行くところまで行っちゃいます!ナゾの4〜5条刈り、クボタコンバインNX3000・・・「昔のカタログ」

今日も昨日の続き「昔のカタログシリーズ」。NXのネタはこれが最後、Aさんに貸していただいた、昭和53年、1978年のクボタコンバインNX3000のカタログです。

クボタディーゼルコンバイン4~5条刈り NX3000 新装備 7つのオート機構
クボタディーゼルコンバイン4~5条刈り NX3000 新装備 7つのオート機構

4~5条刈りという表現、初めて見ました。なんで5条刈りと書かないのかな? 実質4.5条で場合によっては5条を刈れるということなのかな? このあたりを気にして見てみたいと思います。

NX3000 大型農業の能率と運転の快適さを一気に向上させました
NX3000 大型農業の能率と運転の快適さを一気に向上させました

全12Pで余裕があるのか、大きな写真使いです。

大型農業の研究と経験が生んだ大型コンバイン新NX3000。高性能と省力化・使いやすさの追求が、7つのオート機構に実を結びました。オート化によりワンマン作業は一段とゆとりが生まれ、快適。よりカンタンな操作でコンバインの性能をフルに引き出せますから能率は目の覚める程向上しています。しkらも、エンジンから刈取り、脱穀、排ワラまで、総合性能はさらに磨かれて、大型コンバインの水準を変えたとも言われる完成度を実現。この一台が収穫作業の新しいカタチを生み出すでしょう。
大型農業の研究と経験が生んだ大型コンバイン新NX3000。高性能と省力化・使いやすさの追求が、7つのオート機構に実を結びました。オート化によりワンマン作業は一段とゆとりが生まれ、快適。よりカンタンな操作でコンバインの性能をフルに引き出せますから能率は目の覚める程向上しています。しkらも、エンジンから刈取り、脱穀、排ワラまで、総合性能はさらに磨かれて、大型コンバインの水準を変えたとも言われる完成度を実現。この一台が収穫作業の新しいカタチを生み出すでしょう。

ずいぶん前に機械を前提とした圃場の整備が行われたと聞いていますが、機械のカタログもそれに合わせたかのように高能率、ワンマン、省力化の文字が踊っています。

現在よりも多いのではないでしょうか? 今は能率も昔ほど劇的に向上しないし、ワンマンはあたりまえだし、カタログのほうも簡単な操作や省燃費に荷重が移っている感じがします。

これはなかなか見ることのない絵です。ど真ん中にあるマフラーがやはり目を引きますね!
これはなかなか見ることのない絵です。ど真ん中にあるマフラーがやはり目を引きますね!
後ろは箱だけです。
後ろは箱だけです。

7大オート機構

7大オート機構その1  車速自動制御「ピタコン」無段変速  エンジン能力の範囲内で脱穀能力に余裕がある時は自動で車速をあげ、負荷が多くなると車速を下げるというもののようです。姿は昔のオートマみたい。  7大オート機構その2  方向自動制御  デバイダさ気のセンサが作物の株を感知して、コンバインは自動に作付け条に沿って刈り進むのだそうです。
7大オート機構その1 車速自動制御「ピタコン」無段変速 エンジン能力の範囲内で脱穀能力に余裕がある時は自動で車速をあげ、負荷が多くなると車速を下げるというもののようです。姿は昔のオートマみたい。 7大オート機構その2 方向自動制御 デバイダさ気のセンサが作物の株を感知して、コンバインは自動に作付け条に沿って刈り進むのだそうです。

