1964年型式認定イセキKB-750 イセキは当時ポルシェシリーズをフルラインナップしようとしていた

ネットオークションで見つけてきたイセキ耕耘機KB-750です。エンジンの形などから以前のKB-500など、既存のものにカバーをかけただけ・・・というような気がしますが、わざわざそんなことをするところにヰセキの本気を感じます。
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毎日オークションの写真でサクッと「朝1分の農機考古学」『スキマを埋めて日本農機の流れを把握!「運輸省型式認定番号」』シリーズ。今朝は運輸省型式認定が1964年だと判明した、イセキポルシェ型耕耘機、KB-750です。イセキが輸入したポルシェの販売を始めたのが1963年。翌年の1964年には国産化されたイセキポルシェ長男で最小のTB15が出ています。同じ年の1964年、耕耘機型ポルシェのKB-750が販売されていた・・・というのにヰセキの本気を感じます。

ネットオークションで見つけてきたイセキ耕耘機KB-750です。エンジンの形などから以前のKB-500など、既存のものにカバーをかけただけ・・・というような気がしますが、わざわざそんなことをするところにヰセキの本気を感じます。
ネットオークションで見つけてきたイセキ耕耘機KB-750です。エンジンの形などから以前のKB-500など、既存のものにカバーをかけただけ・・・というような気がしますが、わざわざそんなことをするところにヰセキの本気を感じます。
なんと今日終了のオークションです。興味のある方はどうぞ!本来ならばカバーがかかっているために見えないはずのシリンダーが見えています。
これ、KB501なんですが、クラッチ部分が丸く飛び出しているところなんかがKB-750に似ています。
KB-750です。何と言っても子のカバーの形。ポルシェそのものですよね!よくできているなぁ。
KB-750です。何と言っても子のカバーの形。ポルシェそのものですよね!よくできているなぁ。
機種名:ヰセキトラクタ 形式・仕様:TB-17型 16.5馬力 822cc 製造社・国:井関農機㈱ 日本 導入年度:1965(昭和40)年 使用経過:小型トラクタが一般農家に急激に普及する。 プラウ耕やロータリでの砕土作業、モーアの牧草刈りなど畜力から機械化に大きく進んで行った頃のもの。 途中で入手、経過は不明。 現在も使用できます。
こちらはヰセキポルシェのTB-17なんですが、特徴がよく似ています。同じ向きの写真がないなぁ・・・
すばらしいコンディションのヰセキTB-23。空冷2気筒ディーゼル1055cc。TB-23といいつつ22馬力だそうです。生まれは1965年あたりというのが大体の皆さんの意見。
同じ向きだけど影になってわかりにくいか・・・
1つ目ですけど、中央の合わせ目なんか良くできています。かなりこだわりがあったのではないでしょうか?
1つ目ですけど、中央の合わせ目なんか良くできています。かなりこだわりがあったのではないでしょうか?
機種名:ヰセキトラクタ 形式・仕様:TB-17型 16.5馬力 822cc 製造社・国:井関農機㈱ 日本 導入年度:1965(昭和40)年 使用経過:小型トラクタが一般農家に急激に普及する。 プラウ耕やロータリでの砕土作業、モーアの牧草刈りなど畜力から機械化に大きく進んで行った頃のもの。 途中で入手、経過は不明。 現在も使用できます。
TB17です。中央のメッキであったろう銀色ラインも同じですね!
このKB-750の型式認定は1964年でした。
このKB-750の型式認定は1964年でした。
KB-750のエンジンはKF652単気筒279cc、5馬力/3300rpmでした。手持ちの資料によれば小型特殊自動車運輸省型式認定番号農426号イセキKB75型だったようです。
KB-750のエンジンはKF652単気筒279cc、5馬力/3300rpmでした。手持ちの資料によれば

小型特殊自動車
運輸省型式認定番号 農426号
イセキ KB75型

だったようです。
シートに記入するとこうなります。同じ1964年に認定されたTB-15がその上に見えますね!
シートに記入するとこうなります。同じ1964年に認定されたTB-15がその上に見えますね!

『農機の運輸省型式認定番号一覧表』に追記しました

『農機の運輸省型式認定番号一覧表』を固定ページで公開しました。一番上のメニューから入れるようにしています。これから新しく運輸省型式認定番号を発見するたびに追記することにします。

(ほぼ同時に英語版の一覧表も公開しています)← Click here for the English version.

追記:今まで一部の環境ではテキストが読めなかったということがわかったので修正しました。スマホでも読めるようになったと思うのですが、もし読めない場合はコメント欄でもメールでも構いませんので連絡をください。お願いします!

今日は時間もないので飛ばしてきてしまいましたが、少し整理してみましょう。まず、イセキは1963年にポルシェトラクターを輸入販売し始めます。当初はエクスポートとか言っていたみたいです。

1963年、TP329/309/219販売開始

おもしろいなと思ったのは、このエンジンフード脇に付いているバッジです。ロゴの雰囲気をそろえてオリジナルで「Iseki」となっていてお金をかけた感じがします。
イセキTP329はスーパーエクスポート。ヰセキのロゴ付きです。

1964年、最初の国産ポルシェ販売

同じく1964年、耕耘機型ポルシェ販売

ネットオークションで見つけてきたイセキ耕耘機KB-750です。エンジンの形などから以前のKB-500など、既存のものにカバーをかけただけ・・・というような気がしますが、わざわざそんなことをするところにヰセキの本気を感じます。
それが今日のイセキ耕耘機KB-750ですね。

1965年、本格的国産ポルシェTB20販売

同じく1965年、乗用耕運機TR-1発売

なんと輸入販売から2年で耕耘機から本格的トラクター、はたまた乗用耕耘機まで揃えてしまったヰセキ、すごいです。その後トラクターのTBシリーズはバリエーションがいくつか出されるわけですが、輸入したもののよううな大型のものはついぞ出ませんでした。

出したかったけど出せなかったのか、それとも出さなかったのか・・・ただ、はじめの勢いをみるとイセキはすべてのラインナップをポルシェで統一したかったのだろうな・・・と感じます。

しかし、1969年にはこんなことに・・・

1969年にはすっかり違う形を模索しているような感じがします。

何事も思った通りにはいかないものです。僕も今朝はもっと早く終わるかと思ったらこんな時間。いつものように書き飛ばして終わってます。それではまた明日!

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