いかにも「機械屋さん」って感じ・・・シバウラS1000「昔のカタログ」

今日はトラクター狂さんに送ってもらった「昔のトラクターカタログ」シリーズ、シバウラトラクターS1000です。

このS1000は以前、スガノ農機の土の館で見た実機を、『S1000なのに21馬力とはこれいかに?・・・シバウラS1000-0「撮り虎」』で紹介しています。

シバウラトラクター S1000カタログ shibaura tractor S1000 catalog
カタログ表紙です。あれー??? 見たものとちょっと顔が違うなあ・・・
シバウラトラクタS1000-0
これが「土の館」で見た、シバウラS1000

あらら・・・どうしてこんなことに? ま、どっちもかわいくていいお顔ですけどね。

シバウラトラクター S1000カタログ shibaura tractor S1000 catalog
シバウラトラクター S1000カタログ1ページ目

操作・居住性
ハンドルは軽くキレのよいボールスクリュー式を採用。計器類は見やすくまとめられ、レバー類も操作しやすく手元に集めました。ゆったりスペースをを取った運転席も加えて、すべてに使いやすく疲れない機能的な設計です。

『おじいさんの若い頃の写真な感じ・・・シバウラSD3000「昔のカタログ」』でもちょっと思ったのですが、その印象が強くなりました。なんとなくつまんないんです。

「つまらない」というと誤解を受けちゃうかな・・・『日の本“ラクトラ”MB1100・・・「昔のカタログ」』のときみたいなワクワク感がないんです。

どうしてだろうとよくよく違いを考えてみると、日の本は表紙やコピーにトラクター以外の夢などのイメージを忍ばせています。が、シバウラのカタログはトラクター性能や機能のことに限定されています。

いかにも「機械屋さん」って感じ

考えてみれば、日の本のカタログのように彼女と農作業ができるということは(日の本カタログ表紙を参照)トラクターの性能というよりは、運転者の性能やスペックによるところが大きいです。

イメージを前に持ってくるのではなく、トラクター本体の性能や機能だけで勝負するという、シバウラのカタログのあたりまえすぎておもしろくなくなってしまう方向性にも好感が持てます。(比べてみると・・・ですが)

機械ズキで真面目で、機械のことを話し始めたら止まらない、そんなキャラクターがにじんでる感じです。

カタログは訴えたい機能と、求められている最小限のことを記載すればよいということなのでしょう。見た目は無味乾燥な感じになりますけどね・・・

シバウラトラクター S1000カタログ shibaura tractor S1000 catalog
シバウラトラクター S1000カタログ中身2ページ目

軽く踏むだけで確実にきく大容量ブレーキは左右独立使用も可能で、前輪が浮いても確かな操向性能を果します。デフロック装置も標準装備、湿田でもスリップを防いで直進性は抜群、けん引力も一段とアップします。セミハイラグの大径タイヤが標準装備ですから、湿田のほかトレーラけん引作業など路上走行も快適です。

「果します」というのが今までカタログで見なかった表現です。そうですね・・・今まで見たカタログだったら、「前輪が浮いても確かな操向性能を実現しました」でしょうか・・・

「実現」は淡々と作業をしてできるようになった・・・という軽いイメージですが、「果す」だと、念願を果たすなどという言葉があるように、ついにやった感があります。

現在のトラクターと電子機器をのぞいて装備はそんなに変わっているように見えないS1000、当時の答えに辿り着いた・・・という表現なのかもしれませんね。

シバウラトラクター S1000カタログ shibaura tractor S1000 catalog
シバウラトラクター S1000カタログ最後のページ

4輪駆動S1000-0
経済性をコンパクトにまとめた本格派トラクタ
4輪駆動トラクタの前輪は、操向と同時に駆動機能も果します。前輪の駆動部分に数多くの特徴を持つS1000-0は、群を抜く性能で他機に大きく水をあけました。

①ボールジョイント採用
回転ムラのないボールジョイントの採用により、前輪の切れ角が大きいので旋回半径が小さくてすみます。

②超湿田作業にも万全
4輪すべてがくどうするので湿田でも、スリップによるトラブルがなく、安定した作業をお約束します。

エンジンはシバウラ LE852 4サイクル水冷立型ディーゼル 2気筒 1,021cc 21PS/2,500rpm。最後の数字からすると昭和49年(1974年)4月のカタログなのかなあ。

一見なんの変哲もないトラクターのことしか書いていないカタログだけど、当時の他社のカタログと比べてみるとまた違ったものが見えてくる感じがします。おもしろいな。

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“いかにも「機械屋さん」って感じ・・・シバウラS1000「昔のカタログ」” への2件の返信

  1. トラクター狂さん おはようございます

    田んぼの「田の字」の顔は、初期型のS-1000と、小さい型で、同じく初期型のS-700(15馬力)に使われているそうです
    詳しい方に教えていただきました

    シバウラトラクターは、作った当初は弟か兄に顔を借りたりして
    しばらくしてから別の顔にすげ替えたりするみたいなんです

  2. 顔が違うところまでは気づきませんでした・・・。年式の違いなんでしょうかね?

    シバウラは他社に比べると「真面目」な感じがします。

    シンプルというか何というか・・・

    でもそういうところ、嫌いじゃないです(笑)

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