ミミズの集団自殺・・・その原因は?

ミミズの自殺
ミミズの自殺。あっちにもこっちも点々と・・・

晩に降った雨の上がったある日、すっかり晴れ渡った湿っぽい午前中のことです。紫外線が充満していそうな強烈な日差しに、雨上がりの地面からもわ〜っと水蒸気が上がるのが見えるようです。どこへも逃げ場がないような湿気の多い不快な日。大量にミミズが地表に出ているのを見つけました。

家のまわりのコンクリートに上がったミミズは、じりじりと太陽に焼かれてのたうち回っています。あっちにも、こっちにも・・・よく見ると、コンクリートやアスファルトだけでなく、草の上にもあちこち出てきています。

ミミズの集団自殺
じりじりと日光に焼かれています。

道路に出てみると、アスファルトの路肩に点々とミミズが上がっています。そして、翌日には全員ミイラになっていました。

そういえば、前にも何回か見たことがあります。その時はミイラを見ただけなので、「そんなこともあるのかな」という感じでしたが、今回は実際に生で太陽に焼かれているのを見たのでさすがに不思議に思いました。こんなに短時間に(時間で1時間かそこらの間です)一斉にミミズが地表に出てくるのですから・・・

雨上がりの強烈に晴れた午前中。モーレツに湿度のが高く、地面も太陽に焼かれとても温度が高そう・・・そんな条件です。

「ミミズの集団自殺」でググって見ると、いや〜・・・たくさん出てきます。けっこうみんな不思議に思ってるんですね。そんな中で、どなたが書いたのかよくわかりませんが、僕にとって腑に落ちる感じの情報(pdf)を見つけました。

解釈間違ってるかもしれないけど、マンガで要約してみましょう

6月の頃ミミズは食料が少ない

6〜7月にかけて、ミミズにとってはどうも食料が少ない季節になるのだそうです。「なんだか食い物が少ないなあ、これから先どうなるんだろう」ミミズは多少不安に思っています。これだけでも潜在的な危機要因。

ミミズが集まってくる図

また、乾燥してくると、乾燥に弱いミミズは集団で生活するように・・・ミミズのフンは保水効果抜群で、フンのたくさんある環境は、食べ物は少ないが(自分のフンは食べない)湿気があり、結果的に集まってしまうみたいです。

そこへ雨。

そこへ雨。雨が地中にしみ込むと、どういうわけだか酸素を追い出してしまうそうです。それで少しミミズの嫌いな炭酸ガスの濃度が土の中で上がるのかな? ミミズに若干ピンチがやってきました。

ミミズ大ピンチ!
ミミズのフンに含まれるたくさんの細菌が二酸化炭素を放出!ミミズ大ピンチ!

そこへ決定打! 土の中に水がしみている状態で晴れてきました。ぐんぐん温度が上がります。すると土の中の微生物(特にミミズのフンにはたくさん細菌がいるみたいです)は、「サイコー!」喜んで活動を始めます。

土の中にはたくさんの微生物 (細菌やカビなど) がいて、土壌有機物を分解して二酸化炭素を出しているそうです。また、植物の根からも二酸化炭素が放出されていて、これらをあわせて土壌呼吸と呼ばれているそうです。

この、土壌呼吸が盛んに行われて二酸化炭素ができると、土が乾いていれば大気中に出て行ってしまうのでしょうが、雨の後で土の中に含まれている水に溶けてたくさん残ってしまいます。それがミミズに大変悪い。ミミズは苦しくなって地表に出てしまう(さらに深く潜るという手もありますが)というわけです。

なんとなく、これで説明がつくような気がしませんか?また、こういうことがあると、ミミズの間引きになり、生き残ったミミズの生活環境が良くなる・・・というオマケもあると考えられるそうです。

しかし、ビンボーで下ばかり向いてるからこんなことが気になってしまうんですかねえ・・・

追記:2011/7/19

台風6号が近づいている7/19日、ずーっとずーっと日照りで、昨夜は雨が少し降りました。蒸し暑くていやになっちゃうような朝、ミミズが地表にたくさん出てきていました。

今日はこれから雨なのでミミズが焼け死んじゃうことはないと思いますが、日照りのあとの雨というのは、やはりミミズの出現のキーワードになりそうな感じです。

もしかしたら台風が近づいている(気圧が低下傾向)というのも関係ある?

さらに追記:日が照ってないから死なないんだと思ってたら、水にふやけて死んでました。ミミズが地中から出てくる時は非常事態で、すでに瀕死な模様です。

日照りのあとの少量の雨、台風近づく朝、ミミズ出現!

日照りのあとの少量の雨、台風近づく朝、ミミズ出現!
日照りのあとの少量の雨、台風近づく朝、ミミズ出現!

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