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1月2018

細王舎のメリーティラーは「羊」と関係が深かった

昨日のメリーティラーMTG3型、調べるとゾロゾロと芋づる式に出てきました。関係先の多さに呆然としています。

まとまるかどうかわかりませんが、考えていてもしかたないので始めてみますね!

 

鋤が付いています。喰い込みすぎたら手をちょいと持ち上げて、喰い込まなかったらグッと押し込む・・・手動制御のファーガソンシステムといった感じですね。一応、前のほうにエンジンとおもりをもって行ってバランスを取る形になっています。

メリーティラーMTG3型です。昨日のタイトルは何を間違ったかMTB3型になっていますが、正しくはMTG3型です。

 

耕耘機

 

何から始めるか迷ったのですが、ここから行きます。Wikipediaの耕耘機の部分

 

耕耘機の日本における普及経緯

耕耘機が日本で登場し普及していった経緯に関しては、次のように捉えられている。

1920年頃から導入され始めた耕耘機は、アメリカのビーマン、ユーチリータ、キンケード、スイスのシマー等の機種が当初多くを占め、現ヤンマーグループのセイレイ工業による国産初の耕耘機(1931年)もシマーをもとに設計されたといわれる。しかし、耕耘機の普及が本格化するのは戦後、アメリカからメリーティラー(英名: Merry Tiller)が導入されてからである。

1950年頃導入されたメリーティラーは、畜力用和犂をトラクター用に改良した双用和犂をアタッチメント(付属作業機)として耕耘作業用として、また簡易トレーラーをセットし運搬作業用としても爆発的な普及を見た。こうした作業機は1955年には約8万台の普及でしかなかったが、1967年には300万台以上普及し、日本の農業機械化の歴史のなかで最も急激な増加率を示した。

 

とあります。1950年頃導入されたとあるのは「土の館」で見たメリーティラーBのキャプションでも確認できます。これは輸入されたというより、値段を考えても細王舎のライセンス生産によって普及したと考えたほうが合理的です。

 

もう一度引用すると・・・

 

機種名:メリーテイラー B 形式・仕様:3型 シバウラ3馬力 製造社・国:㈱細王舎 川崎市高石 導入年度:1953(昭和28)年 使用経過:専売特許取得 特別通産大臣賞受賞 小型テイラーでは唯一の機種で全国各地の農家で貴重な機械として人気が高かった。 作業はプラウ、砕土機、トレーラ、代かき、 プリーなどを取り付けて行った。 15年ほど仕様した後、当時の苦労を思い出すと処分できず、家宝のように保管していた。

こちらが「土の館」のメリーテイラーBです。

 

機種名:メリーテイラー B
形式・仕様:3型 シバウラ3馬力
製造社・国:㈱細王舎 川崎市高石
導入年度:1953(昭和28)年
使用経過:専売特許取得 特別通産大臣賞受賞
小型テイラーでは唯一の機種で全国各地の農家で貴重な機械として人気が高かった。
作業はプラウ、砕土機、トレーラ、代かき、
プリーなどを取り付けて行った。
15年ほど仕様した後、当時の苦労を思い出すと処分できず、家宝のように保管していた。

 

1953年とありますからWikipediaの記述と大体合います。キャプションの中の専売特許とはライセンス生産のことを指すのでしょう。もしくは車体だけ輸入してシバウラのエンジンを載せて販売していたのかもしれません。

 

メリーティラーってそもそも

 

Wikipediaの耕耘機の項で、メリーティラーはアメリカから入ってきたとありましたが、僕の調べたかぎりでは「後にアメリカ製のほうがメジャーになった」などということがあったのかもしれませんが、アメリカの話は見つかりませんでした。

僕が見つけたのは「1950年代後半にイギリス・バーミンガムのウォレスリー・シープ・シャーリング・マシン社によって作られた」という記述です。

年代としては少しあいませんが、僕の思っているのとは逆に「細王舎がイギリスにライセンス供与した」のでなければ、単に年代の思い違いではないでしょうか。

ただしWikipediaと土の館のキャプションと僕の見つけた記述をあわせると、日本と英国、大体同じ時期に普及しだした感じがします。

 

Wolseley Sheep Shearing Company

 

ウォレスリー・シープ・シャーリング・マシンって何だろうと思って調べると、羊の剪裁(あまり聞き慣れない言葉ですね・・・必要なのは毛のほうなので意味がちょっと違うけどトリミングと言ったほうが意味が分かりやすいでしょうか)の機械のことみたいなのです。

 

昔はこのように手鋏(和鋏が大きくなった感じのもの)を使った大変な作業。1988年の絵だそうです。

昔はこのように手鋏(和鋏が大きくなった感じのもの)を使った大変な作業。1988年の絵だそうです。

 

この作業の一部機械化を成功させた(動力源は馬だったそうです)のがオーストラリアのフレデリック・ウォレスレーという人で、その機械の事業化のため英国ロンドン証券取引所に上場された(1887年)のがウォレスリー・シープ・シャーリング・マシン社でした。

この会社、今でも Wolseley plcとして上場を維持しているそうですよ!

