情報はとっても少ないです。

 

そんなかわいそうな田植機の情報を記録しようという「田植機考古学」、今日はトラクター狂さんに写真を提供していただいた、きっちり1990年生まれのクボタ RAINBOW S1-650RUDMです。

 

トラクター狂さんさん、いつもありがとうございます!

 

クボタの田植機6条植え、バブルの空にかかった虹、S1-600SDです。その虹も解体屋さんの敷地の中ではなく、外の塀沿いに並べられているというか放置されているというか・・・いかんいかん・・・雨模様の暗い日曜日のせいでしょうか、雰囲気も暗くなってきました。
元々はクボタの田植機6条植え、バブルの空にかかった虹、S1-600SDから始まりました。この仲間にディーゼルエンジンを持つものがいるというのです。まず上の写真の1986年の田植機検査成績表のあるS1-400/500/600/800シリーズ。

 

トラクター狂さんに送っていただいた、S1-650RUDMの写真です。 その後、語尾にRのついたS1-400R/500R/600Rの検査成績表は1988年。S1-650RとS1-800Rシリーズには1990年の検査成績表がついています。
トラクター狂さんに送っていただいた、S1-650RUDMの写真です。 S1三桁の後、語尾にRのついたS1-400R/500R/600Rの検査成績表は1988年。S1-650RとS1-800Rシリーズには1990年の検査成績表がついています。 S1三桁に比べるとカラーリングが若干違うのと、ディーゼルエンジンを搭載しているためなのかどうなのか、エンジンフードにグリルが搭載されています。クボタの取説によれば、S1-650RUDMとS1-800RUDMのみ、ディーゼルエンジンが搭載されていたようです。

 

型式 クボタ田植機S1-650R 区分 UDM2 エンジンは、クボタ OC95-DP-1 液冷4サイクル立形ディーゼルエンジン 総排気量 416cc 8,5馬力/1800rpm(最大10馬力) となっていました。
型式 クボタ田植機S1-650R
区分 UDM2
エンジンは、クボタ OC95-DP-1
液冷4サイクル立形ディーゼルエンジン
総排気量 416cc
8,5馬力/1800rpm(最大10馬力)
となっていました。
おや???その区分の後ろに離れて「F」の文字がありますね・・・そういえば同じような場所にS1-600SDも謎のアルファベットが書いてありました。これは今後解決すべき謎ですね。

 

解決はしませんでしたが、「なぜC?」と思って撮った写真。
これがその同じ謎のアルファベット、「なぜC?」と思って撮った写真。

 

S1-650RUDMの話に戻ります。取説の主要諸元に「水冷」ではなく「液冷」4サイクル立形ディーゼルと書いてあるのが少し引っ掛りました。
S1-650RUDMの話に戻ります。取説の主要諸元に「水冷」ではなく「液冷」4サイクル立形ディーゼルと書いてあるのが少し引っ掛りました。

 

OC95-DP-1というキーワードで検索してみると、クボタオーストラリアの記事に突き当たりました。見た目まるっきりガソリンエンジンですが、間違いなくディーゼルエンジンです。ここに「oil-cooled, 4-cycle diesel engine」と書いてあるので、ディーゼルだし、「液冷」よりはなじみの深い「油冷」エンジンだということがわかります。
OC95-DP-1というキーワードで検索してみると、クボタオーストラリアの記事に突き当たりました。見た目まるっきりガソリンエンジンですが、間違いなくディーゼルエンジンです。ここに「oil-cooled, 4-cycle diesel engine」と書いてあるので、ディーゼルだし、「液冷」よりはなじみの深い「油冷」エンジンだということがわかります。

 

取説も良く読んでみると、あまり田植機では・・・というより見たことのない、オイルクーラーがついていることがわかります。ずいぶんコンパクトなディーゼルエンジンだったのですね。
取説も良く読んでみると、あまり田植機では・・・というより見たことのない、オイルクーラーがついていることがわかります。ずいぶんコンパクトなディーゼルエンジンだったのですね。

 

 

検査合格票は90008 1990年の8月・・・みたいな感じではないでしょうか?
検査合格票は90008
1990年の8月・・・みたいな感じではないでしょうか?

 

近未来的インパネはここでも健在です。
近未来的インパネはここでも健在です。

 

操作部分については乗ったことが数回しかないので、よくわかりません。
操作部分については乗ったことが数回しかないので、よくわかりません。

 

 

ぽっと出の農機ウォッチャーなので、ディーゼル田植機って最近のものだと思っていました。最近小型化か軽量化かなにかのブレークスルーがあって田植機にも採用されるようになったものだと・・・

 

となると、ずっとずっと前に「ガソリンの田植機にディーゼルを載せちゃいました」的なものができていたのに、なぜ主流にならなかったのか・・・ということが今度は気になってきました。

 

田植えの面積が今に比べて少なかったので、軽油を使うメリットが全然出てこなかったのですかねえ・・・

 

今日はこんなところで・・・また明日!

 

 

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“28年前のディーゼル田植機。クボタ RAINBOW S1-650RUDM「田植機考古学」” への2件の返信

  1. トラクター狂さん こんにちは
    使いづらかったとはいえ、15万円で10年とはいい働きをしました!
    ちょっと新し目の姿なのに「ん?」と思うようなレトロなエンジン音が響いていたのかな・・・と想像します

    この時代のクボタのネーミングのテーマは「空」みたいですね…トラクターはサンシャイン、田植機はレインボー、コンバインはスカイロード…

    あ!なるほどそうです
    当時は統一感があったのですね!気がつきませんでした
    今はどちらかというと機械の能力とか機能を想像させるよな名前が中心で
    海とか空とかあまり関係がなくなっているような気がします

  2. 今更ながらのコメントです(汗)

    この田植機は元々親戚が使っていたもので、15万で譲ってもらい10年くらい使いました。

    ステアリング脇の黄色のレバーは、FCシフトレバーと言って無段階で変速できるヤツで、要はCVTです。

    足元の主変速レバーで大まかな速度を決めて、微調整は手元で行うという感じです。

    エンジンがディーゼルでフロントが重くて、まっすぐ走ってくれないという欠点がありました(笑)

    音も単気筒なんでかなり五月蠅くて、遠く離れていても分かるくらいの独特なサウンドを奏でていましたw

    私の友人宅でも以前使っていたらしく、最期は田植途中にコンロッドが折れてエンジンブロックを突き破ってしまうという壮絶な最期を遂げたらしいです(爆)

    P.S.この時代のクボタのネーミングのテーマは「空」みたいですね…トラクターはサンシャイン、田植機はレインボー、コンバインはスカイロード…

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