20馬力と26馬力の間には何かがある。クボタL2600「撮りトラ」

1971年から1975年にかけて完成した、クボタのL型4ケタ末尾00シリーズの中のL2600。4ケタ最初のモデルなのに、末尾01シリーズに比べ社史での扱いが小さいし、実機も少なく大変稀少です。でもこのL2600はちょっと変わった特長がありました。

今日は某所で見た、クボタ末尾00トラクターL2600「撮りトラ」です。

 

1971年から1975年にかけて完成した、クボタのL型4ケタ末尾00シリーズの中のL2600。4ケタ最初のモデルなのに、末尾01シリーズに比べ社史での扱いが小さいし、実機も少なく大変稀少です。でもこのL2600はちょっと変わった特長がありました。
1971年から1975年にかけて完成した、クボタのL型4ケタ末尾00シリーズの中のL2600。4ケタ最初のモデルなのに、末尾01シリーズに比べ社史での扱いが小さいし、実機も少なく大変稀少です。でもこのL2600はちょっと変わった特長がありました。

 

tractordata.comによればクボタL3500は水冷3気筒1.6Lディーゼル35馬力としか記載がなく、年式などはunknownになっています。
それは大型機?と共通のデザイン。こちらは以前見たL3500なのですが、濃紺で先の尖った矢印状のデカール、そしてL3ケタのテイストを残しつつよりシャープなラインと面で構成されている形状が特長です。

 

クボタL280です。わりと見慣れたL型の原点。マフラーが小さくてカッコいいです。
こちらはクボタL280です。このL3ケタの形状をシャープに再構成したのがL3500やL2600のデザインだと思うんです。

 

L4ケタ末尾00シリーズは、まずL1500が端緒を開いたのですよね。 「久保田鉄工最近10年の歩み(創業90周年)」によれば、 46年(1971年)には、耕うん機技術部で乗用耕うん機の発送を生かした超小型四輪駆動トラクタ・ブルトラB6000(11馬力)を開発した。また、小型本格トラクターとしてはL1500(15馬力)を開発したが、これが爆発的な人気を呼び、日本農業のトラクタ時代への本格的幕開けへとつながった。ちなみに、農用トラクタの全国出荷台数を比較してみると、35年(1960年)当時はわずか3300台強に過ぎなかったものが、47年度(1972年度)には累計30万6500台へと激増し、このうち、当社(久保田鉄工株式会社)が10万台強、32.7%のシェアを占めるまでに成長したのであった。 とあります。
一方こちらはクボタL2000です。同じ末尾00シリーズなのに、後の末尾01シリーズのような丸みを帯びたデザインです。つまり、L2000とL2600の間にはラインが引かれている・・・

L4ケタ末尾00シリーズは、まずL1500が端緒を開いたのですよね。「久保田鉄工最近10年の歩み(創業90周年)」によれば、

46年(1971年)には、耕うん機技術部で乗用耕うん機の発送を生かした超小型四輪駆動トラクタ・ブルトラB6000(11馬力)を開発した。また、小型本格トラクターとしてはL1500(15馬力)を開発したが、これが爆発的な人気を呼び、日本農業のトラクタ時代への本格的幕開けへとつながった。ちなみに、農用トラクタの全国出荷台数を比較してみると、35年(1960年)当時はわずか3300台強に過ぎなかったものが、47年度(1972年度)には累計30万6500台へと激増し、このうち、当社(久保田鉄工株式会社)が10万台強、32.7%のシェアを占めるまでに成長したのであった。

とあります。

 

クボタL1500DT(DOUBLE TRACTION)です。ずいぶん見ているつもりでしたが、実は初めて。生まれ年も不明瞭で、クボタの社史にも書いてありません。(会社の社史なのですから、製品の年表くらいちゃんと書いてくれたらいいのに・・・主要な製品の誕生くらいしか記載がないのです)社史によればこの前の型、L120、L140、L240、L270、L350型の誕生が昭和44年(1969年)、またL1500DTの後継と思われる01シリーズの誕生が昭和51年(1976年)となっています。農研機構の登録もL3001が1976年となっていますから、それを裏付ける形となっていますよね!
もちろん同じ末尾00シリーズのクボタL1500DT(DOUBLE TRACTION)も同じ丸みを帯びたデザイン。ずいぶん見ているつもりでしたが、実は初めて。生まれ年も不明瞭で、クボタの社史にも書いてありません。(会社の社史なのですから、製品の年表くらいちゃんと書いてくれたらいいのに・・・主要な製品の誕生くらいしか記載がないのです)社史によればこの前の型、L120、L140、L240、L270、L350型の誕生が昭和44年(1969年)、またL1500DTの後継と思われる01シリーズの誕生が昭和51年(1976年)となっています。つまり、L1500DTは、1969年〜1976年の間のどこかで生まれたのではないか?と、想像できます。農研機構の登録もL3001が1976年となっていますから、それを裏付ける形となっていますよね!

 

L2600に戻ります。目の脇にプレスラインがありますし、その後ろの膨らみも上に切れ上がっています。
L2600に戻ります。目の脇にプレスラインがありますし、その後ろの膨らみも上に切れ上がっています。目の上にも膨らんだ部分がありますよね。これも既出のL3500と同じです。免許制度とか税制とか、もしかしたら馬力とか・・・そんななにかの線引きがあってこのL2600から形を変えてあるのでしょう。

 

Catalog of Kubota tractor L3001DT at the time of release.北海道で見た大きな鉄車輪の クボタL3001DT、そのカタログを見せていただきました。僕が見たのは1970年代に発売され40年近く経ったものですが、その発売当時の姿を見ることができる昔のカタログは、なんだか不思議な気持をもたらします。
そのデザインは末尾01のL3001DTにも引き継がれました。

 

わが国初の国産トラクタを送り出して10数年・・・日本のトラクタの先駆者としての道のりを歩んできたクボタトラクタは、いまや名実ともに日本を代表するトラクタに成長しました。世界に誇るその技術、その実績、その伝統。L2601はクボタのすべてを結集した快心作です。 とあります。
もちろんL2601と末尾01になっても形は引き継がれています。

 

L2600の銘版です。
L2600の銘版です。

 

拡大してみます。 機関形式 V1500 出力 26馬力/2600rpm  どうも4気筒エンジンのようです。
拡大してみます。
機関形式 V1500
出力 26馬力/2600rpm
どうも調べてみると4気筒エンジンのようです。

 

一方L2601のエンジンはD1301の3気筒エンジン。4気筒から3気筒にダウンサイジングしたんですね。
一方L2601のエンジンはD1301の3気筒エンジン。4気筒から3気筒にダウンサイジングしたんですね。

 

この後、末尾02でサンシャインになっていくわけですね。今日も大した発見はありませんでした。それではまた明日!

 

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