ステキな工具箱のメリーティラーMTB3型「撮りトラ」

今日はhokkaidoujinさんに連れて行ってもらった私設博物館で見た、メリーティラーMTBG3型「撮りトラ」です。

メリーティラー MTG3型です。手仕事の暖かみが残っているような優しいカーブに包まれて、全体的に華奢で繊細な印象。

メリーティラー MTG3型です。手仕事の暖かみが残っているような優しいカーブに包まれて、全体的に華奢で繊細な印象。

塩ビかアクリルの曲げ物でできたキャプションが付いています。付きっぱなしの紙の保護シートに油が均一に染み込んで、ステキな色になっていますね!

メリーティラー MTG3型 4.5馬力 神奈川県川崎 細王社 動力付きティラーの最初の機種 昭和30年頃

キャプションにある細王社ですが、他のサイトでは細王舎と書かれていることが多いです。シバウラのエンジンがタイヤの上に載っているだけのシンプルなものですが、馬や牛で農作業をしていた当時ですから、価格はどれくらいだったのでしょう・・・

 

一番気になったのがこの箱。工具箱でしょうか。ぴったりと左右のハンドルの間にできるスキマに寄り添った愛せるかたち。真鍮のエッチングによる銘板もステキです。こういう部分、「持つヨロコビ」をくすぐるところですよね!

一番気になったのがこの箱。工具箱でしょうか。ぴったりと左右のハンドルの間にできるスキマに寄り添った愛せるかたち。真鍮のエッチングによる銘板もステキです。こういう部分、「持つヨロコビ」をくすぐるところですよね!

鋤が付いています。喰い込みすぎたら手をちょいと持ち上げて、喰い込まなかったらグッと押し込む・・・手動制御のファーガソンシステムといった感じですね。一応、前のほうにエンジンとおもりをもって行ってバランスを取る形になっています。

鋤が付いています。喰い込みすぎたら手をちょいと持ち上げて、喰い込まなかったらグッと押し込む・・・手動制御のファーガソンシステムといった感じですね。一応、前のほうにエンジンとおもりをもって行ってバランスを取る形になっています。

ファーガソンシステムはこんな感じでした

「農具にかかる重量は後輪に誘導され、より強力な牽引力 を発揮します」 ファーガソン・トラクター独特の油圧装置によりますと作 業員の調節で農具を自動的に希望の深さに保つ事が出来ま す。更に独特の三点支持装置に依って農具に掛る重量が後 輪に誘導されますから特別にタイヤに水を入れるとか、鉄 塊を取付ける必要はなく、農具に重量が掛れば掛る程牽引 力は増大し、従来此種トラクター馬力では不可能視されて いた作業を容易たらしめました。

「農具にかかる重量は後輪に誘導され、より強力な牽引力 を発揮します」 ファーガソン・トラクター独特の油圧装置によりますと作 業員の調節で農具を自動的に希望の深さに保つ事が出来ま す。更に独特の三点支持装置に依って農具に掛る重量が後 輪に誘導されますから特別にタイヤに水を入れるとか、鉄 塊を取付ける必要はなく、農具に重量が掛れば掛る程牽引 力は増大し、従来此種トラクター馬力では不可能視されて いた作業を容易たらしめました。

「農具の土壌に喰込む力はトップ・リンク(上部連結桿) を通じて前輪を押え牽引力を増大します。」 独特の油圧装置及三点結合法を用いた所謂ファーガソン・ システムに依る農作業に於ては、トラクター車体に特別の 重量を加える事なく、農具に掛る自然の力を旨く利用する 事に依って小馬力で大馬力に相当する作業を容易にする事 が出来ます。

「農具の土壌に喰込む力はトップ・リンク(上部連結桿) を通じて前輪を押え牽引力を増大します。」 独特の油圧装置及三点結合法を用いた所謂ファーガソン・ システムに依る農作業に於ては、トラクター車体に特別の 重量を加える事なく、農具に掛る自然の力を旨く利用する 事に依って小馬力で大馬力に相当する作業を容易にする事 が出来ます。

メリーティラーに戻ります

上の写真、ランプが付いています。

一番気になったのがこの箱。工具箱でしょうか。ぴったりと左右のハンドルの間にできるスキマに寄り添った愛せるかたち。真鍮のエッチングによる銘板もステキです。こういう部分、「持つヨロコビ」をくすぐるところですよね!

もう一度工具箱?の写真に戻りますが、電源と思われるコードは切断されています。もしかして工具箱と思っていたこの箱、ヘッドランプをつける電池ケースだったりして・・・

 

見ているとエンジンはシンプルなものでランプをつける程の電気は発電していない感じです。ヘッドランプは発電された電気で灯されていたのか、それとも電池によって灯されていたのか・・・謎が一つ残っちゃいました。

見ているとエンジンはシンプルなものでランプをつける程の電気は発電していない感じです。ヘッドランプは発電された電気で灯されていたのか、それとも電池によって灯されていたのか・・・謎が一つ残っちゃいました。

 

以前「土の館」メリーティラーBというのを見ました

北海道上富良野町にあるスガノ農機の『「土の館」 土と犂の博物館』で見た、何だかすごく売れたという小さな耕耘機、メリーティラーB型「撮りトラ」です。

少しかたちは違いますね・・・作りはすっごくシンプル。ベルト駆動の動輪と前のほうに伸びた、同じくベルト駆動のプーリー・・・通り過ぎてしまってもおかしくありません。

 

このときの記事から更に引用しますね・・・

 

