機械にとって始動は鬼門?「機械ってどうして古くなるといろいろあるの?part2」

今日はもう時間がなくなっちゃった・・・画像だけ上げてあとで本文を書きます。内容を想像しておいてくださいね!
「にんげん」でもそうなのかもしれませんが、古くなると色々手続きが必要になったりして、いろいろありますよね?

家で長年使っているパソコン(MAC。アルミの筐体で超重い。多分20キロはある)ビデオカードが壊れたり、DVDドライブが壊れたりと色々あったけど、ついに決定的なことがおこったのでしょうか? 

断片的な知識で修理突入

立ち上がったり立ち上がらなかったりと不安定な日が続いていたある日、まったくウンともスンともいわなくなってしまったんです。ネットで調べてみるとどうも電源が怪しいみたいです。

電源は買うとかなりする上に、古いモノなのでほとんど品切れです。そこで「修理してくれる」というところにお願いしてみました。直ってきて(抵抗を取替えたそうです。コンデンサーがパンクしてたんじゃないみたい)組み付けて「ジャーン」起動音が鳴り、やれうれしやと思ったのもつかの間・・・

座って作業しようとすると「プツッ」いきなり電源が落ちます。機械的におかしいというより、電源を引っこ抜いた感じ。何回やっても同じです。

「一体どういうことなんでしょう?」どうも、座ってイスを「ガタン」としたときに「プツッ」っといくようです。振動がいけないみたい。

抜き足忍び足インターフェース

そこで、抜き足忍び足でパソコンに忍び寄り、そ〜っっとイスに座って作業してみるとうまくいきます。おお!直ったじゃん!

「直った」というのは正確ではないかもしれません。厳密には「使える」でしょうか・・・

でも、「今送ったあの書類だけどさあ・・・」などと電話などがかかってきて、「どれどれ?」と慌てて対応しようとしたときなどは抜き足忍び足を忘れて「プツッ」。「イラっ」ときます。

座ぶとん制震

振動が悪いみたいなんで、床置きのパソコンに長年妻の尻に敷かれていた低反発の座ぶとんを敷いてみました。するとどうでしょう!ウソのように快調で、抜き足忍び足も必要ないし、イスを乱暴に引き寄せても問題ありません。

『おお!なんて便利なんだ!』

新品のパソコンではあたりまえの事なのに、なんだかすごく便利になったような気がするから不思議です。

このように快調に使えていたある日、スマホが手につかなくて落としてしまい、パソコンに「カチーン」「プツッ」

・・・・・

すっかり忘れていたけれど、完全に直ったわけではなかったのでした・・・・機械は自然治癒しないのね。

古い機械の「始動ルーティーン」はタメや祈り

振動以外は問題がないのでまだまだ使うつもりですけど(こうやって今も使っています)、機械って古くなると新品のときはいらなかった「手続き」というか「処置」というか「おまじない」が必要になることありますよね?

単車だって始動のときにデコンプを握って上死点を出すみたいな(オートデコンプが付いているのに)毎回「ルーティーン」が必要なものがあるし、古くなると機械的に本当に必要なものに加え「祈り」やら「念」がプラスされる場合があるように思います。

出初めの機械は新品でも「始動ルーティーン」が多め

そういえば過去にもいろいろ「始動ルーティーン」の注意書き見てきていたんでした。例えば『ヤンマーディーゼルT95形』の取扱要領。

ヤンマーディーゼルエンジンT95形。
取扱要領。ムリヤリバッテンの中に書き込んでいるので読みにくい・・・遠くから見ても「ヤンマーだ」とすぐわかるのですばらしいアイディアだと思いますが、何でバッテンなのかなあ・・・

