■トラクタに望まれるすべての機能を完全に果たす!! ←強い言葉!シバウラトラクタ総合カタログ

今日は「昔のカタログシリーズ」、トラクター狂さんが全国のシバウラファンのために、S30DのカタログS−1500のカタログに続き秘蔵のカタログ、1970年(昭和45年)の『シバウラ《農用》トラクタ 総合カタログ』を公開してくれました。

 

トラクター狂さん、いつもありがとうございます!

 

■トラクタに望まれるすべての機能を完全に果たす!! シバウラ《農用》トラクタ 総合カタログ

■トラクタに望まれるすべての機能を完全に果たす!!
シバウラ《農用》トラクタ 総合カタログ

 

会社の販売のおじさんたちが頭を付き合わせてコピーなどを考えていた・・・と以前僕が想像した1970年代のカタログです。表紙担当の人と各車種担当の人とは別の人だったりするんです。きっと。

 

ですから、漢字にするかひらがなにするか、文にするか箇条書きにするか、等々・・・コーナーによって違いがあって興味深いんです。

 

望まれるすべての機能を完全に果たす!!・・・通常あまり使わない言葉遣いです。カタログとしてこれほど強い表現は初めて見たような気がします。

 

こちらはソフトな語り口で「シバウラトラクタは機械化農業を一貫して解明した信頼出来る働き手です」とタイトルを打っています。

こちらはソフトな語り口で「シバウラトラクタは機械化農業を一貫して解明した信頼出来る働き手です」とタイトルを打っています。

 

タイトルは柔らかいですが、下のほうの文章は逆に固い感じ、でも当時の背景が簡単にまとめられています。

 

農業基本法の制定により、構造改善事業など政府の諸政策が著しく進展し、乗用トラクタを主とした造成、土壌改良、耕起から収穫、運搬に至る迄の能率化が強く望まれる今日、シバウラトラクタはこれに答える草分けメーカーとして20年に及ぶ長い貴重な経験を基礎とし日本農業の特殊案件を十分検討し設計されたもので、その特長とする所(馬力当りの重量が軽く、地上の間隔が大きく、本輪の巾がせまい、重心が低く安定性がよい、プルトロール装置等シバウラ独特の装置で軽量に比し強大なけん引力を有する等・・・・・・・)でも御分りの様に真にわが国の農作業にあった独創的な最新式汎用トラクタです。10馬力クラスから30馬力クラス迄、各種取揃えて皆様の御用命を御待ち申し上げて居ります。

 

農業機械化促進法が1953年、1961年に農業基本法が制定され、きっとトラクターが大きな農家から小さな農家まで売れる下地が揃ったのでしょう。

 

それに合わせトラクターも大きいのから小さいものまで、ある程度のラインナップが揃って「総合カタログ」なるものができた・・・ということなんでしょうね。

 

一番最初に出てくるこのS-900。コピーは結構力が入っています。

一番最初に出てくるこのS-900。コピーは結構力が入っています。

 

S-900 中形ホイール19PS

 

■特長■

 

  1. 軽量高出力でねばり強い4サイクル2気筒、水冷ディーゼルエンジンを搭載しておりますので燃費も安く、総重量もきわめて軽く、特に湿田において高性能を発揮します。

  2. 小型でありながらゆったりとした乗り心地で使いやすく長時間の作業にも疲れません。

  3. グリースアップの必要個所がごくわずかな個所で済む等手がかかりません。

  4. 車軸、ブレーキ、その他各部は完全密閉式であり長時間の代かき作業等においても耐水性は抜群です。

  5. 自動もどり装置の他にメカニカルポジション装置つきの油圧機構は、操作が簡単であり作業もしやすくなっています。

  6. PTO変速は3段で、専用ロータリを装着した場合、爪軸は6段変速がレバーのみで可能であり、広範囲にわたるきめ細かいロータリ作業ができます。

  7. スリップ防止のデフロックつきであるため軟弱な圃場でもフルに牽引力を発揮できます。

  8. エンジン回転計、積算時間計、速度計、水温、油圧、充電、等の計器が標準装備で運転状態が一目でわかります。

  9. 三点ヒッチは規格のⅠ形ですから、中形トラクタの作業機はすべて取付きます。また、豊富な作業機アタッチメントが用意されています。

  10. 交流ダイナモを装備しているため低速回転数でもバッテリーはチャージします。

 

エンジンはちょっと読みにくいのですがLE802水冷ディーゼル904cc19PSとなっているみたいです。

 

 

まずはS30Dの特長で「軽量なSRT-6Aロータリ及SRT-6Kロータリは軽量強馬力のトラクタとマッチして40-50馬力級の仕事をします。」といわれている、SRT-6Aの写真。

シバウラS30D用のロータリーの写真。

 

これがハイ/ロー切り替え部分。

これにはハイ/ロー切り替えレバーが付いています。S-900の説明部分、6.の『爪軸は6段変速がレバーのみで可能であり、広範囲にわたるきめ細かいロータリ作業ができます。』というところは、S30Dのロータリーのようにロータリー側の変速を使ってPTOの3速と組み合せ、6速の変速ができるという意味なんでしょうねえ・・・

 

こちらのページはS-1100とS-1200が載っています。この特長を書いた人はS-900の書き手とは別の人だと思われます。

こちらのページはS-1100とS-1200が載っています。この特長を書いた人はS-900の書き手とは別の人だと思われます。

 

