1965型式認定シバウラS-20とS-1400は型式と番号が同じ!「朝1分の農機考古学」

こちらはTさんのシバウラS-1400の写真です。Tさん、すごいのはこれらを動体で、しかも役割を与えて使っているところです。置く場所と維持する技術なしには不可能な偉業と言えますよね!1965年生まれですよ?!
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毎日サクッとネットオークションの写真で「朝1分の農機考古学」。『スキマを埋めて日本農機の流れを把握!「運輸省型式認定番号」』シリーズ。今朝は先日のオークションと資料ベースによるシバウラS-20の記事の続報です。

同トラクターをお持ちのTさんがfacebook経由で銘板写真と新しい情報を寄せてくれました。(Tさん、いつもありがとうございます!)それはS-20とS-1400の運輸省型式認定番号が同じというものです。番号が同じということは型式も同じということ・・・S-20とS-1400、桁が2つも違って同じものとはビックリです!

まずはその過去記事から・・・オークションで見つけたシバウラS-20と手持ちの資料で運輸省型式認定番号を特定した・・・というお話です。
まずはTさんのS-20から。おお!空冷ディーゼルなのが丸いジェットエンジンのような空気取り入れ口からわかりますね!空冷カッコいいなぁ・・・古いトラクターなのに、直流取り出しのダイナモではなく、交流取り出しのオルタネーターが付いています。
まずはTさんのS-20から。写真も提供いただきました。おお!空冷ディーゼルなのが丸いジェットエンジンのような空気取り入れ口からわかりますね!空冷カッコいいなぁ・・・古いトラクターなのに、直流取り出しのダイナモではなく、交流取り出しのオルタネーターが付いています。

ちょっとわかりにくいですがシバウラのS型、ヘッドライトがかなり寄り目なんですよね・・・考えたら後の角ダルマに通じるものがあります。意識していたかどうかわかりませんけど、こういうクセ(もちろん、先のモデルに対するオマージュという可能性もあります)みたいなもの、次のモデルに引き継がれて行きますよね!

ちょっと寄り道、角ダルマの検証

シバウラS-30Aです。年式がわかりません。農研機構に登録のある1976年以降には記載がありませんので、1976年より古いものと思われます。また、tractordata.comにも記載がないので、輸出もされていない感じです。
以前見たシバウラS-30Aです。S-20と型式は違いますが、同じ姿をしています。この目の寄り具合がカワイイでしょう?
シバウラSD3000A
こちらは以前見たシバウラSD3000A。上のモデルより10年以上後に出たモデルですが、こんな風に並べてみると一目瞭然!全くテイストが同じです!
いつもいつも収穫があるとはかぎらないなあ・・・今日はこれでおしまいです。また明日!
シバウラS-20は角ダルマの祖先なのは間違いないです!

話を元に戻します

話をシバウラS-20に戻します。おなじみエッチングの金属銘板。これがステッカーだと、これだけ時間が経っていたら絶対読めません。後の人たちに優しくないステッカー・・・まじでステッカー禁止です。
話をTさんのシバウラS-20に戻します。おなじみエッチングの金属銘板。これがステッカーだと、これだけ時間が経っていたら絶対読めません。後の人たちに優しくないステッカー・・・まじでステッカー禁止です。
そして運輸省型式認定番号の実物写真!小型特殊自動車 運輸省型式認定番号 農466号 シバウラ S-20型
そして運輸省型式認定番号の実物写真!

小型特殊自動車
運輸省型式認定番号 農466号
シバウラ S-20形

この「形」っていうのが古い感じします!

そしてシバウラS-1400

こちらはTさんのシバウラS-1400の写真です。Tさん、すごいのはこれらを動体で、しかも役割を与えて使っているところです。置く場所と維持する技術なしには不可能な偉業と言えますよね!1965年生まれですよ?!
こちらはTさんのシバウラS-1400の写真です。Tさん、すごいのはこれらを動体で、しかも役割を与えて使っているところです。置く場所と維持する技術なしには不可能な偉業と言えますよね!1965年生まれですよ?!(もちろん、型式認定が1965年というだけで、1965年に生まれたとは厳密には言えませんけど)
で、その銘板です。なんかS-20と同じ感じだし、そもそも車輌形式がS-20となっています。これ、ボディ側面にでっかくS-1400と書いてある方の銘板です。
で、その銘板です。なんかS-20と同じ感じだし、そもそも車輌形式がS-20となっています。これ、ボディ側面にでっかくS-1400と書いてある方の銘板です。
S-1400の運輸省型式認定番号銘板です。小型特殊自動車 運輸省型式認定番号 農466号 シバウラ S-20形先のS-20と全く同じですよね!
S-1400の運輸省型式認定番号銘板です。

小型特殊自動車
運輸省型式認定番号 農466号
シバウラ S-20形

先のS-20と全く同じですよね!
こちら同じくS-1400のエンジン銘板。IFD902A形とあります。多分エンジンもS-20と同じはずです。認定番号が同じですから。
こちら同じくS-1400のエンジン銘板。IFD902A形とあります。多分エンジンもS-20と同じはずです。認定番号が同じですから。
シートに記入します。僕が運輸省型式認定番号を集めているのは、国産の農機(公道を走れるものに限りますが)を全メーカーに渡り横断的に年代別ソートしたいから。各メーカー主な車種をプロットした年表などを出していたりしますが、日本農機界の中でどういう前後関係なのか見えてこないのです。
シートに記入します。僕が運輸省型式認定番号を集めているのは、国産の農機(公道を走れるものに限りますが)を全メーカーに渡り横断的に年代別ソートしたいから。各メーカー主な車種をプロットした年表などを出していたりしますが、日本農機界の中でどういう前後関係なのか見えてこないのです。

運輸省型式認定番号はに認定された年月日で、番号で確実に全メーカーの農機の前後関係を示してくれるので、僕の欲しかった「このモデルとあのモデル、どっちが先に出たの?」という疑問を解決してくれます。

『農機の運輸省型式認定番号一覧表』に追記しました

『農機の運輸省型式認定番号一覧表』を固定ページで公開しました。一番上のメニューから入れるようにしています。これから新しく運輸省型式認定番号を発見するたびに追記することにします。

(ほぼ同時に英語版の一覧表も公開しています)← Click here for the English version.

追記:今まで一部の環境ではテキストが読めなかったということがわかったので修正しました。スマホでも読めるようになったと思うのですが、もし読めない場合はコメント欄でもメールでも構いませんので連絡をください。お願いします!

ただ、今回のように「新しいモデルが先輩の番号を引き継いじゃってる問題」というのが玉にキズです。

やっぱり売るに際して「ちょっとかっこいい名前にしよう」とか「顔だけ変えて売っちゃおう」などという場合、走る性能は何も変わっていないわけですからわざわざめんどくさい型式申請をするなんてことは考えられないですよね?

皆、お役所に出向くのはイヤなんです。こんなところでグチっても仕方ないですけど。

新しい番号は見つからなかったけれど、興味深い事例、しかも写真付きで見ることができ大変興味深かったです。Tさん、ありがとうございました!今日はこんなところです。それではまた明日!

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