YANMAR T95 取扱要領
1.燃料はヤンマーディーゼル重油をお勧めしますが良質の重油か又はA重油に軽油20-30%混入のものも使用出来、予め充分濾過し機関付タンクに補給してください。
2.潤滑油はヤンマーディーゼルオイルをお奨めしますが250ディーゼルエンジン油又は30番モビール油も使用できます、油の減り又は汚れの状況に應じて補給又は入換えして下さい。
補給標準(10時間)全部取換標準(約100時間)油漉器掃除標準(20時間)(注:機関購入直後は油入換油漉器掃除は標準より短時間に屢々行って下さい)
3.始動後ホッパーに水を満し(冷凍地では始動を良くするためにホッパに湯を入れる)始動推進装置のカップにガソリンを入れて始動して下さい。
4.始動の前には取扱説明書参照の上油差にて要部に注油し始動後は直ちに潤滑油が循環しているかをオイルライト(サイトグラス)で確かめて下さい。
5.運転中異常音響ある時は直ちに停止してフライホイール.ロッドボルトの締付け等を点検して下さい。
6.停止後冷凍地では必ず冷却水を充分抜いて下さい。
7.分解、組立、調整並に運転法の詳細は取扱説明書に據って下さい。

それとか『「Miniature Better」の略!日の本MB13「撮り虎」その2』で見た運転要領。

機種名:日の本号トラクタ 形式・使用:MB13型 12.5馬力 ニッサンエンジン 製造社・国:日の本㈱ 日本 製造年度:1964(昭和39)年  使用経過:末永が近年になって入手、経過は不明。自家で保存中のもの。

運転要領

運転
⑴燃料ストレーナーのコックを開いてください。
⑵回転目盛を「始動」の位置に合わせてください。
⑶始動ポンプの押しボタンを空気抜き穴から燃料が噴出するまで押してください。
⑷始動ポンプの押しボタンを勢いよく2回押してください。
⑸チョークレバーを「全閉」にして下さい。ただしエンジンが暖まっている時(水温30℃以上の時)は「全開」にして下さい。
⑹切替ハンドルを「運転」の位置にして始動ハンドルをゆっくりと2〜3回回すと始動します。
⑺始動後は直ちにチョークレバーを「全開」にして2〜3分運転後作業を始めてください。
特に寒い時はチョークレバーを「半開」にしエンジンが暖まったら「全開」にして作業を始めてください。

停止
⑴切替ハンドルを「停止」にして下さい。

新品でも「とにかくいわれた通りやれ」の「始動ルーティーン」がこんなに・・・「始動前に深呼吸する」とか「慌てず始動ハンドルを確実に回すこと」みたいなことが書かれそうな勢いです。

これが古くなったら一体どんな作法が加わるのかな。

機械にとって始動は鬼門?

自分のうちのクルマだって(ディーゼルエンジン)出かけるときは家訓として「気が抜けた状態でセルを回すな」というものがありますし、もしかしたら機械にとって始動というのは鬼門なのかもしれません。(パソコンだったら起動)

きっと負荷が大きいので小さなことが大きくなって問題が出やすいのでしょうね。だから今でも古くなるとクラッチを踏むとか念を込めるとか一呼吸置くとか色々と「ルーティーン」が加わっちゃうのでしょう。

上の記事とゆるく関連しているほかの記事:

“機械にとって始動は鬼門?「機械ってどうして古くなるといろいろあるの?part2」” への6件の返信

  1. 木田さん おはようございます

    排ガス規制は小さなエンジンには厳しいですよね
    排ガス規制のためにエンジンの馬力を上げ燃料を余計に使うというのも
    木田さんの言う「アイドリングさせても環境にも良くない」と重なります
    「だから電気にしろ」って言うんでしょうね、きっと
    何かいい方法はないのかなあ・・・

  2. 山葵さん おはようございます

    他にもダミーロードになってる抵抗器も似たようなことが起きてしまいますからこれも再半田で。

    色々情報をありがとうございます!
    抵抗を換えたというので、そのあたりかもしれませんね
    抵抗を換えただけで修理完了なのですから、それこそ「情報は金」というか修理屋さんの能力というか
    チェンジニアではなくエンジニアなのだなあ・・・と思います

