今日は北海道で見たクローラトラクタ 日本特殊鋼NTK4型「撮りトラ」です。楽しみにしていたけど休館日で見ることができなかったスガノ農機の「土の館」。中には入れないけど、外にいくつかトラクターが展示してあるのでした。
雨ざらしで外に展示してある展示物ってけっこうありますよね? 所沢の航空博物館にもありました。外に展示=中に入れて上げない・・・そんな感じでなんだかB級感があるというか、何か違う・・・
「はたらきもののじょせつしゃ けいてぃー」に似ています。詳しいことはリンクを見てもらうとして、もっとも基本的な「何かを引っぱる形」の機械なので似てしまうんでしょう。
スター農機「牽引式心土耕プラウ」
「牽引式心土耕プラウ」
形式・仕様:クローラ用 18×2
製造社・国:スター農機(株) 日本
導入年度:1960(昭和35)年使用経過:
心土耕(ボトムの後部下に付いている刃先)で深く耕し、農作物の増収効果を高めていた。当時はほとんどが農協が事業として昼夜の作業が行われていた。
昭和44年に農協から払い下げを受け自家用に使用していたもの。
とありました。
スター農機、今もあります!
バネと、車体側の尾輪、最後部の尾輪、そして跳ね上げの角度なんかで深さを調整していたんですね。いじるところがたくさんあって難しそうです。
日本特殊鋼車両NTK4型
機種名:クローラトラクタ
形式・仕様:NTK4型 45馬力
製造社・国:日本特殊鋼車両 日本
導入年度:1953(昭和28)年使用経過:
昭和20年代後半になって、食料増産のため畑を深く耕す深耕対策事業が北海道内各地で始まった。馬耕時代の10cmから20cmの深耕となり、農作物は年々増収していった。農協で使用後、下山氏が自家用として使用保存していたもの。
とありました。馬を使って畑を耕していた時は10センチくらいの深さだったったんですね! それが機械が導入されて20センチに・・・思ったより浅い感じです。傍目からは50センチぐらい耕しているように見えますけど、そんなものだったんです。
田んぼだって耕す深さはせいぜい15センチと聞きましたし、思ったより浅い感じです。それにしても深く耕すと作物がたくさんとれるようになるとは・・・そりゃあ昼夜問わず機械を働かせたくなります(オペレーターも働きますけど)。
日本特殊鋼株式会社もあるかな?
調べてみると今はないみたいでした。大同特殊鋼株式会社という会社が1976年(昭和51年)9月に – 大同製鋼が日本特殊鋼株式会社、特殊製鋼株式会社を合併して大同特殊鋼株式会社に改称しています。
どこかに社史などもあるのでしょう。しかし、ネット上で日本特殊鋼株式会社の歴史などは上の方には出てきていません。製品は残っているけれど、それを作った会社の名前が現在残っていないので一般人の目に触れるところにはないみたいなんです。
日本特殊鋼株式会社の本がただあっても「ゼッタイ」読まないと思いますけど、製品を見たあとなら読んでみたい、知りたいと思う。「モノ」の持つパワーって超現実的でインパクトがあって・・・すごいなあ・・・と思います。
表面改質インパクト。
まあ日本特殊鋼というのは大同特殊鋼に吸収されてしまった会社なので。今更何がいいたいのという感は否めない。いろいろあったようですが安らかに成仏してくださいというしかないでしょう。
違いますよ。人工知能のアルゴリズムで合金設計をしたというところが、肝心なのでは。
だから工具鋼の博士なのに霊長類の研究者が出てくるのか。でも博士の鋼と油の相互作用を説いた強化潤滑理論「炭素結晶の競合モデル」は結構反響があるようですね。
とにかく、本多光太郎博士や俵国一博士もこれを見ると嘆くに違いない。
日立金属の久保田博士の新理論は反響でかいですね。ところで博士の理論によると時代遅れである浸炭技術を一生懸命、大同特殊鋼が開発していることに対し、
「残念ながら滅びてしまったネアンデルタール人を想起させる。」と発言したところ、大同サイドは彼のことを「霊長類博士」とレッテル貼るために噂を流しているらしい。
桑名人さん おはようございます
何かすごく希望のある言葉です
目に見えにくくなっている感はありますけど、そう信じたいですね!