S-1100 中形ホイール20PS

■特長■

定評有るS-17形を基調に製作したもので

  • 軽量、強馬力、耐久力大の水冷ディーゼル搭載、燃費もこのクラス最少の195g/ps-h

  • 強力バッテリーとスモークセット解除装置で冬季でも一発始動

  • 重心が低く、前後のバランスが最良に取ってあります。

  • オートリターン装置で油圧操作は簡単。

  • ポジションコントロールで代搔、整地に便利。

  • シバウラ独特のプルトロール装置で軽量の割に強大なけん引力を発揮します。

  • 重量が軽く回転半径が小さい。

  • 轍間距離は広範囲に調節できます。

 

エンジンは型番が大分違うKE35-33水冷ディーゼル1100cc20PS/2600rpmのようです

 

S-900の特長が文章になっているのに対してS-1100は箇条書きです。語尾が「あります。」「できます。」というのがあったり、「簡単。」「便利。」と止まっているものがあったりと揺れ動いている感じが人間臭くていいです。

 

でも、スモークセット解除装置ってなんだろう???

 

そしてS-1200では・・・

 

 

S-1200 中形ホイール20PS

■特長■

このクラスのトラクタとしては他に類のないぜいたくな機構装置でいっぱいの最高級トラクタです。

  • 前進9段、後進3段の多段ミッション

  • PTO変速が独立3段ですのでロータリ作業時、特に威力を発揮します。

  • 主変速、副変速・PTOのレバーを手元にまとめてあり、操作しやすい。

  • スリップ防止のデフロック付

  • 道路走行に便利なフートアクセル付。

  • 冬季にも一発始動のデコンプ付

  • シートにはナイトハルトクッション採用したので長時間乗っても疲れません。

 

エンジンはこれまた型番が大分違うB110水冷ディーゼル1103cc20PS/2600rpm

 

ぜいたくな機構装置でいっぱいの最高級トラクタ・・・なかなかユニークな表現で、この部分好きです。

 

それから・・・ナイトハルトクッション採用したので・・・何だろうなあ・・・

 

独特の非線形ばね特性と減衰性を有し、しかも金属ばねに劣らない耐久性を備え、また耐油、耐熱性の合成ゴムを利用することにより潤滑油中でも使用ができます。

ゴムバネのことみたいです。
ナイトハルトゴムばね
独特の非線形ばね特性と減衰性を有し、しかも金属ばねに劣らない耐久性を備え、また耐油、耐熱性の合成ゴムを利用することにより潤滑油中でも使用ができます。
ナイトハルトゴムばねは金属性の内外殻(かく)間に円柱形のゴムを圧入したもので、世界各国で実用化が進められています。
独特の非線形ばね特性と減衰性を有し、しかも金属ばねに劣らない耐久性を備え、また耐油、耐熱性の合成ゴムを利用することにより潤滑油中でも使用ができます。

 

僕などは部外者なので、「ナイトハルトクッション」何だ何だ?となりますけど、もうみんな知ってるよね?・・・という感じで「ナイトハルトクッションだから安心!」「ナイトハルトクッションで簡単操作」「ナイトハルトクッションは違う」今でもこんな風にカタログに書かれていること、ありますよね。

 

そういえばFORD1000はこれでいうとS−何に当たるんだろう・・・

 

tractordata.comによればFORD1000は1973年〜1976年、シバウラ製2気筒1 .3Lディーゼルで25馬力/2500rpmだそうです。

tractordata.comによればFORD1000は1973年〜1976年、シバウラ製2気筒1 .3Lディーゼルで25馬力/2500rpmだそうです。

 

tractordata.comによればFORD1000は1973年〜1976年、シバウラ製2気筒1 .3Lディーゼルで25馬力/2500rpmだそうです。

1.3Lということはもう少し大きいヤツか・・・

 

今日はここまでです。続きありますのでお楽しみに!

 

上の記事とゆるく関連しているほかの記事:

コメント

スモークセットで以前コメントしていたことを思い出しました

http://oba-shima.mito-city.com/2015/10/04/ferguson_tractor_tef-20/

うーん・・・なんだか私の日本語ってちょっと読みにくいような??
クボタの発動機のことは無いほうが伝わりやすかったのかな?
排気ガスに黒煙が出過ぎないように噴射量をセットするための
スモークセット装置を一時的にキャンセルさせてギンギンに噴射させて
始動を助ける装置ってことで・・・

古いトラクターとか機械の噴射ポンプをよーく観察していると、謎のボタンとか
レバーとかなんとかかんとかを発見して機能を推理するのって楽しいです。
定番は、エア抜きのエアが抜ける部品と人力ポンプや別潤滑タイプの検油棒に
運転席に繋がっていない見捨てられたストップ装置とか
ニューマチック方式のカラクリ感たっぷりのガバナー棒。
始動時だけ機能する進角装置やスモーク解除装置はレアなのでやっぱり興奮します。

新年度はどんな出会いがあるのかワクワクしています!

2018年3月14日 12:39 PM | 山葵

山葵さん おはようございます

昔は結構そのエンジンに独特の始動用(停止用)ギミックが搭載されていた・・・ということなんですね
僕はもうめちゃくちゃ忘れっぽいので、何回か同じことを入れてゴシゴシ擦らないと定着しないみたいなんです すみません
覚えていたとしてもスモークチョークとスモークセットを結びつけることはできなかったかもしれませんが・・・
これが付いていると寒い時などに始動が容易になるというものですね?了解しました
(あと一回くらい忘れるかもしれません)

2018年3月16日 9:34 AM | nora

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