レトロフューチャー サターンの前身、宇宙の小型トラクター アステA17・・・「昔のカタログ」

今日はトラクター狂さんに送っていただいた、クボタトラクターアステ(ASTE)A-17(17ps)「昔のカタログ」です。いつもありがとうございます。

クボタトラクターASTE(アステ)A-17カタログ
クボタトラクターASTE(アステ)A-17カタログ表紙

なんで不自然に水色に塗ってあるのか、不審に思ったのですが、きっと写真の空の色と同じにして広がりを持たせたのでしょうね。きっと表紙が「白」だと窮屈だったのでしょう。

ASTE アステ Human Intelligenceと書いてあります。後に出てきますが、ASTEとはAsteroid(小惑星)の略だそうで、Human Intelligenceは人智などの意味があるようです。

年代を調べてみると昭和最後のトラクターですから、その後出てくる宇宙をテーマにしたトラクターのサターンXシリーズの前身に当たるわけです!

ここで訂正です。サターンXシリーズ・・・カタログが1990年のものだったので平成生まれだと思っていたのですが、農研機構で調べると、X-20、X-24とも1987年に初めて世に出たもののようでした。


ということで、サターンが兄貴でアステが弟の宇宙兄弟、小惑星帯を形成していたってことですね!

クボタトラクターASTE(アステ)A-17カタログ
わお!レインガードキャビン付! サターンXシリーズにも設定がありましたが、この時から始まっていたんですね!
「Kubota Tractor X-24 SATURN 全農」モーレツにかっこいいレインガード付き。アステのレインガード付も見てみたい!
こちらは「Kubota Tractor X-24 SATURN 全農」モーレツにかっこいいレインガード付き。アステのレインガード付も見てみたい!
「kubota X-24 SATURN 全農」
「kubota X-24 SATURN 全農」

あ!脱線しちゃいました・・・サターンXシリーズについては以下のリンクを見てくださいね!

『クボタトラクタSATURN X-20 X-24・・・「昔のカタログ」』
『昔の未来のトラクタ・・・クボタ・サターンX-24・・・「撮りトラ」』
『昔の未来のトラクタその2・・・クボタ・サターンX-24・・・「撮りトラ」』

クボタトラクターASTE(アステ)A-17カタログ
アステA-17に戻ります。

アステな生活。
アステという名のトラクタ、誕生!

日本の農業をリードするクボタから、トラクタの新星「アステ」誕生。
その洗練されたフォルムと斬新なメカニズムは、まさに時代の最先端。
静かでコンパクトなアステは、小型とは思えないほどの実力を、
あらゆる農業シーンで遺憾なく発揮します。
快適な仕事ができれば、生活も快適になる。それはもうアステな生活。
人がいて、アステがいて、輝く明日がある。

ちょっと糸井重里さんの「おいしい生活」を思わせるようなコピー、影響を受けたかもしれませんね。「おいしい生活」が1982年(昭和57年)のことらしく、ウィキペディアによると、

衣食住に留まらず、余暇生活を含めたあらゆる場面で、物質的、精神的、文化的に豊かな生活を提案する、日本の広告史に画期をもたらした名コピーであった。

とあり、同じように「アステ」も快適で豊かで希望に満ちた・・・というような意味で使っています。アステ=Asteroid(小惑星)ですから、小惑星は快適さ、豊かさの象徴になりますねえ・・・少しムリがあるような気もしますが、小惑星は当初ローマ神話の神の名が与えられていたそうですから、中には快適さ、豊かさの神様がいたかもしれません。

まあ、ヘンテコリンではありますけどね。

クボタトラクターASTE(アステ)A-17カタログ
おお!アステもサターンと同じような冷却風前方吹き出し! REFシステムと、名前も付いています。A-17はラジエターがハンドルの後ろにあるんですね!
クボタトラクターASTE(アステ)A-17カタログ
昭和と言えども最後の頃ですから、写真がキレイです。

アステのために開発されたNew TVCSエンジン搭載。低速から高速までパワフルでネバリ強く、小型とは思えないほどの実力を発揮します。燃焼効率がきわめて高いクボタ独自のNew TVCS燃焼方式なので、すばらしい低燃費を実現。しかも、低騒音・低振動はもちろん、人に優しいクリーン排気。水田、畑作、ハウスなどあらゆる作業が快適にできます。
●寒冷時の始動時間を大幅に短縮するスパーグローを採用。+5°まではグロー予熱不要です。

すばらしい低燃費、低騒音・低振動はもちろん、人に優しいクリーン排気、つまり、アステな生活の大本になるものは、TVCS燃焼方式になるようですが、それが何なのかは書いてありません。

調べても「噴流燃焼方式」らしい、ということは何となくわかりますが、詳しいことはよくわかりません。アステな生活のベースは謎の技術にあり・・・といったところです。

クボタトラクターASTE(アステ)A-17カタログ
フロントローダー作業の写真があります。こんな小さいのにも付くのですね。ボッタン娘のポンパと電子のマークのマイコンモンローマチック、そして倍速ターンと、小さいのにフル装備。
クボタトラクターASTE(アステ)A-17カタログ
レインガードキャビン、ハウス作業のときは簡単に脱着できるんだそうです。まさに人智を尽くしたヒューマンインテリジェンス!
クボタトラクターASTE(アステ)A-17カタログ
結局、こんな風に見開きになるようですね。こういった見開きは今っぽいです。
小型特殊自動車って書いてあります。僕も乗れるな。エンジンはクボタD1005 3気筒ディーゼル1001cc 17馬力/2600rpm
小型特殊自動車って書いてあります。僕も乗れるな。エンジンはクボタD1005 3気筒ディーゼル1001cc 17馬力/2600rpm

昭和63年12月作成とあります。次の年、1989年から平成ですからまさに昭和最後のトラクター。

今回はあまり突っ込む隙がない感じでした・・・トラクター狂さん、ありがとうございました!

