大波小波に洗われたフィンランドのヴァルトラの歴史1

調べてみると、いろいろ大変だったんだなぁ・・・と

OPさんの送ってくれたヴァルトラNシリーズ黒でした・・・メーカー色どれか一色というわけではなく、いろいろカラバリがあるみたいです。あはっ! これは楽しい!
OPさんの送ってくれたヴァルトラNシリーズ黒でした・・・メーカー色どれか一色というわけではなく、いろいろカラバリがあるみたいです。あはっ! これは楽しい!
こんなイメージでちょっと日本的造語だと思ったんだけどなあ・・・
こんなイメージでちょっと日本的造語だと思ったんだけどなあ・・・

ヴァルトラの歴史

間違いや勘違いが多いかもしれませんがとりあえずいってみます

ヴァルトラの父 でもフィンランドの人じゃなくてスウェーデンの人みたい(ウィキペディアより)
ヴァルトラの父 でもフィンランドの人じゃなくてスウェーデンの人みたい(ウィキペディアより)

ヴァルトラの歴史は、ヴァルトラヨハン・ジ?エフロン・ムンクテル(Johan Theofron Munktell:人名なんで、どう読むのかよくわかりませんが)というスウェーデンの人が創始者にあたるようです。

この人がスウェーデンのエスキルストゥーナの川のほとりに工場を作り、スウェーデンの鉃道のために同国初の蒸気機関を開発して、1850年代~1890年代にかけて蒸気機関車を製造しはじめました。ヴァルトラ、元々はスウェーデン生まれだったんですね。

こんな機関車を作っていたんですって!
こんな機関車を作っていたんですって!
こんな絵がヴァルトラのウェブサイトにありました。1932年頃のヴァルトラの父の工場のようです。
こんな絵がヴァルトラのウェブサイトにありました。1932年頃のヴァルトラの父の工場のようです。

グーグルストーカー

早速チェックしてみましょう。例によってグーグルストーカー(やっぱりことばが悪いのでグーグル探偵団とします)です。

ここに違いない・・・水に近いし、何となく全体の雰囲気が似ている・・・

傾けてみるとさらにそれっぽい・・・手前にあるのは堰か何かでしょうか? 激しく水が流れています。
傾けてみるとさらにそれっぽい・・・手前にあるのは堰か何かでしょうか? 激しく水が流れています。

話は戻って・・・

そしてムンクテルさんの会社は19世紀初頭にセミディーゼル機関を開発し、1913年に最初のトラクターを作ったそうなんです。

1913年の機械を表しているみたいですが、「トラクター」とはこのことですかねえ。蒸気で動く動力ですね・・・後ろに繋がれているのは脱穀機かなんかしょうか?
1913年の機械を表しているみたいですが、「トラクター」とはこのことですかねえ。蒸気で動く動力ですね・・・後ろに繋がれているのは脱穀機かなんかしょうか?

それから、セミディーゼル機関ってなんだ? と、調べてみると、「hot bulb engine」と呼ばれるものらしく、日本語訳では「焼き玉エンジン」と呼ばれる重油を燃料としたエンジンで、ウィキペディアによると・・・

2サイクル注水式焼玉エンジン 1. 焼玉 2. シリンダ 3. ピストン 4. クランクケース
2サイクル注水式焼玉エンジン 1. 焼玉 2. シリンダ 3. ピストン 4. クランクケース

焼玉エンジンは混合気が焼玉球殻の内表面の熱面着火により燃焼が始まる。それに対し、ディーゼルエンジンは圧縮で高温高圧にした空気内に液体微粒子状の燃料を噴射し、粒状燃料周囲に気化燃料と高温空気のミクロな混合気帯が形成され、そこで自己着火を起こし燃焼が始まるという違いがある。焼玉エンジンは焼玉球殻の内表面が燃焼開始点がある。それに対し、ディーゼルエンジンは液体微粒状燃料と空気からなる噴霧で燃焼開始するという違いがある。

Bolinder-Munktell (BM)社
Bolinder-Munktell (BM)社

というわけで、蒸気機関と船舶用焼き玉エンジンのムンクテルさんの会社はその後、第一次世界大戦の大きな需要がなくなると傾いて1932年に Bolinderという会社と合併?してBolinder-Munktell (BM)となったそうです。

まだ全然フィンランドじゃないし、ヴァルトラでもないですね・・・

あ!さっきの場所、ストリートビューで見たら間違いない・・・ホテルになってるけど、Bolinder Munktellって書いてあります! 博物館でもある感じだなあ
あ!さっきの場所、ストリートビューで見たら間違いない・・・ホテルになってるけど、Bolinder Munktellって書いてあります! 博物館でもある感じだなあ

Bolinderは、1920年代の世界焼き玉エンジン市場シェア80パーセント誇る大きな船舶エンジンメーカーだったみたいなので、もしかしたら吸収合併だったのかもしれませんね。

これが1913年の焼き玉2サイクルディーゼル機関のトラクター。2気筒焼き玉14.4リッター 40馬力
これが1913年の焼き玉2サイクルディーゼル機関のトラクター。2気筒焼き玉14.4リッター 40馬力

1950年、ボルボが出てきた

bm_volvo_logo
歯車のマークが印象的 ちょっとクボタみたい
ロゴは普通のテキスト
ロゴは普通のテキスト

そして1950年、このBolinder-Munktell (BM)社はボルボに買収され、フィンランドにあったBolinder-Munktell (BM)の工場は、第二次大戦後、フィンランドのソビエトへ賠償金支払のための方針で(このあたりの事情はよくわかりませんが、外貨を稼ぐためなのかもしれません)トラクターの生産を割り当てられた感じになっています。

ここまででMunktell→Bolinder-Munktell→Volvo BMになりました。ヴァルトラの前身はボルボの元でトラクターを作ることになります。

ヴァルトラが生まれる前からそのゆりかごは揺れに揺れています。

続きます

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