機種名:メリーテイラー B 形式・仕様:3型 シバウラ3馬力 製造社・国:㈱細王舎 川崎市高石 導入年度:1953(昭和28)年 使用経過:専売特許取得 特別通産大臣賞受賞 小型テイラーでは唯一の機種で全国各地の農家で貴重な機械として人気が高かった。 作業はプラウ、砕土機、トレーラ、代かき、 プリーなどを取り付けて行った。 15年ほど仕様した後、当時の苦労を思い出すと処分できず、家宝のように保管していた。

キャプションを読んでみましょう。

 

機種名:メリーテイラー B
形式・仕様:3型 シバウラ3馬力
製造社・国:㈱細王舎 川崎市高石
導入年度:1953(昭和28)年
使用経過:専売特許取得 特別通産大臣賞受賞
小型テイラーでは唯一の機種で全国各地の農家で貴重な機械として人気が高かった。
作業はプラウ、砕土機、トレーラ、代かき、
プリーなどを取り付けて行った。
15年ほど仕様した後、当時の苦労を思い出すと処分できず、家宝のように保管していた。

 

調べてみると・・・川崎市のウェブサイトがヒットしました。

 

細王舎跡(記念碑)(さいおうしゃあと)(きねんひ)・・・なんと! 史跡になってしまっています!

細王舎跡(記念碑)(さいおうしゃあと)(きねんひ)・・・なんと! 史跡になってしまっています!

 

少しそのサイトから引用すると・・・

 

「細王舎」は明治22年創業で、創業者は箕輪政次郎氏です。細山にて農蚕機械器具の発明改良製作に着手し、事業発展とともに現地に移り、2代目箕輪亥作氏により、農機具メーカーの元祖として神奈川を代表する工場に発展しました。なかでも、大正初期に開発された足踏脱穀機「ミノル式親玉号」の開発成功により、全国を席巻しました。戦後農業機械の大型化により、大手メーカーの参入で業績は悪化しますが、昭和35年に小松製作所と業務提携、小松部品株式会社(現在の小松ゼノア株式会社)となり、厚木市に移転しました。

 

いくつも農機でヒットを飛ばした会社のようですが、コマツゼノアに結局は吸収合併という形なのでしょうかねえ・・・名前はなくなってしまいました。

そのコマツゼノアも現在は草刈り機やチェンソーなどはハスクバーナに売却され、その他はコマツ本体に合併されてしまったようです。

 

 

ストリートビューでも確認できます! ここに工場があったんですね・・・

・・・・と、こんな感じでした。ここでも細王社ではなく細王舎が使われています。

メリーティラーの細王舎のこと僕はすっかり忘れていて、「結構ちゃんと書いてるじゃん」と昔の自分の記事を新鮮な気持で読みました。この項続きます。

上の記事とゆるく関連しているほかの記事:

コメント

「シバウラ3馬力」って何でしょうね?
エンジンのこと言ってるのでしょうか。
シバウラはネットで調べると現在「IHIアグリテック」になっています。
コマツといえば石川県小松市ですね。
昨年、仕事で小松市に行ったのですが小松駅裏で
コマツ製の巨大ダンプ(300トンだったかな)
が常設展示、近くには重機と共に「農民車コマツ」
が野外展示されており復元展示されている旧本社は
資料館になっています機械好きには楽しい所ですよ。

2018年1月24日 8:51 PM | やすひろ

やすひろさん おはようございます
エンジンがIHIシバウラ、もとい、「IHIアグリテック」の3馬力のものを使っている・・・ということみたいです。
コマツの資料館、行ってみたいです。
あ!でも、戦争に行ってその後オーストラリアで農業をして、その後海に捨てられ、そこから引き揚げられたコマツ均土機G40はここには展示していないんでしたっけ

2018年1月27日 10:22 AM | nora

遅れましたが、あけましておめでとうございます。今年も宜しく御願いします

会社名の、社の部分が、舎。になってると、個人的にはなんとなく格調高く聞こえます
明電舎とか、響きがいいですよね!製品も定評がありますし。

空冷エンジンのマグネトーを持たないタイプならフライホイルの内側に磁石を取り付けて
点火コイルとポイントでプラグに高電圧を送っています。フライホイルの内側って
結構スカスカなので、灯火用の発電コイルを取り付けやすくて、わりと簡単に灯火電源が
取り出せたりします。古い空冷エンジンにコンセントが装備されていることは珍しくないです。
このコンセント、ボニーキャップとかって名称の規格で、現代の100Vプラグも合体できるのですが
あくまでも灯火用の電流なので家電を接続しても動作しません。

昭和40年代の車のバルクヘッドやグローブボックスの中に謎のコンセントが装備されていました。
純正部品の点検灯が接続できたんですよね。夜中でも自分で点検できるように。と。
ニッサンUDのトラックにはニッカド電池の点検灯が装備されていました。ちょっと贅沢です。
現代の欧州車の一部にも充電式の点検灯が装備されていますね。

2018年1月24日 10:38 PM | 山葵

山葵さん おはようございます 今年もよろしくお願いいたします

そうですね「舎」僕も格調が高いように感じます。
なにより丁寧に作っている感じがします。

灯火電源、考えてみたらパソコンじゃないんだから、ぴったり◯◯Vじゃなくてもいいわけで、多少でも光るだけ発電すればいいわけですものね。単車もフライホイルの内側に磁石が付いてて、スペースにはコイルの巻いた鉄心が入ってました。発電量を増やすのにコイルを巻き直したりして・・・でも基本的な知識が無く、イメージだけでやっちゃうので、レギュレーターがパンクしたり、ランプが走るたんびに切れちゃって明かりも無い中無灯火で走るはめになったりしました。

2018年1月27日 10:30 AM | nora

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