トラクターといえば最近はクボタがイメージされますが、機械の進化は未来に向かって展望ある変化があるのでしょうね。
金山さん おはようございます
トラクターもそうですが、いわゆる重機にはまた別のクレバスがあって、特殊鋼や日本刀にもそれぞれ深い穴が口を開けているのですね・・・
何だか恐ろしいようです
デマもあるけど日本刀を調べるのも奥深いですね。
関連本はなかなか見る事ができませんし
コメントも僕には難しいですし・・・
ブルドーザーの世界は奥深いんですね・・・
ここで書くべきか戸惑うのだが神道は奥深い。
オイルコーティングの新理論、CCSCモデルは反響がでかいですね。ネット上の情報ではいかにもダイヤモンドに潤滑性があるように言及するものが多いがこの理論はそれをキッパリと否定しているところに好感が寄せられているのかもしれません。エンジニアの常識としてダイヤモンドは研磨剤であり潤滑剤ではないというのが一般的認識ですから。
あと国産エンジンのダウンサイジング化が叫ばれているのも盛り上がりの一要因かもしれません。ドイツエンジンに対する宣戦布告という向きもあります。
Big Muskiさん おはようございます
情報ありがとうございます
おもしろそうだと思って探してみたのですが
茨城の図書館には無さそうですね
おっしゃる通り収蔵している図書館が非常に少ないようです
はじめまして、ビッグマスキーと申します
拙サイトをご紹介いただきありがとうございます。
日本特殊鋼金属ですが、『ブルドーザ物語』(河村正弥著 1967)という社史もといいますかブルドーザ開発史が存在します。収蔵している図書館が非常に少ないのでなかなか読む機会は少ないと思います。しかし、開発担当者が執念で書いた名著なので機会があれば是非とも読んでください。
鍛造屋さん おはようございます
浸炭って何だろう?と調べちゃいました
もしかしたら学校で習ったかも・・・
ダウンサイジングには材料から変えないとだめなんですね
そんなこと書くぐらいなら、浸炭のしゅう動性あげてくんないと、今後のエンジン小型化の流れに遅れるよ。
日特OBさん おはようございます
内容は難しすぎて理解できそうもないですけど、コメントしたお気持ちは
日本特殊鋼のDNAを受け継ぐ大同特殊鋼に、歴史と権威にあぐらをかかずにチャレンジせよ!
とエールを送っているのだと理解します
その高性能工具鋼は日立金属が作ったものでしょうか?
水戸の人間としては「日特」と同じように日立製作所は「日製」と親しみがありますので
お仲間の日立金属ががんばっているのはちょっと嬉しいです
調べてみるとなんだかいろいろとすばらしいことが書いてありますし
賞もとったようですね
図書館で探して渡辺三郎さんの本を読んでみます
愛読者さん おはようございます
すごいリサーチ力!!
奇跡の三角シューですか!
後発ながら油圧式フロントエンドは先発になったんですね
へええ
57馬力と大きいので初期型とは違うみたいですけど
カタログもちゃんと取っておいた方がいらっしゃるんですか
ブルドーザは息が長いです
ノスタルジーに浸っているのはいいですが、大同特殊鋼の競合、日立金属のSLD-MAGIC(S-MAGIC)という高性能工具鋼は、ナノテクノロジーを駆使してナノベアリング結晶体を表面に形成し、トライボロジー分野で過酷さに対応出来る代表指標であるPV値がなんと900MPa・m/minとかく工学部門から反響が大きい。
遥かに遠大な歴史と高度な技術力を有する権威にチャレンジしている姿勢が最近ではあまりお目にかかれないのが残念です。
NTK4デタ~!(笑)
昭和29年8月に、世界で初めて湿地用クローラーを装備して、現在の「湿地ブルドーザー」の原型となった機種だそうです。
歴史に名を残した製品。それを創ったヒト達が偲ばれます。
↓NTKのカタログ
http://www55.tok2.com/home2/history/ntkbc.html
↓3ページ目にNTKの広告
http://library.jsce.or.jp/jsce/open/00037/171/171-125421.pdf
↓国交省北海道開発局の文献 冒頭にNTKの写真入り
http://www.hkd.mlit.go.jp/topics/archives/60-2/kikai/01.pdf
↓山崎建設(株)土工教室 ページ下の方の「日本ブルドーザ史」の昭和27年7月と昭和29年8月にNTK4
http://www.yamazaki.co.jp/data/school/edc.htm