今のコンバインはどうなんでしょう・・・

7大オート機構その3  こぎ深さ自動制御  引き起こし枠に取付けられたセンサが買った作物の長さを感知すると、すばやくこぎ深さ調節装置が反応。各各の長さの作物を最適一に自動的にセットします。  7大オート機構その4  10袋分まで連続作業できる、オートシャッタ付きグレンホッパ  これは今までのNXシリーズでおなじみですね。
7大オート機構その3 こぎ深さ自動制御 引き起こし枠に取付けられたセンサが買った作物の長さを感知すると、すばやくこぎ深さ調節装置が反応。各各の長さの作物を最適一に自動的にセットします。 7大オート機構その4 10袋分まで連続作業できる、オートシャッタ付きグレンホッパ これは今までのNXシリーズでおなじみですね。
7大オート機構その5  刈取り部、ポジションコントロール  刈取り部昇降レバー1本で刈取り部を希望位置にすばやく確実にセットできます。  7大オート機構その6  自動注油装置  スイッチひとつですべてのチェーン部分と刈り刃へ適量注油。  7大オート機構その7  作業車の安全を守る自動停止装置
7大オート機構その5 刈取り部、ポジションコントロール 刈取り部昇降レバー1本で刈取り部を希望位置にすばやく確実にセットできます。 7大オート機構その6 自動注油装置 スイッチひとつですべてのチェーン部分と刈り刃へ適量注油。 7大オート機構その7 作業車の安全を守る自動停止装置

これらは今のコンバインにも付いていると僕でもわかります。

選別部分は全くわかりません。
選別部分は全くわかりません。

ぬれた作物もおどろくほど綺麗に仕上がります。などと、「おどろくほど」が使われていますね。

「おどろくほど」、「驚きの」と書くと「驚きゃしねえじゃねえかっ!」と怒られることもあるかもしれないから「おどろくほど」と書く。一種の発明です。レベルとしては「おどろく」→「おどろくほど」→「おどろくほどでもない」→「ふつう」といった並びでしょうか・・・

作業車を大切にした至れり尽くせりの配慮
作業車を大切にした至れり尽くせりの配慮

全面刈り・直線搬送(どこからでも刈れるし、作物の流れがスムーズということだそうです)

価格はおどろきの¥3,720,000より

おお! ここで見慣れた形が出てきます。クボタグレンタンクNX3000G 脱穀したモミを直に収容するタンクです。モミ袋の交換がないので補助者はいらず、一段と作業が能率的です。タンクが一杯になってブザーが知らせるまで、約14袋分も(700ℓ)連続作業できます。トラックへのモミの排出も約2〜5分でOK。排出高さは3.45mまで可能ですから、ダンプカーへの積み込みも楽々でききます。
おお! ここで見慣れた形が出てきます。クボタグレンタンクNX3000G 脱穀したモミを直に収容するタンクです。モミ袋の交換がないので補助者はいらず、一段と作業が能率的です。タンクが一杯になってブザーが知らせるまで、約14袋分も(700ℓ)連続作業できます。トラックへのモミの排出も約2〜5分でOK。排出高さは3.45mまで可能ですから、ダンプカーへの積み込みも楽々でききます。

こっちへだんだんシフトしていったんだ・・・でも、軽トラ用のホッパーや、移送用のホースみたいな数々の機械も同時に必要になってきちゃった・・・ということなんだな。

あたりまえですけど、この頃は「消費税」ってなかったんですよねえ・・・
あたりまえですけど、この頃は「消費税」ってなかったんですよねえ・・・

例の値段表を調べてみると、NX3000D-YS50 価格¥3,720,000 NX3000D-HYS50 価格¥3,870,000 NX3000A-YS50 価格¥4,070,000 NX3000A-HYS50 価格¥4,220,000となっていて、このグレンタンク仕様の値段は載っていません。高かったんだろうなあ・・・

スペック表です。ここにも4〜5条刈りと書いてある。別にNX3000に4条刈り仕様、5条刈り仕様があるわけじゃないんだな。
スペック表です。ここにも4〜5条刈りと書いてある。別にNX3000に4条刈り仕様、5条刈り仕様があるわけじゃないんだな。

ちなみにその下の結束機KT-22は希望小売価格 ¥237,000だそうです。

ナゾは解決せず

通しでカタログを見ても、スペック表を見ても、4〜5条刈りのことについては何の記述も見られなかったような気がします。例えば3条刈りなら、ひとつ遊ばせて刈取りもできるわけだから、2〜3条刈りと書くこともできるはずです。