上の記事とゆるく関連しているほかの記事:

“レトロフューチャー サターンの前身、宇宙の小型トラクター アステA17・・・「昔のカタログ」” への8件の返信

  1. ふがふがさん おはようございます
    カタカナの構成要素は少ないですから、似たようになるというのはあるでしょうが
    確かに同じものといってもいいくらいの似ぐあいですね
    どういういきさつだったかが気になります

    そしてアステの文字で日産を思う浮かべるふがふがさんのエンスーぶりも・・・

    一緒にあるNISSANの文字も同じ会社のデザインなんですよね?(これは見たことがあります!)
    この配線図集が1996年とありますから15年近く愛用してきたフォントということですか・・・
    作った1980年代だとまだデジタルではなかったでしょうから、どこかの時点でデジタルに起したかもしれないですね

  2. 返信ありがとうございます。

    >カタカナのフォントをアメリカに作らせたのでしょうか?
    ペンタグラムという、今もある有名なデザイン事務所ですが、
    「NISSAN」などのアルファベットとともに、カタカナフォントや記号(長音記号とか)も依頼したとのことです(1981~82年頃)。
    他の日本企業でもロゴなどを作ってもらった事例もあるようです。
    確かに不思議ですよね。まぁ向こうの人はアルファベット以外単なる記号とでしか認識してないかもです。

    カタカナフォントの例(ヤ○オクです、差し障りがありましたら削除ください)
    https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/s524510740

    日産では「ステージア」というステーションワゴンが過去にあり、
    「アステ」のすべての語を含むので、見比べていただくと一目瞭然です。

  3. ふがふがさん こんばんは
    ムムム???
    大変興味深いお話です
    僕もちょっと興奮してしまいました
    是非是非その話を詳しく聞きたいですね!!!
    日産はアルファベットならわかりますが
    カタカナのフォントをアメリカに作らせたのでしょうか?
    とっても不思議です

  4. 管理人さま初めまして。

    現在手ごろなトラクターを探しており、その中で当時のカタログが載っているサイトは無いかと探していたら貴ブログに遭遇しました。
    とんでもないブログですね(笑

    さて、当初の目的がどこかに行ってしまい、カタログをいろいろ見ていましたら、アステのカタログでびっくりしました。
    表紙の「アステ」のロゴが、日産自動車が1983年から2001年頃まで使っていたカタカナフォントと同一なんです!!

    このフォントは日産がアメリカのデザイン事務所に作らせたものなので、日産以外で使われていた事例があったとは全く知りませんでした。
    クボタと日産は繋がりがあったとは言えそれは昭和初期のことなので、もはや関係もへったくれもありませんが、どのような経緯で使うことになったのか、日産好きの当方として興味があります。

    つまらん話を長々とすみません、興奮してキーボード打ちまくってしまいました。
    全ページ楽しませてもらいます!

  5. トラクター狂さん おはようございます

    グリルが緻密に積み上がって行くサマがかっこいいです

    やっぱり「久保田鉄工」時代のトラクターはカッコイイものばかりですね!!

    その区分はいただきです!
    いままでそういう分け方をしたことがありませんでしたが
    そういう分け方をして見てみるとおもしろいかもしれません!

  6. 木田さん おはようございます

    はて?。このトラクタは サターンの後に出たトラクタでしたかな?。サターンの子分とも言われていたような?。

    カタログが1990年のものだったので平成生まれだと思っていたのですが
    農研機構で調べると、X-20、X-24とも1987年に初めて世に出たもののようでした
     
     

      

     
     

    ということは、サターンとアステで宇宙兄弟、惑星帯を形成していたってことですね

  7. 個人的にアステは好きなトラクターです!

    ちなみに前期と後期(勝手にそう呼ばせてもらってます)でグリル形状が異なります。(前期:A-17、後期:A-175)

    前期の方が顔はカッコイイと思います!

    A-17は倍速ターン付きですが、パワステは無しでエンジン停止はエンジン停止レバーを引いて止めるタイプだったと思います。

    A-175になるとパワステ仕様やノークラッチ仕様が選択できたようです。(エンジン停止はキーストップになりました)

    これだけ先進機能を満載したアステですが、意外と短命に終わったモデルだったと思います・・・。

    やっぱり「久保田鉄工」時代のトラクターはカッコイイものばかりですね!!

  8. ハハハ.……(笑)
    ボッタン娘のポンパ(笑)
    覚えて頂きたいですね ありがとうございます。
    今回も昔のカタログ楽しめました
    はて?。このトラクタは サターンの後に出たトラクタでしたかな?。サターンの子分とも言われていたような?。

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