生き残るんだったら特長を磨け! ホルダートラクタ・・・「撮りトラ」

今日は北海道上富良野町にあるスガノ農機の『「土の館」 土と犂の博物館』で見た、ユニークな四駆のホルダートラクタ「撮りトラ」です。

あらためて思うんですけど、みんなトラクター好きですねぇ・・・

環境保全会の活動や、米作りのこと、その他の自然のこと・・・そういうことを書くと、見に来る人が急降下で減るんです。それこそ半分以下・・・で、トラクターに少しずつ混ぜながらごまかしていこうと思います。(そもそもその話が逆なんですが・・・)

僕もネットではどうしてもそうなってしまいます。興味のあるものしか見ないので、「もしかしたら相性が合って、将来好きになるかもしれないもの」がネット上に存在していても、なかなか出会うことがないと思います。でも、博物館に行ったり、美術館に行ったりすれば年代別、会社別、テーマ別、キュレーター別に物事や品物が並び、それを強制的に目にするので、どこかで「摩擦」が起きるというか、引っ掛りがでてきますよね。

だから、なるべく縦に並べたり斜めに並べたり・・・できるだけ「摩擦」が起きるように配置を考えてみたいと思います。

伝えることって難しいです。きっと、口を酸っぱくしていつも言ってることでも案外伝わってなくて、何か形を変えて提示したとき、言い方を変えてみたりした時に「ポンっ」って伝わったりするものなのでしょう。

ま、「ここで何かを伝えよう」と、思っているわけではなくて、そういうことが出てきた時の練習として・・・なんですけどね。

僕も皆さんに教えていただいたこと、すっぱり忘れてて毎回同じような疑問を持っちゃったりしていて、「伝わってない人」日本代表なんですけど・・・

で、ホルダートラクタ

ドイツ製のトラクターはどうして緑色が多いのでしょう? 前後のタイヤの大きさが同じで微妙に受ける印象が他と違うホルダートラクタです。
ドイツ製のトラクターはどうして緑色が多いのでしょう? 前後のタイヤの大きさが同じで微妙に受ける印象が他と違うホルダートラクタです。
例によってステキなキャプションを読んでみましょう。
例によってステキなキャプションを読んでみましょう。

機種名:ホルダートラクタ
形式・仕様:12馬力 四輪駆動 車体の中央から折れる(アーキュレートタイプ)
製造社・製造国:ホルダー社 ドイツ
製造年度:1960(昭和35)年
使用経過:畑・酪農の複合経営、飼料の刈取りなど機械を組み入れたくて購入。価格は80万円。
国内の輸入は数台しかなく、貴重品である。

機種名は12馬力? 名前が12psなんでしょうかね・・・ローダーみたいな中折れの機体なんですね。道理で前輪にステアリング機構が見えないし、前後のタイヤが同じ大きさです。あれ? でも四駆なんだよな・・・これで小さく回れるようにするにはどうしたらいいんだろう・・・

現在もホルダー社、あります

てっきり消滅していると思ったら、色は緑からオレンジに変わっていますが現在も会社が存在しています。
てっきり消滅していると思ったら、色は緑からオレンジに変わっていますが現在も会社が存在しています。

ネットで探してきた写真。これもやっぱり中折れタイプ。なかなかカッコいいです。曲がる時に屋根に手を挟みそうです。そして、現在のラインナップも中折れタイプのトラクターのようです。中折れに活路を見出したんですね!
ネットで探してきた写真。これもやっぱり中折れタイプ。なかなかカッコいいです。曲がる時に屋根に手を挟みそうです。そして、現在のラインナップも中折れタイプのトラクターのようです。中折れに活路を見出したんですね!
会社のヒストリーのページ。1954年にフルタイム四駆アーキュレートタイプのトラクターを発売し、ブドウ農家に売れたそうです。ブドウ農家+アーキュレートタイプというニッチな分野で影響力というか、存在を示していたんです。
会社のヒストリーのページ。1954年にフルタイム四駆アーキュレートタイプのトラクターを発売し、ブドウ農家に売れたそうです。ブドウ農家+アーキュレートタイプというニッチな分野で影響力というか、存在を示していたんです。

