
今日の撮りトラは、苫小牧港で見たフェント415バリオです。前出のマッセイファーガソンMF5455と並んでいたもので、きっとどこかのユーザーの手に渡るのを待っていたのでしょう。フェントというメーカーのトラクターはここで初めて出てきたと思います。
数年前には外国のトラクターといったらジョンディアしか知らなかったのに・・・あっという間に頭の中にいろいろなメーカーのトラクターが入っていてしまいました。
トラクターは変速が命

扱っているのはマッセイファーガソンと同じ、エムエスケー農業機械㈱「さらには元東急自動車㈱」なのでした。調べてみると、水冷4サイクル4気筒ディーゼル 4038cc 140馬力で、バリオというのはマッセイファーガソンのdyna-4と同じ変速システムの名前なのでした。
フェント415のカタログには興味深いことが書いてあって、「なるほど!」と思いました。ちょっと引用します。
トラクターの生産性はその大部分が燃料消費によって決定されます。これには、経済的なエンジンが必要となります。広大な面積を経済的な作業を維持できるかどうかは、トランスミッションにかかっています。フェントバリオドライブのコンセプトのもとでは一切問題ありません。
トラクターの燃費とか経済性って、今ひとつピンと来ていなかったのですが、これで良くわかります。(もちろんこれにトラクターの値段が入ってくるともう少し自体は複雑になると思いますが・・・)頭の中で広大な土地をトラクターが耕し始めたイメージです。
航空機やトラック、燃料が一円上がると会社の経営が云々・・・なんて良く目にしますが、頭ではわかっても実際にイメージとして航空機が飛んだり、トラックが走り始めないと実際には理解できないんですよねえ・・・
かわいいおすもうさん


fendt 415 vario







続きます
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OPさん おはようございます
トラクターはカッコだけでなく、使う側からしてみると中身も結構違うんですね・・・
すごくわかりやすいです
確かにずっとその作業をする場合、その谷間が経済的、精神的にものすごくストレスになります
でも、その分エクスペンシブだと・・・
カタログを見てみると確かに機械式セレクションと油圧セレクションという2つの系統があります
そこでベストマッチをはじき出すわけですね!
タイヤサイズってのは単車にしても車にしてもすごく苦手なんですけど
拡大してみたら600/65R38とあります
この600っての幅が600ミリってことですか?
600ミリ!!!すごい幅ですねえ・・・
ついでに前を見ると540/65R24
こっちは540ミリ!!!
フェントは憧れのトラクタです!!!
タイヤは650/65R38あたりでは?
バリオというのはたぶんバリアブルをもじった商標では?
トラクターの作業効率はミッションにかかっているのはご存じの通りですが、
フェント・バリオはギヤの段数という概念を取っ払いいち早く無段変速装置を採用したが特徴です。
例えば1234のギヤ段数で、
1では遅いけど2では詰まるという微妙な状況に陥る事があります。
すぐに終わる仕事なら妥協して減速するのですが、
1日12時間、1週間続けた場合にその0.5の分の効率はどうなるか?
という考え方なのだと思います。
その工夫が功を奏し、今では各社から様々な無段変速トラクターが発売されいます。
TMSはトラクタマネジメントシステムです。
通常、エンジン回転と車速の調和で作業速度を決めて、
作業機の深さやどの位の負荷で逃がすかの油圧などの調整を人間が手動で調整しています。
TMSはそれらの設定すべて記憶していつでも呼び出せる機能です。
欠点は、
バリオミッションは重機などのHST(油圧モータ駆動)に似た構造ですが、
直接の動力伝達ではないので若干のパワーロスが出る事、
制御機構の複雑さゆえに価格が高い事です。
現地価格で12万ユーロ(オプション別)~です。
上記の二つの機能の組み合わせで、
いかに高能率の作業をするか?がフェントの考え方だと思います。
極めて高価なマシンですが、
効率重視で主に大規模農家や委託業者に売れてます。