でも、それって書くほどのことじゃないですよね? でも、ここに4〜5条刈りって堂々と書いているのは理由があるはずだと思うんだけど、なんでだろう・・・

上の記事とゆるく関連しているほかの記事:

“行くところまで行っちゃいます!ナゾの4〜5条刈り、クボタコンバインNX3000・・・「昔のカタログ」” への7件の返信

  1. おじまさん おはようございます

    確かにコンバインの下のバリカンは一列長いものでした
    この範囲に収まれば4条だろうと5条だろうと刈れるってことですのね・・・忘れてました

    カタログスペック・・・こんなふうに引っぱられちゃいます
    草刈機の場合は幅900だの1200だのいわれているのに
    刈り刃1200ミリ+300ミリ!・・・なんて宣伝されても「5条刈り!」と言われたほうが稲刈りの場合、わかりやすいのでしょうね

  2. 【訂正】

    おはようございます。

    既にお気付きの方もいらっしゃる(みんな気付いてる?)と思いますが,
    昨日,長々と説明しましたが,間違っていました。

     4条刈りなら1200mm+α,5条刈りなら1500mm+αの刈り刃で良い事になりますが,…
    と書きましたが、正しくは,
     4条刈りなら900mm+α,5条刈りなら1200mm+α… 

    以下、同様に1条300mm分差し引きの訂正です。

  3. こんにちは。おじまです。

     爪の間に1条しか入らないと思っていて、3つしか爪の間がないのになんで6条刈りなのかと思ってみたり・・・

    引き起こしの爪は,案外便宜上と考えたほうが良いのかもしれません。
    クレイソンのような普通型も,NX3000のような自脱型も,刈り取り部は横になが~いバリカンです。
    このバリカンの長さで刈り取り能力が決まります。
    (刈り取った後の搬送,脱穀,選別は,また別にエンジンの馬力や扱ぎ胴の大きさ等が制限因子かと。)

    通常,稲は畦間30cm(東北仕様は33cm)で植えられていますから,
    4条刈りなら1200mm+α,5条刈りなら1500mm+αの刈り刃で良い事になりますが,
    “発動機のシャチ”さんがおっしゃるように,周辺刈り作業も考慮してか,大抵はα部分が300mm前後あります。
    4条刈りなら刈り幅は1200+300で,1500mm前後だと思います。

    カタログの仕様が判読できませんので推測ですが,
    4~5条となっているのは,刈り幅が1500mm以上,
    もしかしたら,東北地方での使用では4条,関東では5条で使用できるよう刈り幅が1800mm位あるのかも。

  4. 発動機のシャチさん おはようございます

    実はコンバインは書いてある条数より一条多く
    刈り取り出来ます。

    そうだったんですか!
    僕全然よくわかっていなくて・・・
    爪の間に1条しか入らないと思っていて、3つしか爪の間がないのになんで6条刈りなのかと思ってみたり・・・

    もしかして、爪の間のワラを上に持上げる動きをする白い櫛の歯のようなものの数で4条とか5条とか言っているのでしょうか?

    NX3000は白い櫛が4列しかないですから、その数+1条通常は刈れるということなんですね!
    今度田んぼに入っていくコンバインをよく見て勘定してみます

  5. 実はコンバインは書いてある条数より一条多く
    刈り取り出来ます。
    通常作業する時は一番右側のデバイダを前に刈った
    条の一番左に合わせます。
    しかし最初の一週目は畔があるため一条分あける
    事が出来ないのでまだ刈り取りをしてない条に合わせ
    ます。そうすると一条分機械が左にずれるので一条多く刈り取り出来ます。だからクボタでは4~5条刈りと
    書いたのでしょう。
    (分かりにくくてすいません。)

  6. 匿名さん おはようございます

    煙突マフラー、本当に目を引きますよね 同感です

  7. 今のコンバインはマフラーの位置が下にありますが埋まった時のことを考えてあるんでしょうかねぇ
    その点昔のコンバインはトラクターのような煙突マフラー斬新ですね

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