ホルダー12psに戻る

ステアリングの根元にあるギアボックス
ステアリングの根元にあるギアボックス
プレートを拡大するとZF
プレートを拡大するとZF
ZFのロゴ
ZFのロゴ

いつの間にか日本語のウィキがありました。それによると

ZF (自動車部品メーカー)
ZF(ZF Friedrichshafen AG、ZFフリードリヒスハーフェン)はドイツフリードリヒスハーフェンに本拠を置く自動車部品製造企業。社名のZFはZahnradfabrik(歯車工場)の略である。26か国で121社の生産会社を持つZFグループを形成している。

パワートレーンとシャシーコンポーネントの世界的サプライヤー。 とくにトランスミッションのシェアでは特筆すべきものがあり、大型バス用オートマチックトランスミッションの世界シェアで半数近くを、EU圏内においては65%のシェアを占める。  自動車向けのオートマチックトランスミッションのサプライヤーでもあり、各社のオートマチックトランスミッション開発から設計、製造を請け負っている。

沿革
1915年 – ツェッペリン飛行船用の歯車メーカーとして創業
1918年 – 自動車用ギアボックスに参入
第二次世界大戦中ドイツ国防軍に戦車用のトランスミッションを納入
1960年代 – 西ドイツ(当時)の主要自動車メーカーにトランスミッションを供給
1969年 – オートマチックトランスミッション(3HP20型)を開発
2014年 – 米国TRW社を買収。世界第2位(2013年売上高基準)のメーカーとなる。

John Deere 2250にも付いていましたよね!

お隣にあった同じくホルダー社のエンジン部分を拡大してみると、sachs diesel とあります。
お隣にあった同じくホルダー社のエンジン部分を拡大してみると、sachs diesel とあります。

多分SACHS DIESEL 600あたりが載っていたんではないかな・・・と想像します。エンジンや他の部品を部品メーカーに頼ってトラクターをつくっていたメーカなのに、今もちゃんと残っているのは、きっとユニークな機構とブドウ農家というコアな売り先があったからだろうな・・・。

すごく特長があって、それを磨いていたからこそ今も残っている。(総合メーカーとしてではなく、中折れトラクターメーカーとしてですけど)合併もいいけど、先鋭化というのもひとつの案で、苦しいとは思うけど楽しそうです。

グリルには大きく「H」の文字。
グリルには大きく「H」の文字。
大きなHOLDERの銘板
大きなHOLDERの銘板
フォークリフトみたいにノブが付いています。パワーステアリングだったのかなあ・・・中折れの重ステだったらどうしよう・・・
フォークリフトみたいにノブが付いています。パワーステアリングだったのかなあ・・・中折れの重ステだったらどうしよう・・・
シンプルなメーター部分(メーターはないですけど)銀色のゴージャスなフタはなんでしょう・・・
シンプルなメーター部分(メーターはないですけど)銀色のゴージャスなフタはなんでしょう・・・
ヘッドランプはドイツ製の中で圧倒的なシェアを誇るHELLAのようです。
ヘッドランプはドイツ製の中で圧倒的なシェアを誇るHELLAのようです。
かわいいフェンダーの付いたお尻部分。ベルトを掛けるプーリーが見えます。これもトレーラー用の灯火類のプラグらしきものが付いていますね。
かわいいフェンダーの付いたお尻部分。ベルトを掛けるプーリーが見えます。これもトレーラー用の灯火類のプラグらしきものが付いていますね。
これだけみると単車のテールみたいです。
これだけみると単車のテールみたいです。
どこのメーカーか、名前は入っていないけど、なかなかカッコいいテールです。
どこのメーカーか、名前は入っていないけど、なかなかカッコいいテールです。