 

(さらに…)

ステキな工具箱のメリーティラーMTB3型「撮りトラ」

今日はhokkaidoujinさんに連れて行ってもらった私設博物館で見た、メリーティラーMTBG3型「撮りトラ」です。

メリーティラー MTG3型です。手仕事の暖かみが残っているような優しいカーブに包まれて、全体的に華奢で繊細な印象。

メリーティラー MTG3型です。手仕事の暖かみが残っているような優しいカーブに包まれて、全体的に華奢で繊細な印象。

塩ビかアクリルの曲げ物でできたキャプションが付いています。付きっぱなしの紙の保護シートに油が均一に染み込んで、ステキな色になっていますね!

メリーティラー MTG3型 4.5馬力 神奈川県川崎 細王社 動力付きティラーの最初の機種 昭和30年頃

キャプションにある細王社ですが、他のサイトでは細王舎と書かれていることが多いです。シバウラのエンジンがタイヤの上に載っているだけのシンプルなものですが、馬や牛で農作業をしていた当時ですから、価格はどれくらいだったのでしょう・・・

 

一番気になったのがこの箱。工具箱でしょうか。ぴったりと左右のハンドルの間にできるスキマに寄り添った愛せるかたち。真鍮のエッチングによる銘板もステキです。こういう部分、「持つヨロコビ」をくすぐるところですよね!

一番気になったのがこの箱。工具箱でしょうか。ぴったりと左右のハンドルの間にできるスキマに寄り添った愛せるかたち。真鍮のエッチングによる銘板もステキです。こういう部分、「持つヨロコビ」をくすぐるところですよね!

鋤が付いています。喰い込みすぎたら手をちょいと持ち上げて、喰い込まなかったらグッと押し込む・・・手動制御のファーガソンシステムといった感じですね。一応、前のほうにエンジンとおもりをもって行ってバランスを取る形になっています。

鋤が付いています。喰い込みすぎたら手をちょいと持ち上げて、喰い込まなかったらグッと押し込む・・・手動制御のファーガソンシステムといった感じですね。一応、前のほうにエンジンとおもりをもって行ってバランスを取る形になっています。

ファーガソンシステムはこんな感じでした

「農具にかかる重量は後輪に誘導され、より強力な牽引力 を発揮します」 ファーガソン・トラクター独特の油圧装置によりますと作 業員の調節で農具を自動的に希望の深さに保つ事が出来ま す。更に独特の三点支持装置に依って農具に掛る重量が後 輪に誘導されますから特別にタイヤに水を入れるとか、鉄 塊を取付ける必要はなく、農具に重量が掛れば掛る程牽引 力は増大し、従来此種トラクター馬力では不可能視されて いた作業を容易たらしめました。

「農具にかかる重量は後輪に誘導され、より強力な牽引力 を発揮します」 ファーガソン・トラクター独特の油圧装置によりますと作 業員の調節で農具を自動的に希望の深さに保つ事が出来ま す。更に独特の三点支持装置に依って農具に掛る重量が後 輪に誘導されますから特別にタイヤに水を入れるとか、鉄 塊を取付ける必要はなく、農具に重量が掛れば掛る程牽引 力は増大し、従来此種トラクター馬力では不可能視されて いた作業を容易たらしめました。

「農具の土壌に喰込む力はトップ・リンク(上部連結桿) を通じて前輪を押え牽引力を増大します。」 独特の油圧装置及三点結合法を用いた所謂ファーガソン・ システムに依る農作業に於ては、トラクター車体に特別の 重量を加える事なく、農具に掛る自然の力を旨く利用する 事に依って小馬力で大馬力に相当する作業を容易にする事 が出来ます。

「農具の土壌に喰込む力はトップ・リンク(上部連結桿) を通じて前輪を押え牽引力を増大します。」 独特の油圧装置及三点結合法を用いた所謂ファーガソン・ システムに依る農作業に於ては、トラクター車体に特別の 重量を加える事なく、農具に掛る自然の力を旨く利用する 事に依って小馬力で大馬力に相当する作業を容易にする事 が出来ます。

メリーティラーに戻ります

上の写真、ランプが付いています。

一番気になったのがこの箱。工具箱でしょうか。ぴったりと左右のハンドルの間にできるスキマに寄り添った愛せるかたち。真鍮のエッチングによる銘板もステキです。こういう部分、「持つヨロコビ」をくすぐるところですよね!

もう一度工具箱?の写真に戻りますが、電源と思われるコードは切断されています。もしかして工具箱と思っていたこの箱、ヘッドランプをつける電池ケースだったりして・・・

 

見ているとエンジンはシンプルなものでランプをつける程の電気は発電していない感じです。ヘッドランプは発電された電気で灯されていたのか、それとも電池によって灯されていたのか・・・謎が一つ残っちゃいました。

見ているとエンジンはシンプルなものでランプをつける程の電気は発電していない感じです。ヘッドランプは発電された電気で灯されていたのか、それとも電池によって灯されていたのか・・・謎が一つ残っちゃいました。

 

以前「土の館」メリーティラーBというのを見ました

北海道上富良野町にあるスガノ農機の『「土の館」 土と犂の博物館』で見た、何だかすごく売れたという小さな耕耘機、メリーティラーB型「撮りトラ」です。

少しかたちは違いますね・・・作りはすっごくシンプル。ベルト駆動の動輪と前のほうに伸びた、同じくベルト駆動のプーリー・・・通り過ぎてしまってもおかしくありません。

(さらに…)

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