旗印はお家の象徴、ひいては地域の象徴。デビッド・ブラウン薔薇のバッジの謎、ちょっとだけわかったような気がします。その1

ランカスター家の紋章というのはまた別にあるようなので、この赤い薔薇は旗印とかそういった類いのものではないでしょうか? やはり複雑な紋章は遠くの敵味方の識別ができませんから、シンプルでわかりやすいものを戦場で使っていたに違いありません。
デビッドブラウントラクター david brown tractor 770 selectamatic
児玉さんのデビッド・ブラウンのセンターマーク。ここでは薔薇のバッジと呼ぶことにします。

デビッド・ブラウン トラクター薔薇のバッジの謎

米子の児玉さんに興味深いウェブサイトを教えていただきました。前々から不思議に思っていたイギリス生まれの白いトラクター、デビッド・ブラウンのマークに描かれている薔薇のことです。

デビッド・ブラウン トラクターのユーザーであり、ファンであるサム・ケネディさんという方がこのバッジについて解説しています。

紋章というか、マークというか、ロゴというか・・・四角だったり丸だったり、小さなスペースにギュッと色々な意味を詰め込んだエンブレム。

DBはDAVID BROWNの略だと思いますが、薔薇は?・・・・
DBはDAVID BROWNの略だと思いますが、薔薇は?・・・・

一言でしっくりくるものが見つからないのですが、言ってみれば「メーカーや商品を象徴するもの」。この場では筆者のサム・ケネディさんの呼ぶ「バッジ」に統一してみます。

僕は比較的使い慣れている日本語を除けば、語学はまんべんなく不得意・・・特に英語は何年やってもダメなんですけど興味があるので食らいついて、思い込みと想像で再構成してみます。

謎は2つ

前に述べたように、バッジにはたくさんの意味が詰め込まれています。デビッド・ブラウン トラクターの薔薇のバッジの場合、僕の知りたいことは大きく分けて2つ。

1.どうして薔薇なのか(麦とか米なら何とも思いませんが、薔薇とはおよそトラクターに似つかわしくない感じがします)

2.そしてその薔薇の開き具合が色々なパターンがあるのは何故なのか

デビッド・ブラウン薔薇のバッジの謎
こちらは言われないと薔薇に見えない・・・かなり簡略化されているようです。

13世紀に薔薇のルーツが!

時は13世紀。イングランドには内乱の嵐が吹き荒れていました。それは「薔薇戦争(Wars of the Roses)」と呼ばれる、赤薔薇を紋章とするイングランドの貴族ランカスター家と白薔薇を紋章とする同じくイングランドの貴族ヨーク家の間の権力闘争でした。

13世紀というと日本では鎌倉時代あたりでしょうか・・・「薔薇戦争(Wars of the Roses)」歴史で習ったことはあるけれど、覚えているのは名前だけです。薔薇戦争の名前自体は後世のこじつけのようですが、今日でもそれにちなんでイングランドのランカシャー州の州旗には赤薔薇、ヨークシャー州の州旗には白薔薇が使われています。

ランカスター家のランカシャー

ランカシャー州はここ・・・ウィキペディアより
ランカシャー州はここ・・・ウィキペディアより

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