時間がおして、飛ばし気味になっちゃったけど、おわりです。

上の記事とゆるく関連しているほかの記事:

“生き残るんだったら特長を磨け! ホルダートラクタ・・・「撮りトラ」” への8件の返信

  1. >ベランダでつくる完全水耕栽培の稲を開発して卓上もみすり+精米機とセットで売るとか・・・

    バケツ稲づくりのセットをJAグループが配布していて、個人でも利用できますので、是非お試しください。
    http://www.ja-kizuna.jp/education/bucket/

    栽培マニュアルや先生用の指導書をダウンロードすると、脱穀や籾摺り、精米の方法についても解説されていますが、昔の生活(実体験でも、知識としてでも)を知っていれば常識的な方法です。
    http://www.ja-kizuna.jp/pdf/education/baketsu_manual.pdf
    http://www.ja-kizuna.jp/pdf/education/baketsu_sidou.pdf

    以前、うちの田んぼで保育園児にお米を作らせた際には、千歯の代わりに目の粗い金属櫛を、土臼の代わりにすり鉢とボールを使わせました。

    1. 愛読者さん おはようございます

      バケツ稲はひとつのジャンルとして確立しているんですね
      意識的にハードルを上げているのでしょう、ネットで頼めないのが難点ですが
      ぜひやってみたいと思います

  2. アーティキュレート式好きですね~
    ステアリングギアボックスを見る限りパワステは
    付いて無いようですね。
    でも、四輪駆動なので意外にハンドルは軽いはず
    です。

    1. 発動機のシャチさん おはようございます

      パワステなしですか!でも、ちょっと乗ってみたいですよね、どんなものだか

  3. >すごく特長があって、それを磨いていたから

    農地の集約が推し進められ、農家と非農家の距離が遠くなりつつある昨今、noraさんのように、非農家が農地水活動に参加し、米作りを眺めているっていう視点のページってほとんど皆無なので、その特徴を磨いて生き残っていただきたいと思います。

    大当たりしている(?)撮りトラの記事で集客し、noraさんの感じたところ、思うところを存分に発信してください。

    1. 愛読者さん おはようございます

      農地の集約が推し進められ、農家と非農家の距離が遠くなりつつある昨今

      農地の集約化は食べる人とつくる人の距離を広げているんですか!!!!
      どういうことも両面あるんでしょうが、いいことばかりでもないんですね

      集約化と小わけ化の両輪で、その距離を縮めることにして
      小わけ化のほうは「プロから見たらおもちゃ」でいいから
      これ一台で「耕耘、代かき、田植え、刈取りができる!30万円!」みたいなトラクター作って
      趣味で5メートル四方くらいの田んぼを作る・・・なんてどうでしょう

      それともベランダでつくる完全水耕栽培の稲を開発して
      卓上もみすり+精米機とセットで売るとか・・・

      食と農の乖離は問題が多いですもん

  4.  中折れで作ったのは、フロントのステアリング機構を作らなくて良いのと、中折れは、内輪差がないので、旋回時、前後タイヤが同じあたりを通るので、センタデフのような、機構も必要ないからでしょう。
     未だにペイローダーが中折れが多いのもそのためでしょう。
     現在の一般的な国産トラクタはそれを逆手にとって、倍速ターンなる機構で小回りを実現してますが。

    1. Blue_Buffaloさん おはようございます

      中折れで作ったのは、フロントのステアリング機構を作らなくて良いのと、中折れは、内輪差がないので、旋回時、前後タイヤが同じあたりを通るので、センタデフのような、機構も必要ないからでしょう。

      中折れは内輪差がないんですか! センターデフやアッカーマン機構もいらないならシンプルにできますね
      しかも、よく見るとエンジンは前輪よりかなり前にありますからウエイトにもなっている感じです
      シンプルでけん引力があるわけですからユーザーも付いたかもしれませんね

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