    気に入っているし、スピードはまだそこそこ
    馬力はかなりあるマシンなのでまだ使いたいマシンなんです
    いじってダメにするのは悲しいですから、いよいよ騙しようもなくなったら再半田にチャレンジしてみようと思います

    ありがとうございました!
    そんな知識を身につけたいですけどこらえ性がないです

  3. 愛読者さん おはようございます

    最近のエンジンは設計が良くて工作精度も高いから変なクセが出てこなくて、売ってから半年くらい大丈夫だったら、何年経っても修理に持ち込まれないんだそうです。

    ユーザーとしては有り難いんですけど、そういう機械って、なかなか「自分だけのモノ」になっていかないんだろうなっていう気もしました。

    なんだかわかるような気がします。もしかしたらシンプルで工作精度の低いものほど機械にはクセが出るのかも・・・

  4. 私も、2年前に 草刈機、ハンマーナイフモア ガソリンエンジンの機械を購入しました。
    最近のガソリンエンジンは ちょっと前のエンジンに比べて エンジンの始動性は残念ながら悪くなっています。特に4スト 必ずチョークを引かないと絶対と言って良いほどかかりません。若いわたしでも 息を切らすほど しかも新車で……(笑)
    機械屋さんに聞いたら 最近、排ガス規制でエンジンの構造が違うのが理由らしく どう違うかはわからないがかかりにくいです。特にエンジンオイルは早めに交換しないと もっとかかりにくいとか

    排ガス規制がかかった2ストの草刈機のエンジンも エンジン始動直後はいきなりアクセル吹かして 作業すると止まりやすいと言っている
    エンジン始動して3分程 暖気運転が必要とかね
    アイドリングさせても環境にも良くないのに 矛盾してる気がします。
    こうなると 古くなってくると故障しやすく 金と時間がかかりそう……

  5. おそらく、電源のトランスの足の半田付けが熱で緩んだところに鉄心の熱膨張で足が動き出して 
    足とプリント基板の接触が甘くなっていると思われます。
    基盤そのものも炙ったイカのように熱で歪んでしまいますが、最悪は自壊することもあります
    目視で観察してもよくわからないので、全部の足を半田ごてで炙ってみると治るかもしれません。
    他にもダミーロードになってる抵抗器も似たようなことが起きてしまいますからこれも再半田で。
    電源周りは熱で半田がグラついてしまうので一通り半田の盛り直しが有効かと。

    この手の修理は頻度が多いです。コンデンサーが悪くなるのは稼働率の低い場合が多いです。
    使いすぎると熱のトラブルが増えて、使わないと化学物質の劣化によるトラブルが増えるようです。

    このところの寒さで火災が増えているそうです。ラジオのニュースで聞きました
    枕にパソコンを乗せるのって、なんだか心配です・・・・

  6. >念を込めるとか一呼吸置くとか色々

    始動のとき「コイツはチョークを半分だけ引いて」とか「コイツはチョークを引かずに少しだけアクセルを開いて」とか。そういうクセのあるエンジンって、多かったですよねぇ。

    そういったクセが分かっていないと上手く始動できないっていうのが、逆に「自分だけのモノ」っていう愛着みたいなものになって・・・まぁ、単なる勘違いなんですけど(笑)

    何日か前に農機具屋さんに寄ったら、古いチェーンソーのエンジンをバラしていて、「コイツはココにゴミが溜まると吹けが悪くなるんだよ。」って、チャチャっと掃除して組み直していました。

    手際の良さに「スゴイ!!」って感心していると、「エンジンの不調って、メーカーやシリーズでクセがあるから、それが分かってれば簡単なんだ。」って、教えてくれました。

    で、最近のエンジンは設計が良くて工作精度も高いから変なクセが出てこなくて、売ってから半年くらい大丈夫だったら、何年経っても修理に持ち込まれないんだそうです。

    ユーザーとしては有り難いんですけど、そういう機械って、なかなか「自分だけのモノ」になっていかないんだろうなっていう気もしました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。